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入寮(警察編)

警察学校に関する知識は全くありません。

ですので筆者の勝手な思考となることをご承知の上お読みください

入寮(警察編)





とある警察学校



「いよいよ明日から本格稼働ですね。学校長」

「ああ。遂にな。一応現地に合わせて改訂したのも用意したんだが、実際には分からんし、しかも体術なども種族によって変わってきそうだしな。今年のみならずしばらくの年月は試行錯誤の日々が続くだろうな」

「ええ。ですがここを乗り越えていけば、必ず成果は出る筈です。ここは辛抱しましょう」

「だな。さてと。本格稼働初年の入学人数は如何に?この学校の収容人数は現時点では最大と聞いているが」

「そうですね。一応異世界にある日本領土の中で最大領土であることもあり、この学校もそれに比例して最大規模にはなっていますね。一応生徒や職員など全て合わせて最大100万人収容可能とのことです。ちなみに出入り業者や他の職員、例えば給食関連や建築物維持のための調査員などは含まれていません」

「100万か・・・。それは確かに聞いたこともない収容人数だな。しかもあくまでも指導警察官とその生徒のみときた。ちなみに指導警察官の動員数は?」

「現段階ではありますが、この学校では5万前後を予定しています。勿論試験段階ということもあり、調整の余地はありです」

「そうか。まあ確かに過剰だとマズイし、かといって足りないとそれはそれでマズイか。ま、その辺はおいおいだな。それで、学校長は俺なのは良いとして、副校長や各科長は?」

「副校長は私ですよ。警視長」

「?おお〜久しいな〜。最後にあったのはあれか?本土であった誘拐事件以来か?」

「はい。あの時ですね。あれから努力し、ここまで参りました。その功績もあり、今あなたと同じ階級まで登り詰めました」

「ま、あの時も目覚ましい功績を相次いで叩き出していたしな。当然か。それで?お前が敬語で話すということは?」

「はい。あくまでも階級は同じであるが、あなたが年上なので敬語を使用している、ということです」

「は!相変わらずだな〜。けど今後は色んな意味で密接になるんだ。気長にやろうや」

「はい。ということでよろしくお願いします。学校長」

「ああ。こっちもな。それで、各科長は?」

「科長は規模の大きさも相まって、警視正にお願いしてもらってます」

「警視正か。確かにそうだな。何しろ100万だからな〜。いや生徒数では差し引き95万か。もうここまでくると大して変わらんな・・・」

「はい」

「それで、一応指導内容や学校内の生活は大半が本土でやる内容と同じか?」

「その予定です。集団生活にも慣れてもらう予定です」

「班の数も凄そうだな・・・。一応規模も考えて班長の上に区長、その上に隊長に更に上として団長も視野に入れておこう。恐らく団長も決めないと混乱する気がする」

「その予感は恐らく当たるでしょう。わかりました。入れておきましょう」

「ではお前ら。明日に備えて早めに寝ておけ。恐らく明日からかなりハードスケジュールになるだろうからな」

「『はい』」





・・・・・





トコトコトコトコ



「いよいよだな・・・」

「ああ・・・」

「緊張してるのか?」

「ああ。だってあのかの有名な日本国警備隊になるための学校に俺たちがこれから入るんだぞ? そりゃワクワクもあるが不安もあるに決まってるだろ」

「だな。しかしお前はともかく、お前らも俺らと一緒になるとは思わなかったぞ」

「まあね。けど頭でっかちな君も受かるとは思わなかったけど」

「言ったな!?」

「何を〜!?」



そう。俺たちはとある王国貴族の子息や子女なのだが、貴族学校ではクラスメートや同学年だったこいつらが、まさか卒業したらこの試験を受けていたとはな・・・。おかげで拍子抜けだ。因みに男女合わせて1クラス40人だったんだが、そのうちの15人がこの試験に受けていたとはな・・・



「まあまあ。その辺にしておけ。それにこれからそんな悠長なことも言ってられないみたいだし」

「『そうなの?』」

「ああ。何でも生活は全て学校内。んで俺たち全員寝泊まりはその学校敷地内にある寮で寝泊まり。そして規律厳守で有名な日本国警備隊だから抜かりは一切許さない。授業外ですら気が抜けないという噂だ」

「『・・・』」

「それって・・・」

「結構過酷じゃない・・・?」

「らしい。一応親父の知り合いにその日本警察がいるのだが、学校内の世界に息抜きは寝る時しかなかったらしい。それ以外は勉強にトレーニング。更にありとあらゆる事態に備え、訓練や身の回りの整理すら自主的に行わないと教官から怒鳴られたり他の生徒から遅れをとり、集団生活だから連帯責任もあるとか」

「『うわぁ・・・』」

「あとこれも後から聞いた話なんだが、今年の採用者数は700万。その規模から生活や団体行動で分ける班の数も途方もないことから[班長<区長<隊長<団長]まで設けるとかなんとか」

「班長とかならまだしも、団長までとなるとどれくらいの規模を束ねるの?」

「これは予想というか、推測なんだが、軍隊の団長といえばかなりの人数だと思う。それこそ階級が少将とかのな。そして多分その700万を全員受け入れる学校は無い。そこである程度の人数で分けると考えて、そして今回俺達が世話になる学校の収容人数は100万の生徒数が95万人。これは既に公表されているから問題ないとして、それを加味すると、恐らく1団最大10万人だろうな」

「『1団10万人規模・・・』」

「多分な。そこで団長になった者は相当精神がしっかりしている奴じゃないととてもじゃないが務まらんだろうな。そして各長の奴は一人でも遅れを出さないよう必死になるはずだ。そこでもし遅れたら」

「『(ゴクリ)』」



一気に空気が変わったのを気のせいにするのはこの場にはいないだろうな



「や、やばいわね・・・。もし例えば私が出遅れて連帯責任になれば、下手すれば・・・」

「その可能性もあるわけね・・・。10万人が同時にその課題を乗り越えるために・・・」

「多分だけど、私たちが子息や子女だからって容赦しないだろうし」

「それは確実だろ。そもそも日本国の連中が俺らに考慮すると思うか?あの空飛ぶ鉄鋼を容赦なく俺らに向け放つ能力に一人一人の能力も遥かに高い。そしてそれを実行できる統率者に資金。何もかも俺らが負けているのに奴らが容赦なんてしないだろ」

「最近だと治安維持のため、隣国の超巨大犯罪組織を攻撃型警察ヘリや特殊部隊で一切一般市民の被害を出さずに制圧したらしいし」

「となると俺たちの中から脱落者も出る可能性も」

「無くはないな・・・」

「『・・・』」



そうこう歩いていると集合場所に到着する。



「はい、お疲れ様。君らで最後だよ」

「?もしかして予定を過ぎてしまいましたか?」

「いや、他が早かっただけだ。気にしなくていい」

「『ほっ』」

「けど仮に遅れたら、その時点で君らの個人成績に軽く傷が付くことは間違い無いだろうな」

「『・・・』」



ま、マジかよ・・・。ここからもう既に始まっていたのかよ・・・



「ま、どうしても遅れてしまうことがあっても事前に伝えれば、傷は付かないからそこは安心しな。だが例えば寝坊や準備に手間取っていたのなら、そこは準備不足や自己管理能力の無さで減点だな。『何故目覚ましを掛けなかった?何故起きようと努力しなかった?二度寝したのなら何故二度寝しようと思った?同居人がいるのなら何故協力を頼まなかった?何故忘れ物をした?何故昨日のうちに用意しなかった?何故確認を怠った?何故これで平気か他の人に相談しなかった?』とまあこんな感じに」

「『す、凄い・・・』」

「これがお前らが卒業しても続くんだ。今のうちに肝に銘じておけ」

「『はい!』」

「よし良い返事だ。貴族の子供と聞いて警戒していたんだが、問題なさそうだな」

「あれ?俺たちの事を聞いていたんですか?」

「一応な。けど安心しろ背後関係を洗っていたわけではない。あくまでも諜報や犯罪者では無いかの確認に使っただけだ。それにその辺りは事前にお前らのみならず、親御さんからの許可ももらっている」

「あ、そういえば・・・」

「つまりそういうことだ。まあ取り敢えず移動するぞ。このバスに乗って移動だ。大体数時間は掛かるから暫く自由にしろ。バスの中で寝てても良い。到着前に起こす」

「『はい』」





・・・・・





「おい。そろそろ起きろ。着くぞ」

「『・・・』」

「あと、学校門前で一回降車するぞ。所持品検査に保安検査をする。その後はもう一度乗るぞ。敷地が広すぎるからな」

「『はい』」



随分しっかりとした保安検査場だな。俺たちの王国の王城へ入るより厳しいな。まあ当然か



「ここでお前らの所持品を全て出せ。ポケットの中身もな。全て出したらあの金属の門を通れ。あそこで引っ掛からなければ自分の荷物を受け取ってバスに乗れ。引っ掛かったらやり直しだ」



「全員乗ったな?ようこそ。警察学校へ。ここが今日からお前らが教養を学び、寝泊まりする学校だ」

「『え!?』」



マジで言ってるのか!?広大過ぎやしないか!?これ下手な貴族領よりデカいぞ!?しかも上を見たらあの空飛ぶ鉄鋼の輸送バージョンが浮遊しているし。まさかあの中にも生徒が!?



「よし。到着だ」

「あ、警部補。貴方も今到着ですか?」

「ああ巡査長。俺も今着いたところだ。んで?今この寮に誰か入っているか?」

「いえ。まだ我々だけみたいですね。けど多分・・・おっと」

「あ、先着がいましたね」

「まあ仕方ないだろ。この団体規模だ」

「ですね。あとは?」

「数人の警部と警視がまだだな。と言ってももう到着するとおも・・・いや、今着いたな」

「あらら。私は後半になっちゃったわね」

「大丈夫よ。こいつらも到着してまだ数分しか経っていないし、私たちの方が遠かったし」

「ね〜」

「あとは誰?」

「警視がまだ・・・」

「俺ならお前らの背後に居るぞ」

「『!?』」

「け、警視〜。脅かさないくださいよ〜」

「そのつもりは無かったんだがな。すまん」

「とまあ、これで全員ですね。では代表して俺が伝えましょう」

「頼んだ。俺はこの団体の到着を報告してくる」

「はい。お願いします。よしお前ら。移動お疲れ様。今お前ら正面に建っている巨大な建物が今日からお前らが寝泊まりする寮だ」

「『・・・』」

「え」

「『ええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜!!??』」



こ、こんなデカい建物が、寮!?これ俺たちの王城よりデカいんだが!?



「こ、これ何階あるんですか!?」

「話によれば30階と聞いたな。横は2キロ、0.9キュウじゃないか?詳しくは知らんが」

「『・・・』」

「何を口ポカーンとしている?お前らはやる事があるだろうが」

「『え?』」

「忘れてるな。お前らは今から各自割り当てられた部屋に入り、そこで警察服に着替えるだろうが。そして今14時だが、16時から入学式と今後の流れの説明だろうが」

「『は、はい!』」

「一応伝える内容としては、寮は一つではない。この敷地内に幾つかある。君らはこの第1棟寮。それを忘れるな。

次にそこの集合玄関から入り、靴を脱いで上履きに履き替え、電光掲示板を確認し割り当てられた部屋に行け。建物内の移動はテレポーターがあるからそれを使用しろ。結構大きいから一度に1000人でも使用可能だぞ。横移動もこれに頼れば直ぐに目的の部屋に移動が可能だ。勿論移動に魔法や魔道具、アーティファクトを使っても良い。但し訓練も当然ながらある。喧嘩せずに使用しろ。これを使いながら『遅れました〜』なんていうのは通用しないぞ。

一応10階ごとに食堂や売店などを用意した。1、10、20、30階だ。何か買い物や飯はその中で済ませろ。勿論運動のためにそこにあるグラウンドを使用しても構わないし、別棟にはなってしまうがトレーニング棟もあるからそこに行くのも良い。自由に使え。それと各部屋にある備品関連は使用して良いが、無くなったら用紙か端末に記入しろ。持ち出しはNGだ。部屋関連ではまだあったな。敷地内では基本制服か運動服のみの着用となる。休日での外出の際は私服はOKだが、それ以外はNGだ。浴場は各部屋と先ほど行った階に大浴場がある。

部屋関連でもう一つ。一部屋最大30人だ。これはあくまでも最大なので部屋によっては15人を切る事があるが気にせずに。現段階では以上だ。残りはこの後行われる、今後の流れであらかた説明する。分かったら着替えろ」

「『はい!』」



「ここにこれから俺ら30人か・・・。確かに結構広いな」

「ああ。しかもベッドなのがなお良いな。極東とかでは床に寝るのが習慣らしいからな」

「そうなのか。それで?これがロッカーか。まあ必要分の大きさだな。一応盗難防止で鍵付きだが」

「それくらい普通だろ。こっちはトイレか。3つあるのは混雑も考慮してか。浴室も3つ。洗面台も3つか。これ俺らは良いとして、お前ら庶民はちょっと慣れんか?」

「・・・はい。ちょっと慣れないですね・・・」

「敬語はいらん。ここでは誰もが平等なんだ。こいつなんて公爵貴族の子息なのにここにいるんだぜ?」

「アホか。そういうのは言わなくて良い。まあだがそういう事だ。仲良く行こうや」

「はい・・・、いや、ああ」

「まだぎこちないが、まあ慣れていけ。それに俺らだって日本国相手に喧嘩売るなんて事は出来ん。そんなのはバカの所業だ」

「・・・ははっ。それもそうだな。それで?これが制服と運動服か・・・。3着ずつあるのは汚れたり臭いが臭かったりか」

「そのようだな。俺は生活魔法で洗えるが、他の奴らはどうするんだ?」

「こういうのは・・・あった。洗面台横に、これ洗濯機か?」

「『は?』」

「洗濯機ってあれか?日本国文化のボタン押すだけで洗えるという?」

「・・・みたいだな。これが3つあるな」

「・・・日本文化を遺憾なく発揮してるな・・・」

「流石は金持ち国家だな」

「確かに。ここは警察学校。つまり国民の税金で買った金になるな」

「まあでも確かに設備がしっかりしていないとやる気も出ないのは事実でもあるな。さてと、早速着替えるぞ。時間が無い」

「それもそうだな」



「おお〜サイズぴったり」

「俺もだ。注文通りだな」

「これで俺も日本警備隊の仲間入りか・・・。感慨深いな」

「いや違うだろ。あくまでも俺らは学生、いわば見習いなだけだ。本当の警察官では無いはずだ」

「そういえばそうだったな。本当の仲間入りは学校生活最後にある卒業試験に合格しないとなれないんだったな」

「そうだった・・・。ここで感傷浸ってもしょうがないんだった・・・」

「まあこの後ではあるな。それよりそろそろ時間だ。行こうか」

「『ああ』」





「いや〜講堂もデカいな〜」

「そらそうだろ。何しろ100万人が入るように設計されているんだ。当然だろ」

「し、静かに。そろそろ始まるぞ」



『どうも静粛をありがとう。だが壁にある時間の通り、開始時間になっても静粛しないのは正直遺憾である。まだ始まってないから今回は目を瞑るが、これが続くようなら課題を課すことも考えなければいかん。忘れるな。一人一人の行動が命取りであることを』

「『・・・』」

『返事!!』

「『はい』」

『声小さい!!返事』

「『はい!!』」

『宜しい。お待たせしました学校長。お願いします』

『うむ。私がこの学校の学校長である。この顔と私の左右にいる顔を絶対に忘れるな。何故か分かるか?こちらに座っている者も階級が高いからだ。言うまでもなく警察(警備隊)と自衛隊(憲兵)は完全階級社会だ。礼作法を怠ればお叱りでは済まない可能性もある。絶対に忘れるな。一応階級紹介をしておこう。学校長である私は警視長。そして君らから見て右側に座っているのは副校長、こちらも警視長だ』

『どうも』

「『(ペコ)』」

『それと左右にいるのは各学科の科長だ。階級は警視正』

『『お前らをシゴく。覚悟しろ』』

「『(ペコ)』」

『シゴくのは後にしろ警視正たち。。階級の区別は右胸にある階級章を確認しろ。とまあ、こいつらが君らに教養を教え込んでやる。鬼教官かもしれんが、頑張れよ』

「『はい!!』」

『宜しい。もう一度言うが、最低でも壇上にいる顔を忘れるな。それと見かけたくらいなら良いが、すれ違った際には必ずその場に立ち止まって敬礼や礼作法をしろ。では、今から入学式を始める』





『お疲れ様。では最後に今後の流れを説明しろ。今日は最後にこの場で班長、区長、隊長、団長を任命しようと思う。期間は卒業までだ。団体規模は班長は各部屋、区長は各階、隊長は10階ごと、団長は1棟だ。つまり班長は最大30人。区長は1〜3000人前後。隊長は1〜4万人。団長は1棟、つまり10万人だ。一応希望者を募ろう。勿論この場で申し出たのは個人成績に優位に働く。但しあくまでも優位に働くだけだし卒業しても優位にはたちづらい。まあ階級速度は早まるくらいだがな。それで?居るか?やってみたいやつは。男女でも種族でも関係ない。それで?』

「『・・・』」

『まあ、いな・・・』

「『あの!』」

『何人かいるみたいだな。それで?何処につきたい?』

「『(コク)』」

『?』

「『全員、団長希望です!!』」

『団長か。責任重大だぞ?』

「『覚悟の上です』」

『その目に偽りないな。では頼むぞ?』

「『はい!!』」

『宜しい。ではこの先はお前らに任命権を一任する。各長を決めてくれ』

「『はい!!』」

『では次だ。この後だが、今日は各部屋に戻り翌日に備えろ。朝6時起床だ。その後一斉清掃だ。やり方は各自のロッカーの中にある端末を見ろ。時間が経てば教官が見回りを行う。見回り時までにあらかた終わらせろ。全部終えなくても良い。尚見回り時は一切の手を動かすことは許さん。絶対に手を止めろ。手順が悪ければ教官が部屋を荒らす。荒らされたらやり直しという意味だ。その後30分の自由時間後、7時30分から朝食。トレイを持って食事が配膳されるから受け取れ。食事後は8時30分から授業開始だ。そこでも敬礼や礼作法を学ぶ。忘れるな!!寝坊も許さん!!』

「『はい!!』」

『宜しい。では隊長以上の役職はこの場に残れ。それ以外は各部屋に戻れ』





「隊長以上はこの30人か。ちょうど一部屋だな」

「そうですね」

「ではお前らにこのバッジを首から下げろ。サイズは拳くらいだからちょっと邪魔かもしれん」

「これは?」

「隊長以上はこれで判断する。色は銀が隊長、金が団長だ。これを明日の授業開始前に周知させる。これに責任があることを肝に銘じろ」

「『はい』」

「無論、団長が一番ストレスを抱える。それもそうだ。10万人を見なければいけないからな。それを各隊長はフォローしてやってくれ。怠れば連帯責任も有り得るからな」

「『はい』」

「それと半月に1回は隊長以上での教師と共に会議を行う。勿論内容は各員の成績状況や改善策などの会議だ。次の会議までに考えてくれ。次は来月頭だ」

「『はい』」

「よし。何かあれば近くの教官に相談してくれ。では解散」





「お前、ハーフリンクか?」

「うんそうだよ」

「ハーフリンクって女しかいないんだっけ?」

「男もいるけど、ほとんどが女だね。私も女だし」

「それが隊長って・・・」

「何?バカにしてるの?」

「いや逆だ。感心してるんだ。俺の周りだと卑屈者が多いからな」

「あ〜。そういえば君は魔族だよね?やっぱり魔族って人族と敵対してるの?」

「俺の星ではないんだが、別の星ではそうだからな〜」

「そうなの?意外だね」

「そうか?」

「うん。だって私の世界、未だに敵対種族が多いもん。例えば海と空は共存できないとか」

「・・・俺より激しそうだな・・・」

「でしょ〜?だからなの。気に病んだのならごめん」

「いや。そういうのもあるのは事実だしな。そしてお前は未来から来たのか?」

「僕はそうだな」

「未来人と過去人で共存は?」

「いや?そういうのはないな。未来は未来で、過去は過去で共存しあってる。多分だけど、未来と過去と手を取り合ってるのかも。両方得意不得意があるのは事実だから」

「そうなんだな。未来だと日本国みたいな機器はあるのか?」

「ある。勿論色々存在している。けどあそこまで通信機器が精密なのはないかな〜」

「そうなの?意外だね〜」

「ああ。例えばこっちだとラグ、途中で音声が途切れたり画面をそのまま写せれるのはないけど、あっちだと途切れないし画面共有できるから有能なんだよな〜」

「ほんとね〜。全く。その機能を異世界にも配布してほしいわ」

「やめておけ。さてと。明日から宜しく」

「『こちらこそ』」

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