表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/190

5月30日(月)12:40

 高校総体3日目。別の言い方をすると最終日。文化部である私には、全くもって何の関係もないわけではあるが、普通の平日なのに運動部がごっそりいないので校内が全体的に静かだ。いや、違った。ごっそりではなかった。土日で試合が終わった人たちは普通に来てるか。でもやっぱり、少し人が少ないだけで静かな感じがする。




「うちのクラスもちょっと人が少ないね。いっそ休みにすればいいのに」

「それな」

「だが、今日は文化部発表会だろう」

「そうなんだよねー」




運動部全体にとっての大イベントとして高校総体があるわけだから、文化部全体にとっての大イベントもないと悪いだろうということなのだとは思う。でも。正直。いらないよね。




「フィフィーのところ……写真部は何するんだ?」

「展示。家庭部は?」

「展示だ。将棋部は何かするのか?」

「展示」

「展示ばっかだね。というか、将棋部の展示って何」

「詰将棋を印刷して壁に貼ってある」

「それ、部の発表じゃないんじゃ……あ、部員のオリジナル? でも、どっちかというと文化祭でやるやつなんじゃ。いや、写真部も文化祭と同じ事やってるけど」

「実際、発表することなんてないからな。将棋大会の戦績を言うにしても、10秒で終わるし」

「まあ確かに」




私たちは皆、ステージ向きの部活ではないからね。こんなものである。




「そうだ。二人とも好きなときでいいから、ぜひ家庭部の展示を見てくれ」

「いいけど。何か面白いものでもあるのか?」

「四月一日くんの作品とか?」

「ああ。モンドテーレで俺たちが旅した範囲を、刺繍で表現した。見てほしい」

「え……どういうこと」

「マップ画面を参考に一針一針縫っていった。なかなかうまくできたと思う」

「え、あの複雑なマップを? 縫ったの?」

「スゲーなお前」






 隣の席の四月一日くんはどうやら刺繍でゲームのマップを表現できるらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ