実戦練習前
実戦練習前
今日も実技として護身術の練習だが、今日は一味違う授業を行うそうだ。それは
「今日は実践練習をする」
「実践ですか?」
「そうだ。練習と言っても難しくはない。例えば街中を歩いているときに急に連れ去られそうになった時や物取りが来た時に、瞬時に状況を把握し、対応が出来るか、という事を今日は行う。これが将来に衛兵とかで役に立つか、というと意外に役に立つ。何故意外か、というと、今はあくまでも護身術、つまり反撃や防衛として使う術なので、実際に現場で行う術はどちらかと言えば制圧や立ち回りといった、攻撃に適したことを現場でするから、そこまで使用頻度は無いんだ。けど全くないわけでは無く、例えば敵が逃げるときに魔法や剣を無作為に振り回しているときに、周囲に被害を与えないように即座に制圧する場合、まずは自分自身が怪我などをしてはならないので、まずは防衛をするんだ。んで隙あらば反撃の体制に入り、最後には制圧術で制圧する、という手順なんだ。この手順に決まりは無いが、大抵はこうする奴が多い。だからまずは護身術の練習として実践を行う、という事なんだ」
「そうですか。分かりました」
「もう組手の相手とかって決まってるのですか?」
「ああ。まずは肩慣らし気分で行うから、こっちで組んでおいた。今回は男女別だ。いつか実践になったときは混合にするが、今はまだ良いからな。それに少しずつ体格差が出始めているから、ここで余計な怪我をされたら君達の未来にも関わるからな。取り敢えず組手の発表をする。今回は三人一組だ。二人が組手で一人は休憩または組手にアドバイスや、参考にしろ。良いな?」
「『はい』」
「今日はこの三人か。よろしくなジューレイ、コフスキー」
「よろしくな。アレクサス」
「こっちこそ」




