警務科の一日(実技)
警務科の一日(実技)
今日はいよいよ実技である
「おはよう。今月からは実技を約二週間行ったら座学と実技を交互に行うから、そのつもりでな。なに、特段難しいことは行わないさ。これさえ身に着ければ、仮に変な奴に何かされそうになったとしても撃退できるくらいは役に立つさ。例えば、今となりにシスティー先生がいるが、俺が襲う役でシスティー先生が襲われる立ち位置にいるときは、システィー先生、お願いします」
「分かりました。では分かりやすくゆっくりで行きますよ。今ラフ先生が私に向かってきました。こういうときは大体人の身体って前に重心が行っているから軽く足を即座に出して引っかかせるだけで・・・」
うわーーー!!!
「・・・ちょっと演技が下手ですが、まあこのように転ばせることは出来ますよ。その間に逃げるのも構いませんが、君達は実技を学びに来ましたので、逃げるのは一旦忘れましょう。次に相手が転んだままですと制圧は簡単です。関節を決めるか、気絶させるか、やりやすいやり方で相手を制圧しましょう。私の場合は痛みで動けない方法で制圧するので関節を決めるやり方で行います。分かりやすい例えでしたら、このように腕を背中に持ってきて腕を飛車り上げるようにすれば、あとはこの状態で応援、または縛り上げればこれで制圧は完了です。一応流れは分かりやすいように、このようなやり方でやりましたが、これを君達はやりやすいやり方で相手を制圧してみて下さい。そうですね。上級者になってくると・・・今度はラフ先生、お願いします」
「分かった。良いか?護身術というか、制圧は男女関係ないからな。仮に敵が異性だとしても躊躇ってはならんぞ。判断を鈍らせるからな。さて、上級者だとこんなことも出来るぞ。例えば相手が来たらいきなり顎めがけて殴ったり、急所を突いたりすれば、相手が非力ならこの時点でもう戦闘不能に陥ることもある。強力だとしても追い打ちやさっきのやり方でも制圧は可能だから、これは各々でさっきも言ったがやりやすいやり方で構わないぞ。ただし、護身術といえど、度が過ぎると相手が死に至ったりするから、そこは注意な。あと、さっきの上級だが、これは特に危ないから基本は使わないように。本来高等以上からだからな。良いか?もう一度言うが度は過ぎるな。それだけで相手の人生を狂わせる可能性も十分にあることを忘れないように」
「『はい』」




