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6月28日(火)12:40

「四月一日くん、購買行ったことないって言ってたけど、入学してからずっとお弁当なの?」

「そうだな。毎朝作るのが日課になっているから、パンを買うなんて考えたこともなかった」

「……もしかしたらそうかなーとは思ってたけど、一応聞くね。四月一日くん、いつも自分で作ってるの?」

「うむ。親の分とまとめて俺が作っている」

「おぉ……」




 多分、そうなんだろうなとは思っていたけど。そっか。親の分も作っているのか。そっか。凄いな。




「といっても、夕飯の残りを詰めることも多いし、そんなに大変ではないぞ」

「いや、その夕飯も四月一日くんが作ったりするんでしょ」

「完全に主夫だな」

「親が作ってくれることだって当然あるし、完全とは言えないが」

「いやいや十分すぎる」

「褒めてくれるのは嬉しい。しかし、俺は今、少し購買に興味が出てきている」

「ああ、そういえば、限定品に反応してたね」

「アルフィーがパンを食べているのはこれまでも見ていたから、購買のパンがうまそうなことは知っていた。が、二人であまりにもおいしそうにロイヤルクリームパンを食べていたから、俺もたまにはそういうのを食べてみたくなった」

「あ、ごめん。昨日、分けてあげればよかったね」




 本当に、あまりにもおいしかったものだから、誰かに分け与えるなんて思い浮かびもしなかった。うん、申し訳ない。




「しかし、パンだけではエネルギーとして心許ない気もするんだが」

「お前はいつも、しっかり食ってるもんな」

「まあ、パンをたくさん買うとか。それか昼食にお米とパンの両方を食べたっていいんじゃない? 昨日の私はそんな感じだったわけだし」

「なるほど。では明日は弁当の量を少し減らして、その上でパンを買いにいってみるか」

「四月一日くん、3年生にして初めての購買体験」

「大丈夫か? 一人でちゃんと買い物できるか?」

「……さすがに俺も買い物くらいはできるぞ」






 隣の席の四月一日くんはどうやらいつも自分でお弁当を作っているらしい。

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