自衛隊 休暇の日々! 1日目 1
本編の開始です
多少修正、加筆しました
自衛隊 休暇の日々! 1日目 1
「あ~、やっと休暇の始まりだ~」
俺こと八代勝は馬車に乗って旅をしていた。ようやく申請していた休暇願いが承認され、今日から1週間の休暇である。
「おう兄ちゃん。随分と老けた顔をしているじゃんか。何だ?彼女にでも振られたか?」向かいに座る中年のドワーフが話しかけてきた。
「いや~部下に上司にと久々に人間関係に疲れてしまって、やっと休みに入ったからちょっとな」苦笑気味にに答えた。
「はっはっそうかいそうかい確かに休みに入るとちょっとぼーっとしたくなるわな」
「そうゆうことだ」
俺の本業は航空自衛隊遊撃隊という攻撃しながら守りもするということをする。故に臨機応変にしなければならないので結構ストレスを抱える。しかも遊撃隊は500人が所属しているが、そのうち100人が俺の部下である。
つまり俺が小隊長であるため中隊長や大隊長の伝令や部下の指示などを行う。ごくたまに若手がミスをするが報告の際、始めは俺に来るため訓練や作戦中などは意外にひやひやものだ。因みに小隊長になる階級は三等空佐(少佐)以上である。
「因みに兄ちゃんはどこから来たんだ? 俺はパーロジャン鉱山国家から来た。今から弟に会いに行くためにこの馬車に乗っている。名はウルバーという。因みに見ての通りドワーフだから職業は鍛冶屋だ」
おっと脳内に誰もいないのに詳細の説明してたらドワーフから自己紹介をされた。
「悪い。またぼーっとしてたわ。名はマサル。カサジマ県、あ~自衛隊のある領地から来た。職業は料理人。さっき言ったが休みに入ったからのんべんだらりしている。だからこの馬車もたまたま乗った」
っと自己紹介したら馬車に乗り合わせた者全員、目を丸くして驚いていた。
「どうした?」
「いやまさかそこからくるとはな。あそこは1日一回は話題になる。例えば領地に入るだけでも一苦労とか入ったら清潔極まりないとか法律やルールが厳しいとかとにかく話題になる。どうなんだ?現地に住んでいる人の声が聴きたい」
「あっ私も聞きたい。どう?暮らしやすい? あっ私の名はユリー。混血だけど妖精族だよ」
「俺も聞きたいな。俺の名はイーズ、竜人だ」
「珍しいところから来たね~ 名はヘルール。魔族で~す」
お~っと興味深々に聞いてきたそんなに珍しいか?
「お恥ずかしながら自分も聞きたいと思っておりまして……」御者台に乗っている若者も参加してきた あんたもか。
因みに笠嶋県は県内8割以上が自衛隊基地である。国土も地球を太陽の三倍の大きさに換算して三倍になった日本の北海道の大きさが笠嶋県だ。もちろん他の国家も陸続きではあるがしっかりと海もあるため陸海空 全てある。
「確かに領土に入るときは一苦労だな。カサジマ県に住んでいる人でも待ち時間なしでも平気で二時間は超える。荷物検査や禁物を持ち込んでいないかとか色々ある。けどそれを終えたら楽さ。街も奇麗だし、ギルドにいるようないちゃもんつけてくる人も居ないし、というかそんなことがあった時点で当事者は領地を追い出されて一生領地に入れないし、仕事も楽だし(俺はきついが)。まっ他の人から見れば楽園かもな」っと説明していく。
もちろん、俺が自衛隊の人とばれないようにっと言っても街に入る時に本業の方の証明書も出さなければいけないから一部の人にはばれるがな。
「お~流石自衛隊の領地。俺たちも入れるかな?」
「うーん分からないわ。結構厳しいからもしかしたら入れないかも?」
「確かに厳しいですね。自分も一回ダメだと言われて入れなかった時がありましたからね」
「入ってみたいな~ どんなところだろう~」皆盛り上がっているな
すると御者台の若者が噂話を始めた
「そういえば噂を聞きましたが、お忍びではありますがどこだったかな?忘れちゃいましたが女王が入れなかったと怒っておりましたが、あれは何だったのでしょうか?そのあと女王は自衛隊に宣戦布告するといってそのあと自衛隊と王城の人に取り押さえられましたが」
「……その女王は馬鹿か?先祖が自衛隊に喧嘩吹っ掛けてコテンパンにやられて絶対に自衛隊を怒らせるなと教育してきただろうに馬鹿か?国を滅亡させる気か?」
「……さすがに頭のネジが飛んでいるとしか思えないですね~。もちろん私達も自衛隊員に話しかけるのは良いけど絶対に喧嘩は売らないでね?絶対に死んじゃうからと言われ続けていますからね~。今更ですが」
「あの頭逝ったやつか。やつなら知っているというか自衛隊の人々が俺に教えてくれた」同じ様にばれないように説明をする
「実際には領地には入れたらしい。別に問題はそこではないが問題はその先だ。やつは勝手に入ろうとしたらしい、自衛隊の施設内に、それで捕まった。やつはこう言った。『いいじゃん!別に!ただ見るだけだよ!?それで捕まえるって酷くない!?私、女王だよ!?今なら許してあげるから離して入れて!じゃなきゃどうなるかわかるよね?』っと言って護衛の人も含めて喧嘩吹っ掛けてそのまま護衛の人ごと返り討ちにあって強制送還された。んで戻された後宣戦布告するといって公式に宣言した後その2日後に降伏した。被害は自衛隊はほぼ無傷で帰還して、相手は10万いた軍隊が50人しか生き残って居なかったらしい。女王は怯えたそうだ。『何故10万の軍隊が負けて300人が勝つ!?あり得ない』っと。因みに二日掛かった理由は、自衛隊はあくまでも報復時のみ動くのが原則だから、敵が攻撃を仕掛けて来て攻撃が当たってから動くので、時間が掛かったらしい。それにその国との距離は結構離れていて、一日掛けて近辺に着いたから実質一日で敵は壊滅だな。」
「んで結局どうなったんだ?」
「そうだよ肝心なところはそこだよ!」
どうどう熱くなるな
「まっ、御者台の若いのが忘れるのも無理ない。小国だから賠償額に頭混乱して最終的にその国は無くなって別の国に属す形になったからな。女王も喧嘩吹っ掛けたとして元国民から今も軽蔑されている。もっとも内政も国民も自衛隊との喧嘩は99%反対だったがな。とんだ蝶よ花よの女王だった、後継人を間違えたと元国王も後悔している。んで元女王は今は奴隷になっている。属した国のな。国王がこう言った。『肩代わりにする代わりに奴隷になれ。でなきゃ一生かけても返せないぞ。別に性奴隷にする気はない。というか領地を得たのは良いが全体的に考えれば逆にマイナスかもな。なにしろ想定以上に額が大きすぎたからな。つまり何が言いたいかというと構ってやる時間があるなら俺もお前も働けということだ』っと当然だな。」
「だな。てか実際に国が滅んだか」
「うん。もちろん滅ぶよ」
「当然の報いだな」
「良かったよ~ その国に生まれてこなくって」「確かに当然の結果ですね」皆で笑いながら会話を盛り上げた。
「もうすぐで街に着きますよ」と若いのが伝えてきた。
「疲れた~」と俺は体を伸ばす。
「マサルはこれからどうする~?」ヘルールが話しかけてきた。
「うーん、俺は料理人だけど体も動かしたいしギルドに行こっかな?」
「そっか、ならみんなとはこれでお別れだね~ 私は乗り継ぎだから~」
「なら俺と一緒にギルドまで行くか?この街初めてだろう?」今度はイーズだ。
「確かにここは初めてだからお言葉に甘えさせてもらおう」「ならまずは門を通らないとな」入口の門には幸い待ち人はいない。
「ようこそ『ヤポーマヌ』へ。身分証はありますか?」爽やかな門番が立っていた。
難なく他の同乗人はクリアしていく。基本的に通る前の関門として、この街にきた理由や滞在期間などの質問に答える。『他の身分証』を持っている人は提示を求められたら出す必要があるが、求められなかったら構わない。最後に俺の番になった。難なく質問に答えていくが、備考欄に、『他の身分証』あり、とあるのを見ると、俺をじっと見つめてきた。恐らく心理戦になっているだろう。
「失礼ですが別の身分証を提示願いますか?」やはりな。右左を見て近くには誰もいないなと確認して門番の耳元にこう伝える。
「今から出すが他言無用で頼めるか?」
「……事情は分かりませんが少々お待ちください」と言われ代わりの門番を立たせて一旦裏へと行き直ぐ戻ってきた。数人を連れて。今度は厳つい、如何にも門番長という雰囲気を漂わせていた。
「なぜ他言無用かは分からないが、衛兵仲間には一応伝令は行くぞ。安全のために必要だからな。」
「別にそれくらいなら良い」
「良し、なら出してくれ。取り敢えず今はこの四人でお前を見る。良いな?」こくりと頷き身分証を出す。
支給されている身分証は手帳型で横に開くと右に日本語で顔写真付の自衛隊の者と書かれている。左には右に書かれている文字の翻訳。さらに左下別枠に日本国旗と自衛隊(航空自衛隊)マークが印刷されていた。
日本国 航空自衛隊
三等 空佐
八代勝
笠嶋基地 遊撃隊所属
門番は確認すると急に恐縮し始め、あとはとんとん拍子に進んだ。そして通り過ぎる間際敬礼し始めちょっとした変な光景だった。
「何だったんだろうね。急ににらみつけたと思いきや急に弱腰になって」
「さあ 俺にも分からん」
「本人が分からないならしょうがないわな」
「そうね~気にしないでね~」
「だな」
こうしてようやく街に着いたのである。
門番の会話
「自分初めて見ました。自衛隊の人」
「あれは分からんわ」
「あれ?門番長にお前ら どうかしたか?」
「どうかしました?」
「衛兵長それに女兵長。実は・・・」
「・・・マジか?・・・」
「これは・・・うーん・・・」
衛兵の悩みは始まったばかりである
次回は未定です。