7月11日(月)7:35
はぁ。
はぁー。疲れたな……。
え、月曜の朝っぱらから何をそんなに疲れているのかって? だってさ。土日はがっつり模試だったんだよ。そりゃ疲れるでしょ。期末が終わったばっかなのにその週末に模試とか。疲れるに決まってるって。3年って本当にテストが多い。
「もちろん必要なことだってわかってるけどさ。テストって、集中しまくってる時間が長いせいか、やればやるほど脳みそがダメージ受けてく気がする」
「わかる。最初の科目と最後の科目、明らかにパフォーマンスに差が出るよな」
「……そうか?」
「うっわ。四月一日くんはやっぱそっち側だわ」
「そっち側だな」
「どっち側だ」
この生まれつきの能力の差って、どこからくるんだろう。例えば勉強ができない代わりに何か別の才能があったりするのならば、それはそれで凄くいいと思う。でも、私には別に突出して得意なこととかはない。何だって、やればそこそこはできると思う。でも、きっとそこそこ以上にはなれない。器用貧乏というものは、果たして誇れる能力と言えるだろうか。
「凡人はテスト中、脳みそをフル回転させて、とにかくいっぱい考えまくらないといけないんだよ。だからテストが終わればぐったりする。でも、頭のいい人間は、最小限の思考でスラスラ問題を解いちゃうよね」
「最小限の思考で済むなら、そこまで脳のパフォーマンスも落ちないわな」
「……ふむ。なるほど」
「あ、こいつわかってないわ」
隣の席の四月一日くんはどうやら無自覚な天才らしい。




