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7月19日(火)13:00

 海の日で三連休だったわけだけど、土日は難関大学のプレテストがあったので休んだ気が全くしない。はあ。早く受験終わらないかな。いやでも、受験が終わるって事は高校も終わるって事か。それはそれで、何というか……。




「やーっちゃん!」

「え、なっちゃん?」

「うげ」




 昼ご飯を食べながら何となく高校生活について思いを馳せていた私は、背後から飛びついてきた友だちの気配を全く悟ることができなかった。突然教室に遊びに来るなんて何事だ。今までそんなこと一回もなかったじゃないか。そして四月一日くんはなぜかめちゃめちゃ嫌そうな声を出した。どうしたの。ちなみにやっちゃんとは八木沼のやっちゃんである。




「……え、まさか前に八木沼さんが言ってた剣道部の友だちって、七瀬のこと?」

「そうだけど」

「まじか」

「やはり……やはりか……」

「え、何。知り合い?」

「まあ私たち、1年のとき同じクラスだったからね」




 そういえばいつかそんなことを聞いたような気もする。それにしてもこの三者三様の反応はなんなんだ。なっちゃんは動じてないっていうか、二人のことはどうでもよさそうな感じだけど、五十嵐くんは面倒そうというか関わりたくなさそうな何とも言えない顔をしている。そして四月一日くんはといえば……。




「なぜ来たグレース……」

「別にあんたに用はないけど」

「うっ」

「というか、まだその呼び方するの? マジでなんなのそれ。意味わかんないんだけど」

「そ、それは」

「そんでなんで私を差し置いてなっちゃんと仲良くご飯食べてるの。意味わかんないんだけど」

「……」




 え、ここパワーバランスどうなってんの?




「ねえ四月一日くんどうしたの? なんか怯えてる?」

「四月一日は七瀬に対して、出会った頃からずっとこんな感じだ」

「……なんで?」

「さあ」




 よくわからないけれど、今目の前で繰り広げられているのは、五十嵐くんにとってごく普通の光景のようである。




「えっと……なっちゃん、私に会いに来たんだよね。何かあった?」

「そうそう。四月一日なんかに構ってる場合じゃなかった。体操服貸して!」

「あ、うん」






 隣の席の四月一日くんはどうやら私の友だちのことが苦手らしい。

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