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4月25日(月)7:30

 せっかくまともに話せるようになった四月一日くんだが、土日を挟むことでまた私に話しかけられない状態に戻るのではないかと少し心配した。しかしその心配は無用だったようで、普通に朝の挨拶を向こうからしてくれたの思わずほっとした。




「お、おはよう……フィルフィエール……」

「おはよー……何だって?」




 思わずほっとした。じゃなかった。え、何?




「フィル、何?」

「フィルフィエール。ようやくお前の名前を呼ぶことができて嬉しい」




 嬉しいのはわかったけど、私は八木沼だ。名前、全然呼べてないんだが。何言ってんだこいつ。とそこでふとこの前のできごとを思い出す。そういえば五十嵐くんにも似たようなことを言っていたような。




「……ああ。もしかしてアルフィーの仲間?」

「っ、覚えているのか!?」

「いや、そりゃまあ先週のことくらいさすがに覚えてるけど。頭を抱える五十嵐くんはなかなかおもしろっ、印象的だったし」

「先週……ああ、先週か……」




 四月一日くんは、喜んだかと思えば瞬時に落ち込んだ。あれ? 何かおかしな事言った?


 私の記憶が確かなら、四月一日くんは五十嵐くんのことをなぜか知らないけどアルフィーとか呼んでいたと思うんだけど。ちなみに五十嵐くんは、自分のことは普通に五十嵐と呼んでほしいとかなり切実そうであった。何というか、今ならその気持ちがよくわかる。私のことは普通に八木沼と呼んでくれ。




「というか、アルフィーは何となく響きがかっこいい感じするけど、フィルフィエールってすごく言いにくくない? 他にいいのなかったの?」

「そ、そうだよな。俺とお前の仲だもんな。えっと……フィフィー」




 いや、愛称で呼んでほしいという意味ではなくて。フィルフィエールを縮めてフィフィーだってことは何となくわかるけど、フィフィーもまあまあ言いにくいぞ。そして四月一日くんは何をそんなに照れてるんだ。フィフィーなんて呼ばれる私の方が恥ずかしいと思うんだけど。






 隣の席の四月一日くんはどうやら私のことをフィフィーと呼びたいらしい。

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