会議
お待たせしました。
多忙につき更新が遅くなり申し訳ございません。
次の日の放課後、アレクサスはラローツ駐屯地から呼び出しをもらい、駐屯地へ向かっていた。その間アレクサスは複雑な気持ちに駆られていた。実は今日はリアリィ達から特訓のお誘いがあったが、流石に上司からの呼び出しがある以上、こっちを優先にしなければならないため、今回はお断りを入れた。そういったことから、アレクサスの気持ちは少々気分が落ち着かない様子であった
「それにしても呼び出しって何だろうな・・・」
「それはお姉さんがお答えしましょうか?」
「?あっ、これはこれは。お疲れ様です。二等陸尉」
「はい。お疲れ様。で、呼び出しの内容だけど、例の潜入に関しての会議と私は上司から聞いているわよ。何で私がこんなことを言っているかというと、上司から頼まれたのよ。君の案内と内容をね」
「なるほど。そういう事だったのですね。でしたら納得です。して、どちらの向かったらよろしいのでしょうか」
「それもお姉さんに任せなさい!!っと言いたいけど、今回の案内役は私ではないわ」
「そうなのですか?けど先程は・・・」
「ええ。確かにそう言ったけど、正確には私の部下がすることになったのよ。何でも私の上司が『もし君より上の立場の人に案内を頼まれて案内が出来なかったら、君の評判だけでなく、この基地の評判にも関わる。なので何人か案内役を抜き打ちでテストする』と上からの命令でね。だからなのよ。まあ私達はまたこの時が来たか、と思っているけどね。っと話がずれたね。今回の君の案内役はこちらの警務係の二等陸士が案内するわ。よろしく頼むわね」
「警務係の二等陸士です。よろしくお願いします。初めて案内しますので至らない点があると思いますが、ご配慮願います」
「はい。よろしくお願いします。自分は青少年課のアレクサス一等海士です。こちらこそよろしくお願いします。・・・恐らくですが自分より貴女の方が年上ですので口調は砕いても構いませんよ?」
「!!そんなの出来ませんよ!確かに私は貴方よりは年上でしょう。ですけど階級は貴方の方が上です。ですので砕くことは出来ません。そこはお願いします」
「そうですか。分かりました。ではお願いします」
「はいお任せください。では行ってまいります」
「は~い。よろしくね~」
✩
「こちらになります」
「ありがとうございます。さて」
コンコン、コンコン
「はい。どちら様でしょうか?」
「アレクサス一等海士です。本日お呼び出しによりこちらに参りました」
「アレクサス様ですね。どうぞお入りください」
「失礼します」
「アレクサス様をお連れしました」
「おうご苦労様。下がって良いぞ」
「失礼します」
「アレクサスはそこに座ってくれ。間もなく会議が始まる」
「そうですか。では失礼します」
『皆さんご静粛に願います。・・・ゴホン、ではこれより会議を始めます。時間が惜しいのでこのまま本題に移ります。これから潜入します、アラロウロート異世界のグレーチング貴族国について、何か提案はございますか?・・・空曹長、お願いします』
『今回は潜入が基本となります。そして支援などは見込めないとなると、潜入に特化した隊員を送るべきかと。ですので自分は陸自から基本ソロの潜入部隊を編成するのはどうでしょう?』
『確かにそれが一番初めに出るだろうな。俺も初めはそう思ったが、けどよくよく考えてみろ?そんなのいつの時代だよってな。そんな基本ソロなんて冷戦時代の事だぞ?今はドローンや潜入でも班やチームなどがある。つまり今ではソロは時代錯誤のレベルにまであるぞ。何が言いたい?では答えてやろう。普通の編成など、ありえない、という事だ。以上だ』
『そうですか・・・』
『他はありますか?・・・海准尉、お願いします』
『なら空自の空挺で降下してそこでサバイバルはどうだ?それか俺達海自で揚陸作戦とか?』
『確かにそれも案として出やすいでしょう。ですがこちらも考えてみてください。空自は降下後の作戦は大丈夫でしょう。ですが問題はその後です。空自の降下は短期くらいなら大丈夫でしょうが、長期は完全ではありませんが、ほぼ不可能です。それに私達は本来は空が基本管轄なので陸は正直に言えば管轄外なのです。それは海自も同じでは?』
『・・・すまんが海准尉、三等空佐の言う通りだ。これは基本陸自の仕事であるんだ。それが管轄外でしかも陸自よりサバイバル力の劣る空海自がどうこう言ったって無理なのは無理なんだ。この案は破棄だ。良いな』
『はい・・・ですがこのままでは何もないことになりませんか?』
『それなんだが、俺達陸自からこういった案があるんだ。良いか?』
『はい。お願いします』
『こういったこともあろうかとこの部隊があるんだ。陸自管轄の潜入部隊、グリーンベレーがな』
『グリーンベレーって、あのアメリカ陸軍のですか?』
『ああ、あの部隊だ。異世界でもこういったこともあろうかと、前々から本省に幾つか案を出したんだ。そしたら結構な量の案が通ってな。それで陸自バージョンのグリーンベレーが出来たんだ』
『そうだったのですね。しかしよく本省が承認しましたね。反対は無かったのですか?』
『あったことにはあったが、それは極少人数しかいなかったからな。多数決で決定した。それにな、本省の人がこう言っていたんだ「昔から異世界では日本の憲法などは破棄同然で戦争してきたろうが!そんなの今更過ぎるわ!」と呆れた表情をしながら言っていたぞ』
『『・・・・・』』
『・・・ってことは?異世界の自衛隊は色んな部隊があるという事ですか?』
『ああ、あるぞ。名前を上げる部隊は勿論外務省にもあるぞ。陸海空の特殊部隊などは勿論な事、海外や果てにはゲームにしかない部隊まで承認しているぞ。片っ端から言うぞ。
陸海空の各特殊部隊、日本の治安維持部隊の全て、勿論SATやSITもある。
アメリカでは軍ではグリーンベレー、デルタフォース、Navy SEALsなど
捜査ではFBI、SWATなど
イギリスでは軍ではSAS、SBSなど
捜査ではSCO19など
フランスでは憲兵ではGIGN
捜査ではRAID
ドイツでは軍ではKSK
捜査ではGSG-9
ロシアでは軍ではスペツナズ、FSBなど
韓国では軍ではSWCなど
現実にある部隊はこんな感じで実際に存在しない部隊でも
BSAA、UBCS、NOOSEなどがあるが、これらも全て承認されたからな』
『そうだったのですね。では今回の場合は?』
『陸自管轄のグリーンベレー、スペツナズから派遣するのが良いだろう』
『なるほど、分かりました。では今回は陸自から編成という事で、異議はありますか?』
『『異議なし』』
『全会一致という事で、派遣は陸自で行います。では今回の会議は以上なります。ありがとうございました』
お読み頂き、ありがとうございます
今後も多忙につき、こういったぶった切りがあり、読者からは『何か違う』や『何だ?この中途半端は?』などがあると思いますが、どうか温かい目でお待ち頂けると幸いです。




