6月14日(火)18:45
「リセマラですか? はい、しましたけど」
「あ、やっぱり?」
「逆に聞きますけど、しないんですか?」
「そこまでしなくてもいいかなって」
「うーん。ガチャを確実に無料で引けるのってだいたいそこだけですし、リセマラした方がお得だと思うんですけど」
「言ってることはわかるけど、そこに膨大な時間をかけるほどの価値を見いだせないっていうか」
「まあ、ライトユーザーならそんなものですかね。僕もモンドテーレはライトにいくつもりではありますけど」
「普段はヘビーにいくやつだけリセマラするの?」
「いや、どんなゲームでも絶対しますね」
「絶対?」
「絶対」
「薄々気付いてたけど、二ノ宮くんってゲーム大好きだね」
「そうですね。スマホゲームも好きですし、家には携帯ゲーム機も据え置き機もいろいろあります。親も好きだからってのもありますけど」
「おおー。私も好きなゲームはあるし、いくつかソフトも持ってるけど、二ノ宮くんと比べたら全然っぽいな」
「あ、なら今度、一緒にテレビゲームとかやりましょうよ。うち、遊ぶものいっぱいありますよ」
「おうちでゲームかぁ。そういえば、友だちの家に遊びにいくとか、小学校以来してないかもしれない」
「あー、わかります。中学生になった途端に、生活パターンってがらっと変わりますよね」
「そうそう。友だちと約束して遊ぶってこと自体はなくはないけど、よその家に上がり込むことは年齢が上がるにつれてなくなっていくね」
「ちなみに僕の家は、上がり込まれる側でした」
「わかる。ゲームがあるからでしょ」
「ですです」
「私も友だちの家でしかやったことがないゲームとかあるもん」
「小学生の頃の行動パターンって、だいたい皆同じなんですね」
「だねー。それにしても、小学生の時はあんなに毎日遊ぶような相手がいたのに、何で今はこんなに友だちいないんだろ」
「突然悲しいこと言いますね。五十嵐先輩と四月一日先輩がいるじゃないですか」
「まあ、それはそうだけど。そうじゃないっていうか」
「僕だっていますし。いつでも家来てくださいよ。……それにしても四月一日先輩が持ってきたシフォンケーキ、もの凄くおいしいんですけど。え、もしかして今まで写真部で食べてたお菓子って、全部四月一日先輩の手作りです? すごっ」
「別にお前のために作ったわけではないがな。そしてテレビゲームで遊ぶときは俺も呼べ。二人きりは許さん」
「どこ視点ですか」
隣の席の四月一日くんはどうやらテレビゲームをするときは誘ってほしいらしい。




