制空権継続中
今回は空中での会話シーンになります。
今回はかなり短いです。
制空権継続中
ベックス軍と第32航空中隊はいきなり空中戦闘になること・・・・にはならなかった。
寧ろ空一面平行線が見えるほど何もないに等しかった
『32ー3から各位。12方向異常無し』
『32ー8から各位。6時方向異常無し』
『32ー10から各位。3時方向異常無し』
『32ー15から各位。9時方向異常無し』
『32ー12から32ー1へ。隊長、敵が全く居ません。今完全に我々全員手持ち無沙汰です。ベックス軍の皆さんも伸び伸びしてますよ』
『32ー1から32ー12へ。いや〜、まさかここまで何も無いとは思わなかったな。既に戦闘が開始されて3日経ったが一向に敵が現れる気配がないな。おかげで機体も錆びついちゃうわ』
『我々が上空から援護射撃してはダメですかね?』
『いやダメに決まってるだろ。それで味方に誤射したらどうするんだよ。我慢しろ。あと流石に機体が錆びつくから最後の最後には土産があると重いけどな〜。まあ待つしか無いな』
『そうですか・・・しかし暇だな・・・あっほらあっち見て下さいよ。隊長から左に47度方向で32ー23とベックス軍が仲良く戯れていますよ。しかもそいつらだけでなく他の人も全員では無いですが仲良く並行飛行したり勝負したりと遊び三昧ですよ?ああ〜俺も混ざりたいな〜』
『・・・気持ちは分かるが我慢しろ。んなこと言ったら門番はどうよ?あいつらみたいに遊びもできずただひたすら突っ立ってるだけだぞ?あいつらみたいには出来ないのかよ?』
『・・・それを言われると耳が痛いですが、でもやっぱりじっとはなかなか出来ないですね』
『・・・はぁ、まあ待つしか無いな。本来であれば俺が仲間統制して気持ちを高めなければならないのだが、この状況だしな。もう戯れるなとは言えないしな。まあ多少なら目瞑るさ〜』
『おほ!?流石隊長!では適度に遊んできます〜』
『おい!遊んでいいとは一言も・・まあいい、アウト』
『隊長さん、大変ですね』
『そちらも手を焼いているのでは?ベックスの撃墜王?』
『否定はしません。自分も本来であれば仲間を叱責してますが、仲間がそちらで言う戦闘機に興味を示してしまいまして、初めはそれこそ興味はあったことはありましたけど、これで更に増大した、という結果になってしまいましてな。挙句には戦闘力を図るために追いつけもしない戦闘機相手に勝負を挑む始末。誠に申し訳ない』
『まあ、興味が湧くのも無理もないですからね。それにこちらも竜騎士や別班ですがペガサス使いに興味を持ってしまいましてな。我々も今更叱るなんて出来ませんからね。ここは気長に待つとしましょう』
『はっはっは。結構なのんびり屋ですね。ジエイタイって結構お堅いというか、規律が超厳しいと聞きましたが、そんなことを聞くとそうは思えませんね』
『まあ、実際に規律も規則も厳しいですよ。一つのミスが命に関わることもあるのですから。本来であればこの時点で降格は確定なのです。けど異世界交流もこれもまた重要な役割なので、今は放置してるだけです』
『はっはっは。なるほど、では我々も交流するとしましょう』
『ですね』
まさかののんびりとした雰囲気がそこに漂っていたことに本人達は全く気づくこともなかった
まさかののんびりとした会話のみとなってしまった!
前回の投稿を見てくれた方で察しの言い方はもしかしたら分かるかも知れませんが、ディスデイーンは空中に敵がいるとは思ってもいません。あくまでも陸海としか思ってません。
それに正直な話、もともと空中戦闘はないつもりでシナリオを立てていました。期待された方申し訳ございません。
次回は陸に戻り、東ルートとなります




