自衛隊 休暇の日々! 1日目 2
ちょっとしたバトルが入ります
多少加筆、修正しました。
自衛隊 休暇の日々! 1日目 2
イーズの案内で冒険者ギルドに向かっている。
「ここだ」
ギルドは剣をクロスしたようなマークをしている。 中規模の都市だからか分からんがそれなりに大きい。
「んじゃ、俺はここまでだな」
「ああ、ありがとな。楽しかったぜ」
「いやいや 俺こそありがとな。お陰で自衛隊領地に入るにはそれなりの準備が必要だと事を改めて知ったからな」
「ははっ まっ うちに来たらもてなすからな。待ってる」
「ああ」
イーズと別れ、ギルドの扉を開けた。中はギルドと飲み屋が併設されていた。 …………絶対に絡まれるな。時間帯は昼だったからかは分からないが意外にも閑散としている。とりあえず空いているカウンターへ向かう。
「ようこそ 冒険者ギルドへ。私はレイチェルと言います。今回はどのようなご用件でしょうか?」
若い……多分10代終りか20代入りたての銀髪色白超美女が対応してくれた。……結構タイプかもな……っといけない。いつものポーカーフェイスっと。
「ああ 取り敢えず新規登録をしたい」
「新規のご登録ですね。ありがとうございます。登録前にいくつか質問させて頂きますがよろしいでしょうか?」
「ああ」
質問内容は犯罪歴や紛失、他の身分証などがないかとか3〜4つ聞かれた。因みに嘘はつけない。机の上に球体があり嘘をつくと光るシステムになっている。
「はい。問題はありませんね。ご協力ありがとうございます。では身分証の提示をお願いします。」
始めは料理協会発行の身分証を提示する。因みに身分証は全て顔写真付だが、料理協会の身分証は何時何処で料理歴≠雇用歴 などが記載されている。
「ありがとうございます。それでは当ギルド内の職業を選び下さい」
これは自分が合いそうな職業を自ら選ぶ事が出来る。ex:剣士 魔法使い ヒーラーなど 但し例外として職業と身体が合わない場合は多人数から意見や場合によっては職業が決定されることがある。 ex:大柄なのに偵察など
「俺は魔法使えるから魔法使いで」
実は自衛隊員は魔法を使うことができる。というか自衛隊がチーターなので何でもできる。そう 本当に何でも。
「ありがとうございます。最後にテストとその他注意事項を説明させていただきます」
注意事項は まっ ありがちな内容だな。ギルドは介入しないとか犯罪を犯したら登録抹消など。 っとその時。
「おい! そこのやつ! 邪魔だからどけ!レイチェルは俺の専属受付嬢だ!さっさとどけ!」
っとやはり絡まれた。相手は身長2mはありそうなガタイのいい若い龍人がちょっかいをかけてきた。但し酔っ払いでは無い何しろその後ろに3〜4人の狼人族男女がたむろしていた。
「あーあ 悪いな。こいつ今キレてるから出来ればどいて頂けるとありがたい」
っと後ろの若い(といっても絡んでるやつより年上の人に)言われたが今は俺が対応してるので出来ないっと伝えると若いのが更にキレた。
「どけと言ってるだろ!! しょーがねー 力づくだ!!」
っと突っかかって来たが
「!? 何故動かない!?俺は今こいつを引きずり出そうとしてるのに全く動く気がしない!」
「何言ってるんだ? お前の馬鹿力なら基本的に何でも動くだろ? どれ? !?確かに動く気配すらない!?」
アホだなこいつら。
「もういい殴り飛ばす!」
「あーあ こうなると効かないからな。悪いけどこのバカを成敗できるならしてほしい」
っと呆れながら懇願してきた。
「無茶です!そのパーティはCランクなんですよ!?しかも今貴方が絡まれてる人はBランクの人ですよ!?辞めるべきです!このギルドカードはこちらで保管しますので改めて来て下さい。その方が賢明です」
っと受付嬢が心配してきたが
「大丈夫です。ご心配なく。そのかわり衛兵を呼んで頂けますか?一応保険はかけないとなので」
「保険って………… 分かりました。そのかわり生き残ってくださいね?」
「ああ」
受付嬢が慌てて応援を呼びに行った。その間も若いのが敵意を示していた。
「何話してるんだよ!ヤルぞ」
「さっさと来い」
「調子に乗るな〜!!」
っと剣を抜き振り回していた。というか街中で剣を抜くって結構まずいのでは?実際にアイツのパーティメンバーは顔を青くしてるしな。っと考え事は後回しだ。相手はひたすら振り回しているがどれも当たる気がしない。俺は衛兵が来るまでかわし続けた。
「クソ! なぜ当たらん!?」
「マジかよ…………Bランクのバルボ相手にかわし続けるなんて」
「いやいや。 実はかわすのが必死で攻撃出来ないとか?実際にあの新人は一回も攻撃して無いだろ?」
「確かにな。それもあるが避けるだけでもアイツは凄い奴だ」
コイツの名はバルボか。名前も逝ってるな。そうこうしてるうちにバルボが息を上げていた。
「おい……はぁ……はぁ……攻撃して来いよ……はぁ……怖気付いたか? はぁ……」
息を上げながらもまだ続けることになぜか関心してしまった。
「いや 俺は衛兵が来るまでまつ」
そしてその時 扉から10以上の男女の衛兵+ギルド長+あれは領主か? が現れた。
「おい! さっさとこのバトルを止めろ! 登録抹消するぞ!」
ギルド長が叫んだ。 流石ギルド長 気迫あるわ〜
「クソこうなったらお前ごと消してやる!」
っと若い頭狂った奴が仕掛けてきた。突然のことで誰も動けなかった。ただ一人を除いて。そう俺
「ぐっ」
鈍い音が聞こえたあとバルボは倒れた。気を失ったらしい。と 当然だろ。周囲はざわめきだす。それもそうだろう。新人がBランク相手に勝ったからな。当然パーティメンバーも驚く。流石にここまで一方的になるとは誰も分からなかっただろう。
「嘘でしょ…………」
「アイツ 何者だ?」
周囲が現実に戻れていない中、俺は領主に向かってこう言う。
「領主。この人が剣を抜いてこちらに襲いかかってきた。これは流石に見逃せないだろ?」
「あ、ああ。確かにまずいな。 こいつは牢屋に入れておく。恐らく一生鉱山奴隷だろうな。当然のことだ。パーティは解散かこいつを抜くかのどちらかになる。お前らはどっちがいい?」
領主がパーティメンバーにこう言うとメンバーは口を揃えて
「バルボの脱退でこちらのパーティは維持で!」
っと言った。どうやら相当悩みの種だったみたいだ。
「了解した。てことでギルド長、頼むわ」
バルボが連れて行かれた。文字通り簀巻きされた状態で
「分かった。次に君だな。えっと名前はマサル?で良いのか。受付嬢から聞いた。君は無罪放免だから安心して良いぞ。勿論前科もつかないから安心していい。ただちょっと不可解でな。登録がまだ済んでない君がBランクに勝つとなるとテストは兎も角、これを見た周囲の人が噂をして王都に伝わるとマズイ。でここからが本題だがギルドカードは発行するが、登録時のランクはA+に設定しておこう。これくらいのランクなら他の人は当たり前だなと納得する。あとで受付から説明を受けるといい。んで次……というかここからが本当の本題だが単刀直入に聞く。君は何者だ?今は平気だが嘘を付くとあとあと後ろにいる衛兵から不審者とみられる可能性がある。だから今後の為に正直に言った方が賢明と判断する」
はぁ〜 こうなった時点で分かりきってたことだから良いがまたバラすのか。しかも多人数に。これは帰ったら事情聴取されるかもな。まっ 過ぎたことは仕方ないから諦めた顔で前置きする。
「良いけど条件がある。 良いか?」
(領主)「内容による」
(ギルド長)「同じく。本来なら介入しないがこの事態になったから特別措置としてある程度君には介入する。そこは忘れないように」
ギルド長の言うことに筋は通っているので問題ないと判断し条件を言う。
「条件は一つ。他言無用で頼む。勿論この場に居る約70人全員 ギルド長、領主、受付嬢、衛兵など例外なく全て対象だ」
条件を言ったが一部は腑に落ちない顔をしている。その光景を見て領主が
「ふむその条件をのまない場合はどうなる?」
そう来るのは分かっていたがどう説明するか。取り敢えず思ったことをありのまま伝える。
「場合によっては戦争になるかもしれない」
そう言うと周りの人は
「何故だ!」
「そんな事ありうるのか?たかたが一人のために」
「平民如きに何が出来る!?」
などの野次が飛ぶ。
「落ち着け!!」
領主がまた叫ぶ。この人もしかしていつも叫んでいる?
「何故戦争になるのか理由はお前が持っていると取っていいのだな?先程の感じからすると。」
「持っているというのはいささか語弊があるが誤解覚悟ならそういう事だ」
「分かった。なら代表で俺が宣言しよう。この場にいる全員これから先は他言無用だ。逆らえばこいつの言う戦争や前科持ちになることを覚悟するように。良いな?」
全員頷く。
「言質は取った。ギルドにも今、箝口令をしいた」
確認すると確かに箝口令がしかれていた。ならあとはバラすだけだな。
「俺の口から言っても信用しないと思うから今から身分証を出す。言っとくが料理人は副業で今から出すのが本業だ」
そう言い本業の身分証を上に、周囲に見えるように出す。そして反応は
「えっと〜 日本国航空自衛隊 ヤシロ・マサル? 自衛隊!?」
一人が言うとその場にいるほぼ全員、そう本当にほぼ全員がひれ伏した(勿論 衛兵と受付嬢も)。やはりな。固まっていた領主やギルド長は暫くしたら動き出した。瞳の中には動揺と恐怖。そりゃそうだろ。さっき言った『戦争になるかも』の理由が分かった いや 分かってしまったからである。
「あっ あっ いや(咳払い)失礼しました。確かにこれは喧嘩吹っかけたら戦争、しかもこちらがほぼ何も出来ずに敗北するでしょう。先程の無礼、私 ヤポーマヌの領主、サールクス=フォン=カスケード副伯 が代表として謝罪致します」
急に弱腰になってしまった領主やギルド長だったが
「気にするな。但し他言無用な」
と 繰り返し言ったら
「「そうですね」」
っとまた一段と弱腰になった
俺は全員に
「別に他言無用を貫くのなら罰しない。但しバラしたら元を辿って探り当て裁判にかける。それを分かったのなら解散して構わない」
そう言うと安心と恐怖を兼ね備えてこの場は解散した
解決して受付嬢から再びカードの説明を受けた。但し先程とは違い恐縮する面もあれば思慕の面も伺える。 この人まさか……?
「ではこれで登録完了です。お疲れ様でした。登録の際色々多大なご迷惑かけ申し訳ありませんでした」
「いやいや怪我はないしそれでチャラって事で済んで頂ければ」
「すまんちょっと良いか?」
あっ さっき頭の狂ったパーティにいた一人だ
「良いぞ。どうした?」
「すまん元とは言え迷惑掛けた。正直自衛隊員と分かった瞬間俺らは生きた心地がしなかった。人生でこれ程恐怖に満ち溢れた瞬間は初めてだ。あと物凄くマズイ相手にパーティメンバーが喧嘩を吹っ掛けて、物理的にも直ぐに殺される覚悟をして、むしろ死んだ方がマシと考えてた。何しろ本当に怖いから自衛隊は」
「『申し訳ない』」
っとパーティ全員が謝罪の意味で頭を下げた。
「いや 気にするな。正直あいつを制御できたら満点なんだが」
「いや〜 それを言われると耳が痛いが。アイツを制御するときは4人全員で抑えていたのだが今回ばかりは抑えきれなかった俺達の責任だ。パーティは暫く4人で行く。これ以上は他に迷惑かけられないから。本当にすまん」
首を横に振り、気にしない意思を伝えパーティはギルドを出た。 さてこれからどうするか。
「あ〜 すまないがギルド近くの宿ってないか?箝口令が敷かれているとは言えやはり噂が気になるから」
受付嬢は始め固まったが直ぐに再起動して
「でしたらギルドの宿舎でどうでしょう?ここは併設されているので外に出ることもありません」
そしてモジモジしながら
「宜しければ私の部屋で泊まっていただけないでしょうか?」
「良いのか?別に空いているところで良いのだが」
「はい。是非!というか基本的にギルド宿舎は関係者以外立ち入り禁止なので逆に」
「不審がられるよりかは確かにな」
「はい!なので……待っていただけると……」
「良いよ。待つ」
「ありがとうございます!」
ウキウキだなぁ〜 だが何故ウキウキなんだ?まあいいか
そして晩飯を食って夜 因みに晩飯は肉をメインに使った料理で多少重かったが美味かった。案内された部屋に入ると宿舎の部屋の割には大きく広々している。女性部屋なのであちらこちらに女性らしい飾りなどもあった。
そして就寝前に声を掛けられて椅子に座る。向かい側にレイチェルが座る。
「どうした夜中に早く寝ないと明日も大変だろ?」
「優しいですね。マサルさんは」
……さん?なんか様子が変だ……
「実はこのレイチェル。貴方に恋をしました。貴方の謙虚な姿勢 誰に対しても優しく接し下手をすれば戦争問題にもなりかねない状況で貴方は何でも過ちを許していました。そんな貴方に私は恋をしました。これは私の気持ちです。貴方の気持ちを言ってください。因みに私は貴方と結婚や子育てをする覚悟があります。故に今日は貴方に全てを捧げる覚悟でいます」
ああ 俺に恋したんだ。嬉しいね。けど女性に聞くものではないと分かってはいるのだがどうしても気になる。
「答える前にいくつか質問していい? あまり言うべきでは無いと思うが答えるために聞きたい。
年は?俺は今25歳だ嘘偽りなく身分証が何より証拠」
「驚きですね同い年ですね。勿論私も偽りなくです。身分証が示しています」
「わぉ それは凄い。なら次、結婚する気ならもしかしたらここのギルドを離れる事になるけどそれは?」
「確かに仲間との別れは寂しいですが、幸い自衛隊領地にもギルドはあります。但し冒険者ではなく総合ギルドとしてですけど。それでも貴方は暖かいので不安なく過ごせそうです」
「そうか。因みに総合ギルドとは?」
「文字通り冒険者や鍛冶などの偏ったギルドではなく一括管理しているギルドです。この総合ギルドは基本 王都や首都にしかありません」
「子供は何人欲しい?」
「私は男4人女5人欲しいです」
……大家族だな まぁ 収入は問題ないが。
「君の親とかに説明は?」
「親は亡くなりました 寿命です」
……悪いこと聞いたな。するとレイチェルは横に首を振った
「引っ越しだけど、自衛隊員の家族が住める場所があるのだけどそこに住む?」
「そんなのあるのですか?」
「ああ 自衛隊員は基本的に家に帰れないから。そっちも宿舎があるだろ?それと同じ。 だから直ぐに家に帰ることは出来ないから同じ敷地内にその住居地に仮住まいする人もいるわけ で 家族も寂しいから皆仮住まいに引っ越すというわけ」
「なるほど 確かにそうですね 騎士の人も軍隊の人も家に帰れないから宿舎に、という話はよく聞きますね。では私もその仮住まいに引っ越しましょう」
「一応入るには審査、要はテストがあるから引っ越しはそのあとでな」
「はい」
なんかこの部屋に入った時からレイチェルのテンションアゲアゲなのに更にアゲアゲになっている
「そこまで好いているなら文句ないな。結婚はどうやるの?俺達だと役所に提出するのだが」
「こちらですとギルドや役所に提出すると結婚した事になります。因みにもう既に私の方は書き終わってます。あとは貴方のみです」
……早いな まあいいや 記入完了っと
「あとは明日ギルド長に提出して終わりです」
「ははっ 本当に行動の速い妻だ」
妻という単語で顔が赤に染まる
「最後にどうする?今日から頑張るか?子作り」
恥ずかしいがそう聞くとレイチェルも
「はい! 頑張りましょう! ただ私初めて つまり処○なので優しくしていただければ。あっ その前に」
?
「ギルド長 私の部屋に来てください」
「どうした?」
「他言無用でお願いします」
レイチェルの部屋から俺が出てきて更に
「あとこれも」
ギルド長は目を丸くして驚いていたが察して
「分かった。レイチェル 末永くな。 マサル様レイチェルをどうか宜しくお願いします」
「分かった」
扉が閉まりレイチェルが布団に行くと俺も行く。そして
「今後とも宜しくお願いします。あなた」
「ああ こちらこそ 我が妻よ」
しばらくしたら甘い夜が始まった。
こうして1日目の波乱な日は幕を下ろした
最高なラストを飾って。
衛兵の会話
「衛兵長・・・」
「なんだい女兵長・・・」
「・・・頭が痛いです。悩みで」
「あれか?自衛隊か?・・・」
「はい・・・私 危うくマサル殿を捕らえるところでした」
「安心しろ俺もだ・・・ はぁ〜〜」
「しかも戦争とか負ける気しかしません・・・」
「当たり前だ150年前はほぼ全ての大国と小国が自衛隊に挑んで1ヶ月で敗北をきして帰ってきた。それも自衛隊はほぼ無傷で。最近では女王が喧嘩吹っ掛けて宣戦布告した2日後には、10万の兵がたったの50人になり国も亡くなって賠償金を肩代わりする代わりに、必死に働き続けないと後世まで引きずるという悲惨もある事だしな」
「これからも続きますかね? 悩みのタネ・・・」
「多分な・・・」
「「はぁ〜〜」」
(衛兵)「これ入りづらい」
門番同様 衛兵も胃と頭が痛いそうです。
次回の更新も未定です