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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
62/261

続きと一波乱

今回もかなりの文字数になっています。


そして本来必要な、とある風景がありません。


それは・・・(前回と同様に察して!!)

続きと一波乱



あの後、アレクサス君御一行はアレクサス君の用事を済ませるため、ドエール総合工房に向かっていた。流石に場所までは分からなかったため、たまたま近くを通りかかった衛兵に場所を教えてもらった


「すいません。ドエール総合工房の場所って分かりますか?」


「ドエール総合工房?ああ、あの有名な工房だな。君達は冒険者ギルドの場所は分かるかい?」


「?はい。分かりますが?」


「なら話が早いな。実は冒険者ギルドとその総合工房は同じブロックにあるんだ。だから分かるはずだ。一応詳しく言うと、冒険者ギルドの裏にあるんだ。そこも同じように大通りに面しているから、分かるはずだ」


「そうなのですね。ありがとうございます」


「良いってことさ。気を付けろよ~」


「はい」


ということで詳しい場所を聞いたのでその通りに行ってみたのだが・・・着いて御一行はビックリ仰天!冒険者ギルドと同じくらい大きい建物が現れて、御一行は口を開けたまま固まっていた。リアリィは再度衛兵が言ったことを思い出していた。ユレイナは足が竦んでいて、とてもではないが立っていられず、座り込む寸前にアーカイブに支えられて事なきを得た。そんな御一行がフリーズしている間に、一人平然としている人がいた。そう、アレクサス君である


「えっと?ここで合ってるっぽいな。実際に鍛冶工房らしいマークもあるしな。けど流石は総合と付くくらいに人が多いな。まあ総合だからな。それだけ作る量も売る量も専門家も多いだろうな。さて、そろそろ入るか。んで?いつまでそこで呆けているんだ?置いていくぞ?」


「いや、ちょっと待ってくれよ・・・俺達はともかく、ユレイナはまともに立てる状況ではないぞ?」


「・・・えっと?さっきも思ったのだが、お前ら俺より学園の外には出てるんだから、俺より土地勘はあるのじゃないの?」


「・・・すまんな。俺らでも分からないことはあるんだ。今回はそれに該当するからな・・・」


「そうなのか・・・けどいつまでもここに留まる訳にはいかないだろ?ユレイナには申し訳ないが、そうじゃないとここにいたって通行人の邪魔だぞ?」


「いや・・・けどな・・・」


「アーカイブ君、アレクサス君の言うとおりよ。ここに居たら他の人は邪魔でしょうからね。ごめんねアレクサス君。もう平気よ」


「そうか。なら入るか」


ようやく総合工房に入った御一行は入ってみて更に驚く。何故なら中も広々としていて、とても街工房とは思えなかったのである。そんな中アレクサス君はさもありなんの様に中を眺めた後、案内所の看板が見えたのでそこに向かう。どうやら札は天井から吊り下げ式なので、すぐに見つけたようだ


「すいません猫族のお姉さん。ちょっと人を呼んで欲しいのですが?」


「はいはい・・・あれ?何処?・・・ああごめんね。デスクが高いから分からなかったわ。ちょっと待っててね?今お姉さんがそっちに行くから・・・ドエール総合工房へようこそ!!それでどうしたの?誰を呼んで欲しいの?」


「ドエールさんを呼んできて欲しいのです。出来ますか?」


「?ドエールさんってあのドエール統括工房長?」


「そこは分からないけど、ここに来て欲しいと言われたのでこちらに来ました」


「??よくわからないけど、ちょっと待っててね?あっ、一つ聞くけど、君の名前って言える?」


「アレクサス」


「アレクサス君ね。分かったわ。ちょっと待っててね?」


・・・・・


「あの子がドエール統括工房長を呼んできて欲しいと言われたけど、誰か心当たりってある人いる?」


「?ドエール統括を呼んできて来いって?・・・少なくても俺は心当たりはないな・・・」


「因みに誰なの?その呼んできて欲しい人って」


「あの子よ」


「あの子なの?まだ子供じゃない・・・それがドエール統括工房長とどういった関わりがあるの?」


「それが分からないから今こうして皆に聞いているじゃない・・・他の人はどう?」


「儂はないな・・・」

「私もないですね・・・」

「僕もないですね・・・」

「私もないわね・・・」


「・・・これは違う部署の人に聞いても同じのようね・・・因みにその子の名前って分かるかしら?」


「あの子はアレクサス君っていうらしいわ」


「アレクサス君?名前を聞いても分からないわね・・・一応他の部署にも聞いてみましょうか・・・って丁度良かった。営業部と鑑定部と企画部と制作部と維持部と経理部と管理部と連携部の方々に一点お聞きしたいのですが・・・アレクサス君という子供がドエール統括工房長に用があるそうですが、他の人は何か心当たりってありますか?」


「アレクサス?いやないな・・・他は」


「自分もないですね・・・」

「俺もない」

「ちょっと確認しますね・・・少なくても私達制作部の来客予定名簿にアレクサス様という来客情報には載っていないですね」

「俺らにもそんな情報はないな」

「経理もないですね」


「?アレクサス君って言ったか?」


「?ええ。確かにそう言いました・・・もしかして、連携部ではそういった情報が入っていたのですか?」


「ああ。今さっき第三訓練場から連絡が入ってな。アレクサス君がこの工房に来たら最優先で通せとな。まさか連絡を受けて直ぐに到着するとは思わなかったがな・・・とにかくそういう事で、最優先で通して欲しいそうだ」


「そうだったのですね・・・って最優先でって!?ならこんなことしてる場合じゃないですか!?分かりました!私はアレクサス君を対応してまいりますので・・・」


「分かってる。俺の方でドエール統括工房長を呼び出しておこう。次いでに恐らく只の注文依頼とかではない筈だから、会議室を抑えておこう。どこが開いている?」


「はっはい!今でしたら第十二応接室が開いています。会議室は申し訳ありません。開いていません」


「十分だろ。てことでそれで頼む」


「分かりました!では対応してまいります!」


「私もすぐに鍵を用意します!」




「最優先と聞いたから今即座に対応したが・・・アレクサス君って何者だ?」


「それは私達だけでなく・・・」


「俺達他の部署も聞く耳を立てないと気になってしょうがないだろ・・・」


・・・・・


「お待たせアレクサス君!今案内するね。因みにここには一人で来たの?」


「ううん、後ろの皆も一緒です」


「分かったわ。なら君達も一緒に来ていいわよ」


「『ありがとうございます』」


・・・・・


「ここの応接室で待っててね。今は何もないけど、暫くしたら別の人が軽い食べ物とか飲み物を持ってくるわ。何かあればその人に聞いてね。それまでは座って待っててね。じゃ、私は仕事に戻るわね」


「分かりました。ありがとうお姉さん」


「アレクサス君、私はてっきりここで武器を注文して帰るかと思ったら、何でこんな待遇を受けている訳?しかもまさかのご用の人がまさかのドエール本人って・・・一体アレクサス君はあの訓練場で何した訳?」


「それは後のお楽しみという訳で」


「・・・アレクサスがそういうと何か碌なことが起きそうなのは俺の気のせいなのだろうか・・・」


「安心して兄さん。それは俺達だけでなく、他の人もそうなのですから。けどここで問い詰めても仕方ありませんので、ここは後の展開に委ねましょう」


「だな・・・」


コンコン、コンコン


「?はいどうぞ」


「失礼、おおアレクサス、さっきぶりだな。まさかこんなに早く来るとは思わなかったな。お陰で準備に手間を掛けてしまった。申し訳ない」


「いいえ、大丈夫。俺もまさかこんなに踏破するとは思わなかったからさ」


「はっはっは、そうかそうか。あっ、すまん。飲み物とかを出してなかったな。おーーい」


「失礼します。こちら、お菓子や軽食、飲み物になります」


「おお、すまんな。下がって良いぞ。ああ、何かあればすぐに対応できるように君はこの部屋に留まってくれ」


「かしこまりました」


「さて、話の骨を折ってしまって申し訳ない。今から本題に入る前に・・・気づいているな?」


「ええ・・・興味本位でコソコソとされるのは気分の良いものではないな」


「だろ?だからこいつらも同席しても?」


「別に構わない。実際に俺も連れを連れてきているからな」


「そうか。すまんな。てことでだ・・・」


ガチャ・・・・ドドドドドドン!!・・・」


「ドアに張り付いた結果、このように雪崩が起きるのも当然だろうな・・・そしてお主らはここで何してるんだ?」


「工房長!?申し訳ございません。どうしても気になってしまい・・・」


「おうおう。そりゃ急に儂が人を、しかもこの小童レベルに小さい子供が儂に用とか、普通に考えたら何かやましいことを考えても仕方ないだろうな。だからこのようになってしまう。当然だろうな。だから今回は特別に貴様らも同席しろ。何、客人の許可も取ってある」


「・・・申し訳ございません」


「そして何故受付というか、さっきまでこいつを対応したあんたまでこの場にいるんだ?」


「・・・申し訳ございません工房長。私も気になってしまいまして・・・」


「はあ~~~・・・まあいい。どうせ噂にもじきになってしまうしな・・・それで尾ひれが付くよりか良いだろうな・・・まあいい。さてアレクサス、今から本題に入ろう。まずはこやつらも気になっているであろう、いきさつからだな」


それからドエールはアレクサスと出会い勝負を仕掛け、完敗したことを告げ、その後はその訓練場の上級クラスと総当たり戦をして勝利を抑えたことを伝えると一同は驚きを隠せないでいた。そして何故ここに来た理由を告げた。アレクサスの持っている大剣と大型盾が貧弱過ぎて使い物にならないことや、訓練場を後にした後はドエール直々に武器や盾を制作することに更に一同は驚く。ドエール直々に鍛冶を打つなど、快挙レベルに凄いことになっていることに一同はそこに関心を持っているのだ。・・・ただし当の本人は直々に打ってくれることに何も感情が湧かなかったのである。いや、感謝すれど、それがどれ程の者になるのかが本人には分からなかったのだ。つまり、どれ程の偉業を受けたのかが分からない、彼からすればただ単に「おお、打ってくれるんだ。ありがたい」しか思っていないのである


「アレクサス君・・・そんなに強かったなんて・・・」


「マジかよアレクサス・・・」


「とまあこんな感じでこの武器は使い物にならないし、どうしようと思っていたら、この爺さんと出会ってな。しかも当の本人は鍛冶屋をやっているというから、それで訓練場を後にしたらここに来たわけだ」


「そうなのね。まさかドエール相手に手加減とか・・・凄いね」


「そうでもないがな・・・して早速ってかようやく本題に入れるな。注文はどうしたらいい?」


「確かにようやくだな。さてと注文だが、アレクサスはどういった武器にしたい?頑丈な武器にしたい?それとも使い捨ての様にしたい?」


「そうだな・・・まず俺は分かっての通り、冒険者ギルドに登録していて、しかも手数は見たような腕前だからな・・・出来ればそう簡単に壊れない武器が良いな。武器は前言った様な大剣で盾付きが良いな。盾は別に普通の盾でいいや。但しどうしても大剣と一緒に持ち歩くから、盾に剣を刺して持ち運びが出来るようにはしたいな。あと、これを聞いて察しの良い奴なら分かると思うが、これだけの重量物を持ち運ぶのだから、支えも頑丈のが良いな。ああ、持ち運ぶ際は背中に背負う感じになるな。材料はそれに応じた材料でいいや。取り敢えずこんなもんかな?」


「そうか分かった。なら素材はダイヤモンドで行くか。あとは持ち運び限定だが、剣と盾の一体型になるように調整しよう」


「すまんがよろしく頼む。料金や期間はどうするんだ?」


「料金は今払えれば払ってもらいたいが、持ち合わせが無いなら後日でも構わない。期間は大体一週間もあれば出来るだろう」


「そうか。料金はいくらだ?」


「大体だが三千フィートだな」


「『!?』」


「そんなに高いのですか!?」


「まあ材質がダイヤモンドである以上はこの金額になるな。これより安くは出来るが、その場合はまずは材質の見直しや製作期間の短縮などで安くは出来るが、その場合だとアレクサスが言ったような頑丈さが失われてしまうからな。彼の希望を通すなら実質はこれ以上は下げれないのが現状だな」


「そうか。正直もう少し高いイメージしていたのだがな。案外安くて助かった」


「『!?』」


「やっ安いって!?アレクサス!?お前少し金銭感覚狂ってないか!?その金額があれば今後一年半は遊んで暮らしても釣りが出るくらいだぞ!?それが安いって・・・」


「ああ。それくらいだと思ったさ。けどな、どうしてもその金額だとな、俺達の国だとそれでもこの品質でこの金額だと安いと思ってしまうんだ。だからこのように・・・一括で払うことも可能という訳だ。どうだ?受け取ってくれるか?」


「・・・正直一括で払うとは思わなかったな・・・けどバッチリ受け取ったからな。あとは出来るのを待つのみだ」


「ほら~~!!ドエールさんも驚いているし、何ならこの場にいる全員がそのアレクサス君の行動に驚愕を露わにしているよ!」


「そういうものなのか?まあいいや。てことで頼むぞ」


「おう。任せとけ」


「ほら、お前らも行くぞ」


「ああ~ちょっと待ってよ~」


「アレクサス・・・お前というやつは・・・まあいい。すいません・・・お騒がせしました」


「あっ・・・いいえ。またのお越しをお待ちしております・・・」


・・・・・・


「アレクサスは今日、どれだけ俺達を驚かせれば済むんだ?金額や腕の実力、果てには他国でも有名のドエールから直々に武器や防具を制作をするまでになるとは・・・もう一度言うが、どれだけ俺達を驚かせたら済むんだ?」


「そんなこと言われてもな・・・成り行きでこうなったとしか言えないだろ・・・」


「それはそうなんだがな・・・まあここでクヨクヨしても仕方ないな。次の目的は冒険者ギルドに行って冒険者の登録・・・しようと思ったがアレクサスが既に登録済みである為、これは省くとしてとなるとまずは俺達のパーティー申請になるな。あとは今回の依頼書を厳選するか」


「そうだね。それでいきましょう。アレクサス君?一応これから冒険者ギルドに行くけど、今度は穏便に済むよね?」


「どういう意味だ!?」


「だって今日の出来事で私達はもお腹がいっぱいだよ。これでギルドで何かあってももう私達のお腹にはもう入らないわよ!それくらい今日は色々ありすぎたってこと!」


「そんなこと言われてもな・・・」


「とにかく大人しくしていること!いい!?」


「はいはい・・・流石はこのパーティーのリーダーを務めることはあるな」


「・・・アレクサス君・・・それ皮肉?それに今更だけど私がパーティーリーダーでいいの?」


「何言ってるんだ?このパーティーリーダーはリアリィで決定だろ?なあお前ら?」


「ああ。俺達としてはリアリィがリーダーで助かる」

「私達も同じよ。それに、私達はそんな器ではないしね。あとは、リーダーだと色々面倒ごとがあったりするけど、このパーティーで比較的常識人というか、色々何かあってもどうにかできるのって案外リアリィしかいないしね。だから頼みます」


「はあ~~~・・・仕方ないわね・・・分かったわよ・・・この歳で責任者になるとは思わなかったね・・・」


「何おっさん臭いこと言ってるんだ?」


「そりゃそうなるでしょう・・・凸凹以上の凸凹パーティーリーダーになってしまったのよ?そりゃおじさん臭くなるでしょ?」


「・・・まあな」


「・・・そこで何故俺に視線が一斉に向く?」


「『そら元凶がここにいるからだろ(でしょ)」


「・・・解せぬ・・・」


・・・・・


「さて、ギルドに到着して早々にやることと言えば、まずは?」


「すいません。パーティーを新しく作りたいのですが」


「そりゃパーティー申請っしょ」


「分かりました。まずはパーティー申請前に幾つか注意事項を申します」


そうしてアレクサスら御一行は新規パーティーを作成した。注意事項といってもありきたりなことばかりである。パーティーの人数制限は基本無し、パーティーリーダーの取り決め、パーティーで依頼書を受ける場合はパーティー平均ランク内の依頼で行う、依頼書ランクは一つ上までは依頼の受理が可能、仲間討ちの禁止、報奨の分担、依頼失敗時の違約、規定に違反した場合の処罰の有無など様々であるが、一般的の常識があれば何も問題のない注意事項である


「分かりました。それで構いませんので、お願いします」


「分かりました。では初めにこのパーティーの得意分野をお申しください」


「私達は基本、魔法に特化したパーティーになります」


「魔法特化型ですね?分かりました。では次にパーティー形成しますので、人数をお教えください」


「私達は11人パーティーになります」


「11人パーティーですね?分かりました。では次にパーティーリーダーをお決めください。なお、リーダーの方は冒険者ランクと氏名をお申しください。なお、同時にギルドカードも一緒にお出しください。パーティーに入会したことを記録します」


「私が勤めます。名前はリアリィ、ランクはCランクになります」


「Cランクのリアリィさんですね?分かりました。では次に他の人の氏名と冒険者ランクをお申しください。同じようにギルドカードもお出しください。なお、ランクに関して私達は守秘義務がございますので、必要な事以外は誰かに明かすことはございませんのでご安心ください。ではまずは女子陣からお願いします」


「ユレイナです。ランクはCランクです」

「クエスタじゃ。ランクはD+ランクじゃな」

「メルカイナですわ。ランクはBーランクになりますわ」

「レナカイナです。ランクはC+ランクになります。女子陣は以上になります」


「ありがとうございます。この時点ではこのパーティーの平均ランクはCランクになります。では次に男子陣の氏名と冒険者ランクをお申しください」


「アーカイブです。ランクはC+ランクです」

「オーユです。ランクはDランクです」

「マークだ。ランクはAーランクだ」

「お前がAーかよ!驚いたぞ。おっと失礼。ジャリーグだ。ランクはAランクだ」

「ゴウリーグです。自分はB-になります」

「・・・・」


「?最後の方?お申しください」


「本当に守秘義務は通すか?」


「?はい。勿論です。仮に何かあっても呼び出すのは私達ではなく、サブギルマスかギルマスしかいませんのでご安心ください」


「そうか。分かった。腰ぬかすなよ?アレクサスだ。ランクはA++だ」


「『A++!?』」


「ほっ本当ですか!?確認いたします・・・本当にA++ですね・・・」


「マジかよアレクサス!?訓練場ではただものじゃないと分かっていたが、まさか国も認めたA++とは思わなかったぞ」


「私もよアレクサス君。今このパーティーで一番上はアレクサス君になるわ。それが何故私がパーティーリーダーになるなんて・・・」


「ああ、だからあの訓練場では分からないとごまかしてたのか」


「まあそういう事だ。俺は目立つのが嫌いだからな。だから不明か分からないと言えば最低でも騒ぎは起きないと思ってな」


「そりゃそうだろうけど・・・けどね・・・最低でも私達には言って欲しかったな・・・」


「ユレイナの言う通りじゃ。せめて妾には言って欲しかったのじゃ。それにのう、今現在リアリィが絶賛固まっているのじゃ」


「・・・・・」


「ああ・・・これは暫く動かないな・・・アレクサス、どうするんだ?」


「どうするもこうするもないだろ?俺のランクは変えられないしな」


「そらそうだろうけどな・・・」


「?どうした?」

「何かあったの?」


「ああ、これはギルマスにサブギルマス。実は一組がパーティーを新規形成したのですが・・・」


「それがどうしたんだ?」


「実はこの先が問題でして。この子なのですが」


「?ああ、アレクサス君ではないか。次いでに来てくれたんだな。ようこそ冒険者ギルドへ!」

「ようこそ!」


「ありがとうよギルマスにサブギルマス」


「それでどうした?いつものように作成すればいいじゃない?」


「それがこの子のランクなのですが・・・これを見てください」


「?・・・・・!?」

「これって・・・本当なの?本当なら相当腕が立つことになるよ・・・」


「どおりで強いし自分のランクを言わない訳だ・・・」


「そういう事だ」


「はあ~~~・・・分かった。君達に言うぞ。この場の出来事は他言無用だ。いいな?」


「『はい・・・』」


・・・・・


「はい。先程このパーティーの平均ランクが算出されました。このパーティーの平均ランクはB+またはA-になりました」


「おお、結構受けれるのですね」


「ええ。ですがそれはアレクサス君のランクなどが大きいので慢心はダメですよ?」


「ええ。分かっております」


「ふふっ、早速リーダーの顔になってきましたね。その調子ですよ?お待たせしました。最後にこのパーティー名はどうしますか?」


「そうですね・・・安易な考えですみませんが《ウンデキュプルマジシャン》でいきます」


「分かりました。これでパーティー申請は終了しました。一応は終了しましたが、このまま依頼に向かいますか?」


「ええ。このままパーティーの連携をとる為にも、そうします」


「でしたらパーティー初心者にピッタリの依頼がありますよ。ブラットスパイダーの討伐、期限は依頼開始から数日、報酬金は276フィート、推奨ランクは個人ならF、パーティーならE+のこの依頼書はどうでしょう?出現エリアもそう遠くはありませんので行きやすいかと」


「そうですね。一旦他の意見も聞きましょう。どう皆?」


「俺達は平気だぞ。初めてのパーティーでの出撃だから、どういう立ちまわりをすれば良いかまだ分からないからな」

「私達もリアリィに一任するわ。連携とかしたことないもんね。ここで学んだほうが良いかもね。それに初級用のクエストだからね。万一失敗しても被害は抑えられるからね」

「いきなり不吉なことを言うなよ・・・気が重くなるだろ・・・」

「あっ、ごめん・・・けどまだ初めだからね?気を引き締める意味としてね?」

「・・・まあいいや」


「という事なので、これで依頼を受けます」


「ありがとうございます。地図は支給しますので、気を付けて行ってきてください」


「はい。では」


「『行ってまいります』」


・・・・・


「えっと?地図を見る限りでは出現エリアはこの辺りなんだが・・・中々出ないな・・・」


「まあ、今回の討伐対象の魔物ってそんなに大きくないからな。逆に言ったら見つけにくいかもな。まあ、だからこそここでてこずらないように、今のうちに連携とかをしっかりするのが今回の目的だからな。今慌てても仕方ないだろ」


「そうね。ジャリーグの言う通りね。今焦って急にバッタリ遭遇しても連携が取れずに討伐を失敗したら目も当てられないもん。ここは一旦落ち着きましょう?」


「だな。すまん。気が落ち着いた」


「その調子よ。さてと、どうやって立ち回ろっか?」


「そうだな。大きさも動きも小さいとはいえ、間違えて同士討ちにしても困るだけだからな。今回は初めてのパーティーでの参加だから、仮に防御や回避などが失敗しても良いように、今回はアレクサスが盾としての役割を俺は提案する。そしたら確実ではないとはいえ、敵もまずは盾を倒そうとしてくるだろうから、そこで俺達が攻撃を仕掛けるという戦術が良いと俺は思う」


「アレクサス君が盾の役割として立ち回る、か。けどアレクサス君自身はどうするの?まさか攻撃しないでこのまま攻撃を受け続けるの?」


「いや、そんなことをしてもアレクサスも盾も持たないだろう。基本はアレクサスが盾だが、アレクサスの体力の様子も見ながらやるのが良いだろう。なら次にアレクサスが盾じゃない時だが、この時は動きの速いリアリィやオーユ中心に敵から攻撃してこないように錯乱し、その間に今度は力自慢のマークが攻守を兼用しながら俺達が攻撃や回避をしていく。この時に出来る限り魔法で敵には鈍行魔法や俺達には疲労軽減魔法などの魔法を付与するのが良いだろう。これは比較的魔力保有量の多く、支援系魔法が得意、または発動が出来る俺の弟のゴウリーグやクエスタがやるのが良いだろう。万一相手が大規模攻撃や威力の高い攻撃をしてきたら、取り敢えずアレクサスとマークで盾としての役割、ゴウリーグとクエスタが魔法で壁を形成して凌ぐのが良いだろう。アーカイブとユレイナは潜眼力や洞察力、偵察能力などが高いから、相手の出方を読んで俺達にどうしたらいいか指示を出したり先手必勝をしたりするのが良いだろう。敵に切り込みなどを入れるのはカイナ姉妹が良いだろうな。まあ今回は単体での討伐だから、あまり意味はないかもしれんが、今後複数での討伐の場合はこのほうがやりやすいだろうな。肝心の作戦を各々に指示を出したりする頭脳は基本的にアレクサスやメルカイナが良いだろうな。何より頭も良いしな。俺は基本攻撃や重要な時に攻撃する、奥の手や切り札として行うのが良いだろうと考える。

さて、俺は今回だが、こう考えるがどうだ?他にこのほうが良いと思う案があれば提示して欲しい」


「・・・何その完璧と言える作戦というか、立ち回りの考えは・・・もしかして以前に大規模討伐の時に討伐班の班長をしてたとかってある?」


「?ああ、片手で数えれるくらいだが、あることにはあるな」


「そうなのね。ねえ、今回はジャリーグ君がこの討伐を指揮しない?私はそのほうが良いと思うの」


「残念ながら俺はそういうのは性に合わない。あの時も偶々に偶々が重なっただけだからな。それを言うなら俺はアレクサスに指揮を依頼するが?」


「ジャリーグ。俺もそういうのは合わない。それにいつもソロでやって来たんだ。冒険者に登録してから一度もパーティーもペアも組んだことのない奴が指揮するとかたかが知れてるからな」


「そうか。まあそれに抜きにしても、このパーティーのリーダーはお前なんだからな。他に代理はいないだろ」


「ジャリーグ君・・・そういうなら分かったわよ。けどしくじらないでね?」


「そんなの言われなくても分かっている。それにそれはお前も人のことを言えないのじゃないのか?」


「ふふっ。そうね」


「おっと?お二人さん?どうやら雑談はここまでのようだぞ。見えたぞ。ターゲットが」


「そう。なら行きましょうか」


「『おう(はい)!』」


・・・・・


「サブギルマス。あの子たちはどうでしょうかね?」


「あの子たちって?」


「ほら。今日パーティー申請に来て今絶賛討伐中の魔法特化型のパーティーですよ」


「ああ。あの子たちか。私は平気だろうと考えるよ」


「何故ですか?あの子ですか?A++ランク持ちのアレクサス君ですか?」


「それもそうだが、あの子たちはどうも場慣れしているように見えるの」


「場慣れって、冒険者のですか?」


「うん。そうなの。まるでさもありなんの様に討伐に向かったのも慣れている証拠だしね。どうしてもあの年齢だとまだ他のパーティーやペアに頼り切り、または教育として誰かに付くのが普通なのよ。それがあの子たちだけでやり切るというのは、初めは不安でしかなかったけど、後であの子たちを軽く調べたら、それは杞憂みたいだからね」


「杞憂ですか?もしかしてあの子たちって冒険者の中でエリートという事ですか?」


「いや。この年代では他と比べて卓越とまではいかないが、それくらい凄い子という事よ。特にアレクサス君ね。あれは普通の年齢ではないね」


「それは私にも分かりますよ。あの年齢でハイパー冒険者とは恐れ入りますよ」


「いや、そうじゃないんだ。どうもあの子から・・・私の勘だけど、戦場で生き抜いた雰囲気というか、気配がするんだ」


「え!?そうなんですか!?」


「あくまでも私の勘だけどね。さて、そろそろ夕方で混み始める時間帯だよ。気を引き締めてね」


「はい」


・・・・・


「はあ・・・やっと戻ってきた・・・」


「まさかここまで遠いとか・・・思ってなかったぜ・・・」


「調子に乗って他も討伐してしまったのが・・・痛いわね」


「ああ~~~身体がいたい・・・」



「すいません・・・・」


「はい?・・・ってどうしたのですか!?ボロボロじゃないですか!?ちょっとお待ちを!!手伝える職員や冒険者の方!!少し手伝ってください!!」


「『はい!!』」




「どうしたのですか!?こんなになってしまって!?まさか巨大な魔物が出たのですか!?」


「いや・・・違うのよ・・・ただ・・・ああ~~疲れた!!!」


「?疲れた?どうしたのですか?」


「ああ、ごめんなさい。今は疲れて話せないわ・・・このまま意識を離すからあとはアレクサス君に聞いてね」


「意識を離す!?それって致命傷とかですか!?」


「それも違うわ・・・ただ単に横になって休みたいだけです・・・」


「そっそうなのですか・・・分かりました・・・因みに他の人もですか?」


「はい。アレクサス君以外は少し休ませてください・・・」


「受付嬢よ。すまんが今の時点ですら意識を保つのがやっとでのう。すまんが後は・・・」


「わっ、分かりました。ではこちらへ。サブギルマス!後はお願いします。私はアレクサス君に事情を聴きます」


「分かったわ」


・・・・・


「それでアレクサス君。何があったのですか?」


「先に言っとくが君らの心配することではないぞ。別に強力な魔物や大群に巻き込まれたのもないしな。ただ単にあいつらが調子食っただけだ」


「?どういう意味ですか?」


「まあ見れば早いな。ここに討伐した魔物を出すが良いか?」


「?はい。どうぞ」



ドス!!ドス!!ドス!!ドス!!ドス!!



「こっこれは!?」


「そうだ。俺達が討伐した魔物の数だ。何故かスパイダーの他にまさかのC+やA-などの魔物が群れで来てな。このままそのままにしていくのもなんか忍びなくてな。だから次いでに討伐してきた訳だ。ほれ、討伐直後にしか出ないその魔物の核とこの高濃度の血液を見てくれ。これで俺達が偽りでもないことが証明するはずだ」


「はっはい!!鑑定士を呼んで鑑定します!!暫くこのままでお待ちください!!」



「あの子たちマジかよ・・・」

「え?じゃあ倒れたのって・・・」

「多分ただ単に疲労なだけだろうな。けど・・・」

「あの子たちの年齢なら仕方ないかもね・・・」



「あっ、そちらの受付嬢さん」


「はっはい・・・」


「そんなに怯えなくても・・・あのさ、ここって盗賊の引き渡しも行っている?」


「盗賊ですか?はい。行っていますよ・・・ってまさか!?」


「そのまさかだ。さっきと同じように出すぞ」



ひぎゃ!!??ぶが!!??ごふ!!??がが!!??



「こっこれって第三級強盗容疑と第二級殺人容疑と共謀容疑に懸けられている盗賊一味じゃないですか!!??ご協力ありがとうございます!!先程と同じようにここでお待ちください!!衛兵をお呼びします!!」


「ああ。頼む」



「これは・・・もう・・・」

「何も言えないわね・・・」

「この子たちって・・・」

「化け物なのかしら?」

「それにあの子・・・」

「ああ。アイテムボックス持ちだな・・・」



・・・・・



「お待たせしました。先に討伐した賞金からお渡しします。本来であればパーティーリーダーにお渡しするのがルールなのですが、代理としてアレクサス君にお渡しします。まずはクエストの討伐で賞金276フィートをお渡しします。次に他の魔物の討伐の賞金をお渡しします。これが合計で1421フィートです。討伐詳細というか、明細はこの紙に書いていますのでこちらをご確認ください。最後に盗賊捕獲の報酬金です。こちらが複数の容疑に懸けられた盗賊を捕獲したという事で私達ギルドからは689フィートを、衛兵からは733フィートをそれぞれお渡しします。これで賞金の受け渡しは以上になります。私が知る中で一度にここまで貰えるパーティーって初めて見ますよ!!快挙ですよ快挙!!今後も期待しますよ!!」


パチパチパチパチ!!


「・・・小声ですみません・・・」


「どうかしましたか?」


「俺は一旦外に出ますが、恐らくですが俺を標的に物取りをする輩がこの中にいます・・・」


「え!?でしたら・・・」


「いや、ここで見逃すのは不味いのでいっちょお願いします。一旦地図を出していただけますか?」


「・・・はい」


「えっと?ここなら捕らえられるな・・・ここに俺は行きますので、合図を待ってください。恐らく容疑者は数人どころではありませんので、弓や盾を持った衛兵も、それとギルマスとサブギルマスも応援としてお呼びしたほうがよろしいかと」


「・・・分かったわ。けどアレクサス君は・・・」


「俺は壁をつたることが出来ますのでご安心を」


「・・・にわかに信じがたいけど、ここで議論しても仕方ないわね・・・分かったわ。気を付けてね」


「はい。あっ、あと・・・」


「はい?」



・・・・・



「ここで待つか・・・」


コツ・・・


「・・・誰かいるんだろ?出てきたらどうだ?」


「・・・流石はあの数を討伐できるパーティーなだけはあるわね。この気配に気づかれたのは久しぶりだね」


「どうせ俺が受け取った路銀目当てだろ?」


「それもそうだけど、別班が貴方達の仲間目当てで今は向こうに向かってるんだ」


「・・・俺達が今日だけ泊めてもらう宿にか・・・」


「そうよ。あっちは私の大好きな夫が向かってるわね。気が付いたらお仲間様は凌辱だろうね。それで」


「それで俺が反抗するものならここで向こうを人質に取ってお前らはその間に俺の仲間を連れてトンズラという訳か。そして男どもは別の場所で(変な意味で)ディナーと、人質を解放しないで俺を強請る訳だな。仮に俺が払っても俺はお前らに殺られるだけで何も変わらない、という事だろ?」


「あらら。おこちゃまの割には頭が良いわね。正解よ。さて、後はここで話しても仕方ないわね。どうする?」


「ならこうするだけだ!」


「なっ!?」


タッタッタッタッタッタッ・・・・


「まさか壁を登って屋上に逃げ込むなんてね!けどそれしたところで変わらないよ!!降りてきな!!」


「それは出来ない相談だな・・・その証拠に」


ピーーーーーー!!


「なっ、何しやがる!?」


「俺は呼んだだけだよ?マヌケなお姉さん?」


「まっマヌケだと!?それに誰を呼びやがった!?」


「俺達に決まってるだろ?」


「「!?」」


「動くな!!俺達は衛兵だ!!」


「ひッヒイイイイ!!??」


「あっ、姉貴!!完全に囲まれました!!上もです!!弓を持っています!!」


「っっっクソ!?何処か穴は!?穴はあるか!?」


「無理です!!この辺りは新しい道や建物でどこもかしこも穴という穴はありません!!」


「クソ!!これも計算ずくという訳か・・・けど良いのか??お前のお仲間さんがどうなっても?私は知らんぞ?今頃泣いても遅・・・」


「クソ離せ!!離せっと言ってるだろう・・・おい、何しやがる・・・!?ぎゃあああ!?ぐは!?」


うわ~~~!?ぐあ~~~~!?が~~~~!?

ドス!!ゴギ!!ガキ!!バキ!!


「お前のお仲間さんって今突き落としたこいつらか?」


「え!?あなた!?何があったの!?」


「・・・作戦失敗した・・・あのパーティーが泊っている宿に行ったのはいい。そこで部屋に行って獲ろうとして部屋に入ったら誰もいなくてな。その直後に衛兵に囲まれてしまってな。窓から逃げようとしていたが、窓の外にも衛兵だらけ。しかも弓や盾持ちがいる始末。お陰で抵抗した数人があの世に行っちまった。そしてここにいるわけだ・・・」


「・・・そんな・・・」


「さて?何が俺のお仲間さんを人質に。だっけ?」


「ごめんなさい!!許してください!!」


「お前らが不利になった途端に命乞いか・・・ギルマスにサブギルマス。この腐れどもの処分はどうしますか?」


「こいつら街中でも物取りや誘拐などもしていたからな。流石に殺人は犯していないが女性の純潔を奪われた奴を俺は何人も知っている。捕らえられないもどかしさと怒りがあったがここで晴らすことが出来る。俺、ギルマスがこのゴミどもに課せる罰は全員生涯犯罪奴隷で性奴隷の罰だ。その罰の意味を身に沁みれ!!」

「同じ女性として貴方達の行動は到底許されることではありません。イライラの捌け口として女性の純潔を奪うなど・・・本来純潔に奪われるときは好きな人同士で奪い合うのが本来のこと・・・それを貴方達は・・・もう私は顔も見たくありません。サブギルマスとして貴方達に課せる罰は男性は極刑、女性はギルマスと同じ意見です。その身に純潔を奪われる気持ちになってください!!衛兵さん。あとはお願いします」


「しっしかし・・・あなた方はお持ちですか?裁判権か司法権を」


「ああ、失礼しました。怒りに任せてしまいました。このように、国王承認の裁判権を所持しています」


「拝見します・・・ありがとうございます。では処罰は先程申したことで、効力は今からにしますか?」


「はい!今からお願いします!!」


「その前にギルマスに聞きます。サブギルマスと処罰が若干違いますが、どうしますか?」


「そんなこと言われなくても分かるだろ?サブギルマスの処罰で頼む」


「承知!!お前ら!!男は皆殺しだ!!女は犯罪奴隷兼性奴隷だ!!効力は今からで効果時間は生涯だ!!!」


「『おおおおおお!!!』」


「「やっやめ・・・」」


ピュピュピュピュ!!!ザギ!!!ジャギ!!バキ!!ゴキ!!


「さあ、アレクサス君。もう見るべきものはありません。すいませんお手数をお掛けしてしまって」


「俺は平気だ。ギルマスも何かスッキリした顔みたいだな」


「スッキリはしていないが、やっと仇は取ったという事をようやく報告できるからな。感謝するぞ」


「そうか。それなら受け取っておこう。それで他のパーティーメンバーは?」


「冒険者ギルド付属の寮に一時的に移動してもらった。ただ今日は帰るのは無理そうだからな。そのまま泊まって良いぞ。但し流石に部屋は一部屋しか用意できなかったから全員同じ部屋になってしまうな。そこだけは勘弁してくれ」


「構わない。それだけで十分だ。さて、俺も疲れたから寝るか」


「すまんな。こんなことに付き合わせてしまって」


「構わないぞ。これで犯罪が減るのだから、万々歳だろ。違うか」


「はっ!確かに言えてるな。てことで今から案内するぞ。あの受付嬢が今様子を見にここに来ているからな。そいつの案内に従ってくれ」


「ありがとう」


「アレクサス君、ではご案内します。ではギルマスにサブギルマス。失礼します」


「「おう(はい)」」


・・・・・


「『アレクサス君(様)ありがとうございます』」


「・・・なんだこれ・・・冒険者ギルドに戻って早々何故俺はギルド職員と衛兵一同に感謝されているんだ?」


「アレクサス君に感謝しているのですよ?あの物取りと誘拐を専門にしている犯罪集団は私達どころか国も頭を悩ませていたのです。当然私達もですよ。中にはあの集団に純潔を奪われた女性職員や衛兵までいるのですから、尚更ですよ」


「そうか。それならその感謝は受け取ろう。にぎわっているところすまんが、休ませてくれ」


「あっ、申し訳ないです。けどどうしても感謝を述べたかったのです。ではこちらへ」


「『アレクサス君(様)改めて申し上げます!ありがとうございます!!そしてお休みなさいませ』」


「ああ、お休み」


・・・・・


「ここが皆さんがご就寝なされているお部屋です。実は、十一人も一度に寝れるベッドが無くて、部屋に合ったベッドくっつけて皆さんは雑魚寝で寝ています。申し訳ございません」


「いいさ。寝れるところがあるだけマシだろう。けど継ぎ目はどうしてるんだ?流石にそのままだと落ちるだろ?」


「継ぎ目には硬めのマットレスを下に敷いたので落下は大丈夫です。但し寝心地は別問題になってしまいますが」


「まあそこは仕方ないな。因みに身体を洗える場所はあるか?」


「はい各解の一番奥にあります」


「分かった。ならここでいいや。ありがとうな」


「いいえ。これくらいはお世話させてください。ではアレクサス君。お休みなさいませ」


「おう。お休み」



アレクサスはようやく一息をつくことが出来た。けど流石にこのままベッドに倒れこむと身体の匂いなども気になってしまうため、一旦風呂場に向かい、身体を洗う。身体が奇麗になったアレクサスは暫くパーティーメンバーの寝顔を見て異常が無いことを確認したアレクサスはようやく寝床に付いた。といっても殆どのスペースを使われているため、アレクサスは


「今回は角にある椅子で座りながら寝るか・・・邪魔しちゃ不味いしな・・・」


と一人呟くのでした。


ーーーーーーーーーー


余談



ベッドで寝ているパーティーメンバーの順



      |         |

      |         |

ジ メ ユ | ア マ レ ク | リ ゴ オ

ャ ル レ | | | ラ エ | ア ウ |

リ カ イ | カ ク カ ス | リ リ ユ

| イ ナ | イ   イ タ | ィ |

グ ナ   | ブ   ナ   |   グ

      |         |

      |         |





                            椅

                            子


                            ア

                            レ

                            ク

                            サ

                            ス

文章が長くなりましたが、何とか収まりました。

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