準備(8日前)
準備(8日前)
会議を終えた連中は、今日から準備に取り掛かっていた
SIDE 陸自
「無線の機材はどれくらいで集まる?」
「今まででしたら通信局か通信車両があれば明日までには揃えられますが、今回はその両方ともないため、代用として魔法を使った通信を使用したいと思います。念通も考えたのですが、それだと少人数しか使えないに加えラグなどが生じやすいため、魔法を使った通信を使用します。これが揃うのは、早くても四日後になってしまいます。メンテナンスもいつもとは違って色々変わりますからね。そこは技術班次第になってしまいますね」
「そうか。因みに魔法を使った通信と言っていたが、無線の特徴というかそういうのは一緒か?」
「いえ、全く違います。我々が使っている無線とは違い、我々の身体自身が無線本体として使用されるの
です。その分聞き逃しや音漏れすることもありません。身体本体が無線の代わりになりますから」
「そうか。さっき聞いた感じだと良いこと尽くしだと思うが、デメリットは無いのか?」
「勿論ありますよ。まずは魔法になるので魔力が無いと何も出来ません。当然ながら魔力が」ない人も少なからずいます。それはこちらの住民も同様です。更に魔力を使用するので通信しているときは終了するまで魔力が垂れ流しになるので、それで敵に感知されやすくなりますし、魔力量が少ない隊員だと魔力枯渇で動けなくなる可能性もあり危険です。これが敵地なら尚更ですね。もっと言えば、この通信方法だと通信が障害物で遮られて途切れることは無いのですが、その分相手との距離が離れれば離れるほど、使用する魔力量が増大するので、ある意味では諸刃の剣になってしまうのです。なので出来る限り使用料を抑える必要があるのです。そういった機材が揃うのにそれくらいの時間を使ってしまうのです」
「そうかそれなら仕方ないな。なら次に移ろう。武器はどうだ?」
「武器科の人々が最適の武器を探しています。恐らくは実銃と魔力銃、後は本人の武器になるかと。装備もそれに応じた物になるでしょう。もしものために研究開発にも協力してもらってます」
「研究開発に協力を得ているのは良いが、何故実銃と魔力銃両方持っていくんだ?敵に遭遇しても相手は弓や剣だろ?」
「そうなのですが、念のためというのが上の判断です」
「念のためかい・・・まあいい。次に突入時に使用するヘリや車両はどうだ?」
「こちらは直ぐに集まりました。基本的に輸送科の連中を大量に使用すると思います。何しろ基本空路になりますからね」
「そうか。分かった」
SIDE 空自
「ランディングゾーンまでの飛行プランは出来ているか?」
「はい、出来ています。離陸後は高度15000フィートを維持しその後7000フィートまで降下、その後ランディングゾーンに入ります。我々は降下後再度15000フィートまで上昇し帰還します」
「分かった。当日の天候はどうだ?」
「当日の天候は晴れ時々曇りです。最終日は晴れです。確率は8割以上です。今回は恵まれましたね」
「まあ油断は禁物だ。当日使う航空機の整備はどうだ?」
「こちらも着実に進んでいます。ただ陸自から大型輸送機を使わせくれと要請が入っています」
「まあ、積載が戦車じゃなければ良いと伝えてくれ。武装はどうだ?」
「こちらは遠慮なく進ませております。皆さん久しぶりの戦闘なので張り切っています。何人かは既に戦闘したそうにしていました。あとこの事もこう申してしました『ああ、さっさと戦闘機のミサイルと機銃で敵をなぎ倒したいわ~』と・・・」
「戦闘狂め・・・」




