5月19日(木)12:55
「そういえば、五十嵐くんって部活何やってんの?」
「どうしたの急に」
「いや、昨日は成り行きだけど私が写真部って話したし、四月一日くんの部活は当然知ってるし……でも五十嵐くんの部活は知らないなって思って。あ、初日の自己紹介で言ったとか言われても覚えてないから」
「いやまあそれは俺も覚えてないけど。別に何の面白みもないよ。将棋部」
「えっ」
「ん?」
「運動部じゃないの?」
「逆に聞くけどなんで運動部だと思った」
「何となく。根拠はない」
「ないんだ」
本当にただの勝手な私のイメージなんだけど、五十嵐くんは運動部のキャプテンとかやってそうだなって思ってた。面倒見いいし。運動神経よさそうだし。かなり体格ががっちりしている四月一日くん相手に余裕で対抗できそうな雰囲気を醸し出してるし。
「え、でも将棋部か。運動どころかバリバリ頭脳派だった。まあ言われてみれば似合うけど」
「似合うか?」
「五十嵐くん、知的な感じあるし」
「知的って響きはかっこいいけど、運動部だと思ってたって聞いた後に言われてもな」
「あはは」
「しかし実際、アルフィーは将棋部の中でもかなりの腕だと聞いたぞ」
「は? 誰から聞いたんだよ」
「ルークレイン」
「え、新しい名前が出てきた。誰? 勇者アーロン一行?」
「いや。あいつは敵だ」
「まさかの敵」
「どうしてもアルフィーに勝てないと地面を叩いて悔しがっていた。これからも存分に打ちのめしてやってくれ」
「いや俺にとってはただの後輩なんだが」
「あ、後輩なんだ」
隣の席の四月一日くんはどうやら五十嵐くんの後輩を敵認定しているらしい。




