7月25日(月)13:00
「先輩、宿題終わりました!」
「マジか」
言葉的には金曜に聞いたのと全く同じ台詞だが、ニュアンスが違う。二ノ宮くんは自分で言っていた通り、この週末でマジで宿題を終わらせたようである。
「問題集が終わったってならまあわかるけど。英文読解とか感想文とか小論文とかもあるよね。本気で全部終わったの?」
「終わりました。問題集以外のそういうやつの方をむしろ、夏休み前にやっちゃったんで」
「うわー。もはや次元が違うわ……」
そりゃあ、課題自体は夏休み前に提示されたんだろうけどさ。だからってこんな早く終わる? 普通は7月中に終われば十分早いよね。7月まだ一週間残ってるんだけど。
「俺は論文とかそういう重いやつ、まだ手つかずだわ」
「同じく」
「とりあえず問題集終わらせるよな」
「ね」
「そうなのか。俺は数学の問題集があと20ページほどで宿題終了なんだが」
「お前は二ノ宮側の人間だ。俺らとはわかり合えない」
「なにっ。わかり合えないなんて悲しいし、ネクトと同類扱いされるのはこの上なく嫌なんだが」
「僕だって、八木沼先輩と五十嵐先輩に仲間意識が芽生えている横で、四月一日先輩とセットにされるのはとても嫌なんですけど」
魔王がどうとか言って、四月一日くんは二ノ宮くんに突っかかったりしているわけだし、この二人の関係は決して仲良しと呼べるようなものではないけれど。でも一応普通に会話はするし、なんだかんだ似たもの同士だよね。君たち、本当は気が合うんじゃないの?
隣の席の四月一日くんはどうやらもうすぐ夏休みの宿題が終わるらしい。




