間章 全員が集まる最後の会議
かなり雑ですが、何とか投稿致します。
今回はディスデイーン城内で行われる会議です。
主な視点は将軍です
間章 全員が集まる最後の会議
話は少し遡る。隣国エルカダが正式な宣戦布告がディスデイーン奴隷国家に送られてから約束の日である4日を経とうとしていた。4日経った今でも混乱は収まらない。現在は早朝から大臣、臣下、宰相、政府関係者、貴族、軍を集めて対策会議が開かれていた
『奴隷王!これが事実なら我が国はどう対処すべきなのか、言わずもがな分かってますよね!?』
『勿論だ。我が国としても指をくわえながら待つわけにはいかないからな。その場合は迎え撃つだけだ。
幸い我が国は生産性を持った奴隷が多数いるため、後方面の対策は平気だ。ここを抑えるのと抑えられないのでは訳が違うからな。最低でもここを抑えられたら我が国は消滅したのも同然。なので当然ながらここの警備はいつも以上に強化し、不要な外出は控えるよう国民には通達済みだ』
『けどそれでは物足りないでしょう。ここまで可能性もあります。そこで国境付近から中央都市まで繋ぐ幹線道路は封鎖致します。まあ一時的に物資が賄えないのは否めませんが、それでも商人などに被弾すると真っ先に疑われるのは我が国、最低でもその信頼を失うことは無いようにするのは一時封鎖しかありません』
『そうか。確かに信頼関係は重要だしな仕方あるまい。で軍は?先ほどから話に加わっていないようだが?』
『・・・重い腰をあげるのは容易ではありません。確かに短期決戦なら十分でしょう。しかし長期決戦が可能性として上がる中、更には物資が一時的に停止する?あなた方は何も分かっていない。前回の対戦記録から参考にしてはどうですか?そんなの知らない中優秀な部下を戦場にて散る勇気は俺にはありません。もしそれでも戦争するなら俺は構いませんが不十分な兵力と物資で勝つ戦争など聞いたことがない。それほど物資は重要なのです。
それに個人的な意見ですが、隣国エルカダ聖国が正式に宣戦布告をしたのは良いが、何故他国からは何も声明すらないのは気がかりである。戦争の有無はこの際置いておくとして、戦争が如何にバカらしくて国民を疲弊させるのは至極当然であることは他国でも当然ご存知なはず。にも関わらずまるで知らん顔をしているのが一番府に落ちない。最低でも軽く対策を講じてもおかしくはないはず。
例えば戦争が行われるから渡航は控えろとかはあるはず。それでも無いのは国民を見殺ししているのも同然である。これが何の意味を成しているのか、これが案外ヒントだったりしてな』
『そんな事は今はどうでも良い。兵士の派兵は完了しているのか?』
『派兵でしたら完了をしています。ですが何故派兵をかん・・・まさか先に到着した兵士を道路封鎖とかに?』
『あくまでも必要最低限だ。それくらいは良いだろう。それより間も無く正午だ。ここからどうなるかしっかり見届けようでは無いか?』
『『はい』』
『・・・・・』
城内は戦争開始の雰囲気を出しているにも関わらず将軍は険しい顔をしているのをその場にいる者達は何も知らない。将軍はどうやら色々気がかりが山積みのようだ。実はこの数日後には将軍はとある国の協力のもと優秀な部下を連れて亡命する。その運命が何を指すのかは当時の時は誰も知る由もなかった。
そして宣戦布告した日から丸一日が経とうとしたところ、一人の兵士がまるで乱入レベルで会談場に現れる
『そうそうでな・・・』
『緊急につき、この場で報告致します!』
『どうした?そんな汗水垂らして。何かあったのか?』
『はっはい!報告致します!昨日の正午過ぎ我が軍は隣国エルカダと対立!方面は南東方面です!激闘の末我が軍は完敗しました!死者多数!我々の誇る大隊が経った数日で消滅しました!私はその生き残りです・・・』
『『・・・・・』』
『兵士よ・・・それは誠か?それなら何故隣国エルカダは強大な兵力を持っているんだ?』
『私にも分かりかねますが、敵国は相当な兵力があるのは目に見えてます!増強を求めます!』
『・・・分かった更なる兵力を出そう。将軍もそれで良いな?』
『・・・ああ。(強大な兵力を持っている?エルカダがか?確かにエルカダは魔法の国だし魔法士が戦争に出てるのなら何も無いが、それで我々が完敗だと?しかもあの生き残り兵は確か我が陸軍では相当優秀な大隊に所属してたはず、いや寧ろ準連隊くらいの規模だった筈。それがたった数時間で消えただと?おかしい。何かがおかしい。相手はエルカダだぞ?何回も対立してるが勝敗は半々だった筈。それがたったの十数年でこれほどの実力になるか?いやならない。なら視点切り替えて同盟国が参加してるのか?それならあり得なくは無いがそれでも多少は相手にもダメージが入っているはずだ。これは早急に手を打つか。大臣や王は呑気だが、これは早急に何処かの国に亡命した方が良さそうだ。元々奴隷制度には反対だしな)』
『緊急です!』
『またかどうした!?』
『はっ!北方より所属不明の軍が我が軍と対決!あまりにも強大な兵力に我が兵は全滅しました・・・私は伝書鳩の検査で離れていたので難を逃れましたがあれは・・・(ガタガタ)』
『北から所属不明軍だと!?しかも全滅だと!?何故だ!!こんな時に所属不明軍が現れるとか何故だ!これは偶然か?何か特徴はないのか!?』
『・・・一瞬の出来事だったので何も、何も分からないのです・・・逃げるだけで精一杯でした・・・』
『そんな・・・ええい!さらなる増員だ。こうなったら全部出せ!それで各方面と中央都市の守りを固めろ!!異論は認めん!!!』
『はっ!!』
『(おかしい。絶対におかしい。王と大臣は混乱していてパニックになっているがこの際無視しよう。だがこれはどう見ても同盟国の参加ありだ。しかも恐らく一国や二国だけではなく、複数の国が参加してるとしか思えない。しかもこの状況は恐らく・・・』
『報告します!!!南東から先程の兵が急速接近中!既にいくつかの都市を制圧されました!制圧された都市は第32番大都市、第73番超大都市、第4番貿易都市、第89番連絡都市、第55番軍都市、第61番製造都市、第70番農業都市、第33番連絡都市、以上の7つの都市が制圧されました!なお軍都市は陸軍基地全ての機能を停止させられ、我が兵は投降する時間もなく兵士は殺害されました・・・』
『それ本当ですか・・・』
『はい・・・現実です・・・』
『・・・どうかしました?私で良ければお話しください』
『・・・その軍都市の陸軍基地に私の大事な大事な旦那様と我が息子と娘がいたのです・・・』
『『・・・・・』』
『あの、申し訳ございません。更に報告いたします。北からの所属不明軍がこちらも急速接近中。こちらもかなりの数を制圧されました。正直に申しますと北にある都市、第21番連絡都市、第59番商業都市、第92番軍都市、第101番技術都市以外は全て制圧されました・・・』
『・・・以外制圧だと?今の名が上がった都市が制圧されたのではなくそれ以外が全てだと?』
『・・・はい。それとこちらは先程判明した情報です。この羊皮紙をご覧ください』
『・・・これは誠か??』
『はい。真実です』
『・・・この戦争は我が国の敗北だな。それも完膚なきにまでのな』
『どういうことですか?』
『その前に何故将軍がいないのが気になるがまあいい。先の所属不明軍だがこの正体が判明した。正体は日本国自衛隊だ。それもこの様子だとこの兵士がここに報告に来ることも読まれている。確かにこれは負け続けるわけだ。けど何故自衛隊が加わっているんだ?』
『そこから先は口頭で説明します。実はこの戦争ですが、肩書というか建前ではディスデイーンとエルカダだけの戦争と思われているのですが現実はそうではなく、本当はこの星、大小関わらず全ての国がこの戦争に加わっているのです。しかも全て我が国とは敵対関係です。つまりこの国に味方はいません。しかも他国の目的は奴隷解放と強制奴隷制度の撤廃及びこのディスデイーン国家の消滅と滅殺が目的です。なのでこの戦争ははなっから戦争する前から消滅する運命となります』
『はー・・・こうなったか・・・』
『どうしよう・・・私は子供がまだ大きく無いのに・・・』
『・・・・嘘だろ・・・まさかこの星サラハタ星内の国全て参加で理由は先ほどのこと、そして再三要請を受け入れなかったから、か。兵士よ。今からでも降伏すれば何とかディスデイーンは守れるか?』
『・・・(首を横に振る)相手は慈悲を与えずに全て殺害をモットーにしてるようです。どちらにせよ降伏は認めないそうです。既に多数の奴隷が解放されています。そして国家に怨みを持った元国民が自衛隊の保護のもと、この中央都市へ迫っています』
『海は!?海上で逃げるというのはどうでしょう!?海なら彼らも・・・』
『海もダメです。他国の海軍と自衛隊の海軍が既に配備済みという情報を得ています』
『役所やギルドは!?転移ならば・・・』
『それもダメです。一人を除いて政界活動をしている者全員指名手配されています。それにそれ以上前から賄賂やら不正やらで役所もギルドもどちらもこの国から撤退済みです』
『じゃあ撃退は!?逆にそれなら・・・』
『お主よ。それは一番不可能な方法だぞ?分かっているとは思うが自衛隊一人に対して我ら多国籍の国軍100万人集めても勝てないのだ。その気になれば神や魔王、悪魔、天界、勇者などの伝説や幻、おとぎ話などに出てくるものですら片手間で潰せるのだぞ?最新の情報では自衛隊一人に対して神、魔王、悪魔、天界、勇者などを30万人集めて1000回戦ってやっと1回勝てるかどうかだぞ?それで撃退とかバカにも程がある。これは完全に負け戦だ。俺も君らの命も残り僅かってところだ。因みにあんな感じだと当主だけでなく一家全て殺害だろうな・・・』
『『そんな・・・』』
『ってさっき一人以外って言ったな?誰だ!?』
『・・・将軍です。将軍が謀反を起こしたのです。二十数人の部下を連れて裏切る代わりに亡命をするということを・・・まあ確かに将軍は昔から強制奴隷には反対でしたから、当然と言えば当然ですが・・・』
『なら、そのフリをすれば・・・』
『ダメです。もう既に将軍は自衛隊に保護されたという情報も入っています。勿論交渉のためのご家族と財宝、そして国存続に関わる代物も一緒に・・・』
『まさかあやつ、あの宝玉を!?』
『はい。そのまさかです』
『くそ!!!』
『あの、何ですか?宝玉って?』
『我が国には国存続のため色々手を出してきた。その一つがさっきの宝玉だ。あれは強制奴隷にできる代物で壊されたりしたら強制奴隷にした者は全員解放されてしまう。そして矛先は?』
『ここ、ということですね・・・』
『ああ・・・』
『『もう、我らに未来は無いのか・・・』
ディスデイーンという国と政府関係がこの世から消える者時間の問題である
次回からまた元に戻ります。
次は陸路ではなく空路に変わります




