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プロローグ
『記憶』
それはある人にとっては必要なものであり
他のある人にとっては不必要なものである
ある時には付け加えることが必要とされ
またある時には消し去ることも強いられる
我らはそれを『追憶』と呼ぶ
そんな『追憶』を落とした持ち主が
喫茶店へ足を運ぶのである
持ち主をなくした『追憶』が
いつも持ち主を待っている
この喫茶店は決まった場所にはない
ふとした瞬間に現れる
なんとも不思議な喫茶店なのだ
色々な『追憶』の持ち主がやってくる
さて、開店の時間だ
ようこそ
『追憶探偵局』へ