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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
214/261

卒業式

卒業式






「・・・」


「朝か・・・」


「・・・今何時だ?」


「5時」


「・・・起きるか・・・」


「飯は?」


「どうせ重要なことは午前中で終わる。午後の2~3時には解放されるからな。今日はいい。それにこの寮とも今日でお別れだろ?」


「だな。昨日急ピッチで片付けたのに、また散らかる行為はしたくない。なら飯食わないほうが良いな」


「なら着替えて出るか?」


「お前何時に教室に向かう気だよ?。どうせいつもの通り8:30に教室だからよ。時間つぶしなら、のんびりするか、お仲間さんと雑談でもしたらどうだ?どうせ風紀委員の仕事も一昨日に引退したしよ」


「だな。まあ、まだ朝早いしな。軽くランニングしてくる。ライゼンは?」


「俺も付き合おう」


「なら早く着替えろ」


「はいよ」






「ふ・・・ふ・・・ふ・・・」


「ふ・・・ふ・・・ふ・・・」




「お~い」


「「?」」


「アレクサス~。ライゼン~」


「・・・今何時だ?」


「まだ6時前」


「何でゴウリーグ達が起きているんだ?しかもランニング服に着替えて」


「大方最後のランニングでここに来たんじゃないか?」


「まあ、健康には良い事だしな。どうした~?」


「アレクサス~ライゼン~。一緒に走ろう?」


「ライゼンは?」


「付き合おう」


「ならお前らも来いよ~」


「言われなくても~」





「遂に卒業式だね~」


「ああ」


「寂しくなるね・・・」


「寂しくなるって?どうせお前ら全員中等部も一緒だろ?」


「そうだけど、アレクサスとライゼンがいないだけでも寂しさは感じるものよ?」


「そうかい。まあ、元々俺らは小等部までの予定だったしよ」


「そうなの?」


「ああ。だから逆に居すぎたのさ。ここにな」


「本来俺達はこの学園に入学することもなく別の学校に通う予定だったんだけどな。どういう訳かここまで居てしまったわい」


「・・・」


「という事はアレクサス達は私達と離れ離れになって寂しくないの・・・?」


「寂しくはない」


「『・・・』」


「だがな?お前らと過ごした時間は決して無駄ではない、寧ろ色々楽しめたさ」


「そうなの?」


「ああ。じゃなければお前らを邪険にしていたさ」


「そう。そうなの・・・。フフッ。嬉しいな~」


「良かったじゃないかリアリィ」


「うん!あ、ライゼンはどうなの?」


「・・・」


「ライゼンはどうだった?」


「まあ、こんな俺にお前らは臆することもなく接していた。それが無くなると別の意味で寂しさは感じるな」


「は!こいつは素直じゃないな~?おい」


「ならお前をここで潰すか~?マーク?」


「おう!やったろうじゃないか~!?」


「ならこの重し100グヌを軽く持ってみるか?」


「『100グヌ!?』」


「・・・」


「出来ないのか~?さっきの煽りはどうした~?」


「・・・その喧嘩買った!!持ち上げてやる!!おりゃ~~!!」


「『おお~~!?』」


「あ、上がらない・・・」




ドズ~~ン・・・




「何だよ~根性無いな~?さっきの煽りはどうした~?脳筋~?」


「うるせぇ!そう言うお前は持ち上げれるのかよ!!」


「片手で余裕だ。ホイッとな」


「『・・・』」


「どうだ?」


「負けました・・・」


「フン!お前が俺に勝とうなんて1000年速いんだよ~。分かったか脳筋~?」


「分かりました・・・。これからは貴方様の靴を舐めさせていただきます・・・」


「は!?近寄るな変態!!」


「『はっはっは!!』」




「おうお前ら!」

「おはよう~君達~」

「おはようございます先輩方~」

「朝早くから元気だね~」


「おはようさん。お前らも一緒にどうだ?ランニング」


「『付き合うぞ』」


「しかしフロールとルロールさん達が走るなんて珍しいな?」


「あら?そんなことないよ~?」

「ええ。私達も体力作りは欠かせないわ」


「そうなのか?てっきりお前ら事務員は走ると死ぬかと思っていた」


「『死ぬ!?』」


「ああ。走って体力の消耗であの世に行くかと思って今までの誘いを断っていたんだが?」


「『私達はそんな軟じゃないわよ!!』」


「ライゼン。それは流石に酷過ぎない?」


「そうか?」


「『そうよ!アレクサス君!もっと言ってやって!!』」


「だってこいつらは歩くだけでもしんどそうな顔をしてるもん」


「『アレクサス君!?』」


「ならお前らに聞くけど、お前ら幹部はまだ良い。キューレーもマンナもエフィーもクレグーラもダーウィンも体力があるのは分かってる。けどお前らの部下の顔はどうだ?」


「『・・・』」


「いかにもしんどそうじゃないか?説得力ないぞ~」


「『酷い・・・』」


「言い返せないのならまずは部下を鍛えろよ~」


「『は~い・・・』」




「まさか言い負かされるとはな・・・」


「そうか?ガロウスもそう思うだろ?一応小等部の統括なんだからよ?」


「まあな。いつかはテコ入れもしようと思っていたから助かった。けどな?お前、俺は先輩だぞ?」


「知ってる」


「フッ。可愛げのない野郎だ」


「ガロウスも、悪い意味で良い先輩ですよ?」


「おい!何故悪いのが先に来る!?」


「さあね」


「まあ、今のうちに言っておこう。世話になった」


「・・・こちらこそ」


「暇があったらこっちに遊びに来てくれ」


「手が空いたらな」


「私達も忘れずにね~」


「勿論さ。お前らも世話になったからな」


「ぶ~。乙女に向かってお前は無いと思うけど~?」


「まあ良いじゃないか。これこそアレクサスにライゼンだと思うぞ?」


「統括・・・。そうですね。アレクサスにライゼンが居たからなんとかなりましたものね」


「ああ。しかも過去にも類を見ない程の人数規模も抱えた。これは中々見れるものではないぞ?」


「はい。結局アレクサスにライゼンを主体に、小等部から大学部まで、全ての学年を自分の班にいましたからね」


「結局何人になったんだっけ?」


「最終的に、アレクサスとライゼンが主体の小等部が250人。中等部は150人。高等部150人。大学部250人の合計800人になりました」


「800人か・・・。全風紀委員の3割以上の人数をアレクサスとライゼンの部隊に所属していたのか。これまたすごいな」


「はい。それでいて仲違いも隊内争いも全くなかったのですから、その手腕はなかなかのものだと思います」


「そこまで行くともう何かしらのカリスマが無ければ無理な規模だぞ・・・」


「ですが彼らはやり切ったのです。彼らには感謝しませんと」


「だな。今もああやって、先後輩関係なくバカやってるのを見るとな」


「ええ。全く、凄い後輩を持ったものです」


「ああ」





「先輩~!」


「お?フラーラ達か。お前らもランニングはどうだ?」


「付き合いますよ!とことん突き進みますよ~!」


「行き過ぎるなよ~」


「は~・・・ヘブッ!!」


「おいおい~。相変わらずだなフラーラ?前を良く見ろよ?」


「す、すいませんギューロール先輩・・・」


「んで?お前らは何やってるんだ?」


「何って?ランニングだが?」


「・・・今日最後だからか?」


「ああ。卒業式終えて門をくぐった時点でもう在校生ではなくなるからな」


「そうかい。寂しいぜ?」


「男のお前から寂しいと言われても全然嬉しくない」


「何だと~?」


「何だよ?」


「まあまあ。ギューロール先輩たちもどうですか?ランニング?」


「・・・お前らビビアーナたちはどうする?俺ら男子はこのまま走ろうと思うが?」


「『・・・』」


「そうか。なら俺達男子だけで」


「・・・な~に私達を除け者にしようとしてるのよ?勿論走るわよ!ねえ!」


「『勿論!』」


「ならお前ら制服は止めておけ?まずは着替えるのが先だ」


「分かってるわよ!皆行くわよ!」


「『は~い』」


「流石先輩。うまいですね」


「ハハッ!それほどでも・・・」


「『褒めてない』」


「何もここにいる100人全員で言わなくても!?」






「さて。そろそろ引き上げるか・・・」


「だな。お前ら!そろそろ引き上げるぞ!」


「『おう!』」


「アレクサス?ライゼン?それだけじゃないだろ?」


「何か一言無い?」


「「は?一言?」」


「そうだ。アレクサスとライゼン以外はまだ全員、あ、いや。別の進路を辿るのを除いて、他はまだこの学園にいるんだ。お前らだけ卒業するんだ。何か最後に俺らに一言無いか?」


「「え」」


「『(キラキラな目)』」


「・・・」


「アレクサス。ここは任せた。俺は無理だ・・・」


「ちょ!?」


「という事でアレクサス?」


「・・・マジか・・・。ちょっと待て・・・」


「えっと?う~ん・・・」





「お前ら!!これからも己の道を突き進め!!そして敵は打ち倒せ!!それが俺からの最後の一言だ!!」


「『おー---!!!!!』」




「最後にはふさわしいセリフだったぞ?」


「黙れ!俺に丸投げしやがって・・・」


「まあ良いじゃないか。それほどお前は尊敬されていたのさ。その事をこれからも忘れるな」


「ああ」




「最後に撮影しよう!!」


「お?良いね!」


「今日は偶々最後に全員集まったしね」


「最高の瞬間だぜ!」




パシャリ!!!






「よし。お前ら!教室に行くぞ」


「『おう!』」


「ありがとうございました先輩!!」


「おう」


「さっきも言ったが、また遊びに来い」


「そうさせてもらおう」






・・・・・






「皆の者~おはようさん」


「『おはようございます』」


「今日は君達の正式な門出を祝う、卒業式だ。そして君達はその宣言の元、羽ばたくんだ。次の道のりにな」


「『・・・』」


「今日、君達は小等部を卒業する。泣いても笑っても皆が集まるのは最後だ。卒業する者、別学校へ進学する者、進級する者、三者三様だ。そして私ことラフ先生も、卒業式を終えて君達が教室を出て、門を出た途端に君達の担任ではなくなる。俺は中等部以降の資格は持っていないから次の小等部の生徒を教鞭する。だからもう一度言うが、泣いても笑っても今日が最後だ。悔いの残らない卒業式にしようぜ!」


「『はい!』」


「よし。まだ時間はあるから、用事があるものは今のうちに済ませておけ」


「『はい』」



「先生。まさか6年間最後まで担任になるとは思いませんでした」


「それは俺もだ。6年間最後まで同じ生徒を請け負ったのはここ十何年間の中で手で数える程度しかいない。君を誇らしく思うぞ」


「それは上っ面だけでは?」


「・・・バレたか・・・。まあ、確かに色々あったが、その分楽しめたのも事実だ。お互いにだが、それを忘れずにな」


「はい。先生。最後に俺のわがままを良いですか?」


「・・・最後か・・・。良いだろう。何だ?」


「敢えて敬語は使わないで行きます。“世話になった。先生、ありがとう”」


「・・・おうよ・・・。その言葉をミスティー先生(副担任)にも頼む」


「・・・それは大丈夫でしょう。横で聞いていますので」


「?・・・そうか。なら一旦これで」


「はい」




「ラフ先生」


「何だ?ミスティー先生?」


「彼は凄い生徒ですね。あそこまで慕われる生徒は中々みませんよ?」


「それは俺も一緒だ。しかし、なぜこうもあの子には人が集まるんだろうな・・・。言っては何だが、どうしても差別や対立、辟易などが生まれてしまうはずなのに、皆笑顔で会話している。不思議だ・・・」


「それは彼の何とも言えない性格やオーラからでは?若しくは彼が日本国に所属しているとか?」


「・・・何とも言えんが、日本国に所属している子って皆あんな感じなのか?」


「一概には言えませんが、そうとは言い切れないでしょう。こればっかりは。何しろ同じ日本国に所属しているライゼン君はアレクサス君と同じリーダーシップはありますが、彼の周りはそこまで人はいないのですからね。まあ彼の場合は差別とかではなく、単純に一人が好きというのもあるかと思いますけど」


「そう単純ではないと思うがな・・・。まあ、人それぞれという事で」


「諦めましたか?」


「ああ。諦めた。各々長短所があって良いと思うで割り切ろう」


「それが良いですよ。おっと先生?」


「時間か?」


「はい」


「分かった。よしお前ら!全員、そろそろ行くぞ!」


「『はい!』」






・・・・・






「あ~ヤベ!!まさか訓練がここまで時間が掛かるとは・・・」


「仕方ないですよ。夜戦訓練なんてこれくらい時間が掛かってしまいますからね」


「しかも息子の卒業式前日の夜に実行とか、タイミング最悪だな・・・」


「でしたらお休みすれば良かったのでは?」


「いや。今回は俺も強制参加だったからどうしようもなかったんだ」


「そう言えば今回はカサジカ県所属する隊員で階級一尉以上は陸海空問わず全員参加でしたね?」


「それで参加する羽目になったんだ。あ~もう!もう一週間遅らせるか早ませろよ!!」


「上層部にキレても仕方ないですよ。それより、緊急走行で行きますから、乗ってください」


「緊急走行?上は?」


「許可を得ましたから。ほら急いで!!」


「サンキュー!!」




ウー---!!!!




「門番!緊急で出発する!開けろ!!ゲートナンバー3番だ!!」


『了解!』


「しかし何で陸なんだ?ヘリは?」


「全機出動とメンテナンスで」


「それなら仕方ないな・・・」






「国境警備隊!国境を緊急で通過する!」


『了解!緊急車両専用ゲートからお通り下さい!職員の居る目の前で一旦止まり、IDを外に出してください。直ぐに確認します!』


「分かった」




「ほい」


「・・・PCに反映完了。ダウンロード中・・・。OKです」


「サンキュー!」




「ここから3つ国境通過か・・・一体どれくらい時間が掛かるんだろうな・・・」


「分かりませんが、勝二等空佐は暫くお休みになったら如何ですか?息子さんの勇姿を寝ぼけてる状態では嫌ですよね?」


「・・・だな。近くなったら起こしてくれ」


「分かりました」






・・・・・






「うわ~。流石卒業式だな・・・各国の主要なお偉いさんが集まってるぜ・・・」


「まあな。自分の息子や娘が最初の関門をクリアするんだ。自分の目に焼き付けたいんだろ?」


「そうか。やはりお偉いさんでも親は親だな」


「まあな。それよりアレクサスの親は来るのか?」


「来る予定だけど、如何せん上官だから来れるかどうかは分からん。恐らく遅れてくるだろうよ。お主は?」


「俺も来る予定だが、こっちも多忙だからな。どうなるかは分からん。俺も同じように遅れてくるかもよ」


「そうかい」


「え!?アレクサスとライゼンの親って、来ないの?」


「いや?来るはずだぞ?ただお互い多忙だからな。遅れてくるかもしれん」


「そうなのね・・・」


「俺達の心配はするな。それよりお前らの親は着いたのか?」


「ああ。俺達と彼女たちの親は来てるぜ。ちょっと見えないけどな」


「そうね。けど多分一緒に来ている筈よ?」


「リーグ兄弟とカイナ姉妹は来ていて?」


「私も来ています。それと私の彼氏の親も」


「そう言えばお互いの親は知ってるのか?お付き合いしているのを?」


「勿論知ってる。俺からお願いしたから、既に周知している」


「そうかい。親は何て?」


「俺は特にだな?彼女も?」


「私もそうですね。特に反対はされなかったですね」


「そうかい。障害はないみたいだな」


「障害ってそんな・・・」


「ともかく、ナタリアとカイル、彼氏彼女の親は来ていて、恋人関係も周知済み。んで?」


「俺達も居たな?」


「そうだな。男子で見ていないのは、お前ら除いて、脳筋とノールドくらいじゃないか?後は全員見たぜ」


「そうか。その2人は?」


「俺の親はさっき保護者席最前列で見たぜ。軽く手を振ったら可愛い妹が振り返してくれた」


「俺も見た。多分2か3階席から見てるかも」


「そう言えばここの学園って結構広かったな?しかも会場がスタジアム型だからな。結構収容人数が多く入りそうだ」


「そうよ。ただの卒業式でもこれだけの人数を収容するのは容易じゃないから。2階席3階席もあるんだから。けどね?在校生と来賓の数を考えたらそれくらい普通かもよ?」


「だな。因みに男子で権力者や王族っていなかったっけ?」


「ベンとホブロが権力者だったな?」


「ああ。俺の親は辺境伯で」


「俺は商業と農作物の管理の統括を任されている。一応親はギルド職員でもある」


「という事は2人とも来賓に?」


「ベンはそうかもしれんが、俺はどうだろうな?多分一般席じゃないかな?」


「権力もそれぞれなんだな・・・」


「女子は?」


「私達はまず親はアデラインとマリアナが来ていないわ。多分同じように遅れてくるかも」


「私の親ってのんびり屋だから・・・。もしかしたら寝坊してるかもね?」


「え~。それって間に合うの~?」


「間に合う事は間に合うわ。そこは平気よ。問題は今日起きてるかどうかなのよ。昨日か一昨日のうちに宿にいるのを見かけたから」


「そうなんだ。なら来れないというのは避けれそうね。それでマリアナは?」


「ここに座ったときに正面の2階席に親がいるのが見えたわ」


「『え!?』」


「目良すぎない!?」


「何言ってるの?私は千里眼スキルを持ってるのよ?これくらい容易いわ」


「・・・流石・・・」


「おほん!そう言う事で女子の親は全員いるわ。その中で王族と権力者は、まずサラ王女よね?」


「そうね。まずここの国の王である私のお父様よね?」


「それと神聖国の首座大司教、辺境伯相当のファウラは勿論?」


「私のお父様などは勿論来賓よ。それと他に来賓はハーゲン皇国でハイヒューマンと竜族のハーフのセルナかしら?


「勿論私の家族も来るよ。勿論来賓ね。あとは世界名エンガガのジュマル新生国の一人、その令嬢のフェーナかな?」


「はいは~い。勿論来るわ!見かけないからどこにいるのかしら?と思ったら来賓席にいたわ。お母さまが見えるわ」


「?当主ってお母さんなの?」


「私のところはそうよ。そもそも私の国は女性が主体だから。男性がダメという訳じゃないけどね?」


「男卑女尊なのか?」


「違うわよ!ただ単に協力者の多数が女性だっただけよ!決して非難はしてないわ」


「そうか。それを聞いて安心した。俺、旅する時にその国にも行きたかったから、男卑と聞いて警戒していたからさ」


「あれ?アーカイブは私の国に用があるの?」


「ああ。あの国の食材がまた旨いんだ!!あのご当地で食いたかったんだ~」


「アーカイブってもしかして食通?」


「俺というか、家族がそうだな。色んな食材を食いたいと思っているから」


「そうなのね~。それだったらいつでもいらっしゃい~。案内するわ」


「よっしょ!案内役ゲット!!」


「それは良いとして、他にはあれじゃない?」


「ああ。私の国ね。私の国は世界名グズリーズのブジュル帝国から来たから、多分私も来賓だろうね」


「ミレンって、皇女だったのか?」


「まあね。それでもアレクサスとライゼンには負けるけど。それは置いといて、まだ他にもいるんじゃないかしら?」


「誰?」


「まずはエリフィアよ」


「ああ。そうだ。私もいるな。私は同じ星のイソウィ王国の王女よ」


「エリフィアって、そうだったの?」


「けど王女って言っても実際には名前だけだ。実際にはその国の長は勇者だから」


「『勇者!?』」


「何で?魔王や悪魔は今は共同生活する世の中よ!?」


「昔はな。今もその力は健在で、私も血縁ながらその血を受け継いでいる」


「そうなの?なら聖剣も使えるの?」


「一応。だけどそれで戦争を起こそうとは思わないぞ?」


「何で?それだけの力があれば煩い国を蹂躙できるのに・・・」


「シェスカは物騒だな・・・。そうしなくても私の国は強いし後れを取ることは無い。それに最後は日本国もいるしな」


「あんまり頼りすぎるなよ?」


「分かってる。そう言う事だ」


「・・・それもそうね。他には・・・」


「王族とかでは無いな。あとは権力者か?例えばルナとか?」


「私?私はどうかな・・・。一応総合ギルドの幹部だけど、多分一般枠だと思うよ?あ、でも幹部なら来賓かな?あとはルゼかな?」


「私はどうかな・・・。一応とある国の騎士団長だから、警備としてはいるかもしれないけど?あとは・・・いないかな?いたとしてもただの権力者なら一般席だと思うよ?」


「そうか。意外に俺の周り、しかも女子陣に王族や権力者が多かったな」


「『・・・』」


「何だ?」


「今頃知ったの?」


「ああ。因みに憐みの目で見るのは止めてくれ。どうせライゼンも一緒だぞ?」


「ああ。俺も初めて知った。だが俺の場合は知ったこっちゃないっていた方が正解だ」


「そうかい。薄情だな~」


「知るか」


「ほらほら静かに。もう直ぐで始まるよ~」






・・・・・






「勝さん?着きますよ」


「んお?サンキュー休めたわ。お前は平気か?」


「俺は平気ですよ。夜は昔から強かったですから」


「何で?」


「ここだけの話、自衛隊に入る前は首都高をグルグル回ってましたよ」


「首都高を回ってた?ルーレット族かお前?」


「流石にニュースで見たことありますか。そうですよ。元ルーレット族でした。今は所帯も持って引退しましたから、昔の話です。若気の至りというべきでしょうか?」


「よく検問や高速隊に捕まらなかったな?オービスは?」


「そう言うのは走り屋同士で連絡とり合って分かるものです。オービスは基本移動しないんで、そこだけ制限族度を守ってれば入れるのです」


「ほえ~。連絡とり合っているんだ~」


「それと実は一般車両に紛れこんで視察するのもいるんですよ?」


「一般車に紛れて?あれか?コンパクトカーや軽で見回りか?」


「その類ですね。仲間の走りを見たい、けど俺は改造できない、なら走りながら検問とかを見張るんですよ。向こうも連絡とり合っているとは知らないですからね」


「・・・走り屋もアホじゃないんだな・・・」


「まあ、今思えば俺もアホだったな。黒歴史ですよ」


「いや。面白かったよ。裏事情というの?」


「かもしれませんね。さて?ここで良いですか?」


「サンキュー!!行ってくる!!」


「あっ!ちょっと!?」


「ちょっとどこかで待機してて~?」






・・・・・






「そうじゃなくて、戦闘服着っぱなしですよ~・・・。自衛隊の文字も入っていますし。どうするんですかね?」




コンコン




「?」


「どうもこんにちは」


「どうも?どちら様ですか?」


「(サッ)」


「おや。外務官でしたか。初めまして」


「どうも。ちょっと聞いても良いですか?」


「はい。どうぞ」


「・・・もしかして、そちらの上官も、この学園に?」


「はい」


「・・・じゃあもう一つ。もしかして、上官のお子さんが?」


「・・・まさか・・・」


「察せますか?」


「・・・マジかよ~・・・という事はそちらも?」


「はい。こちらもです。今上官は文字入り防弾ベストを着たまま学園内に入っています」


「・・・うわ~・・・」


「え?その『うわ~』まさか・・・」


「こちらもですよ・・・。上官は戦闘服を着たまま入っています」


「「・・・」」


「お互い大変ですね・・・」


「ええ。本当に」


「近くに車が?」


「ありますよ」


「でしたらここは不味いので、そちらに行っても?」


「構いませんよ。乗っても?」


「どうぞ」


「「はぁ~・・・」






・・・・・






「クソ~。流石に間に合わなかったか・・・。まあでも息子の証書授与まではまだ時間が掛かるだろうから、逆に混雑を回避できたと思えば良いのか?まあ良いや。えっと?正門は・・・」




!?ガタガタ!!!


ザワザワザワザワ・・・




「あ、あの!!」


「?何だ?」


「ほ、本日は、ど、どういったよ、用件でしょうか!?」


「落ち着け。声もデカすぎだ」


「し、失礼しました・・・」


「えっと?用だっけ?息子の卒業式だから身に来た」


「そ、そうなのですか?」


「それ以外のあるか?」


「い、いえ!!」


「ほ、保護者さま。わ、私の生徒が、失礼を、ここは、その、穏便に・・・」


「?良く分からんが、息子の卒業式に来たんだ。あんた教師だろ?案内してくれ」


「は、はい!!こちらに・・・」






ザワザワザワザワ




「『え!?』」

「な、何で・・・」

「え、うそ!?」


「おいおい・・・。いったいどうなってる?何でざわついている?」


「そ、それ、は、ちょっと、わかりかねます・・・」


「?」



「いや。そんな状態でくればそうなるだろう?」


「?」


「どうもこんにちは?」


「お前は・・・って、外務省か」


「はい。胸に書いてある通り外務省外務官です。それはそうとして、何故ざわついているか教えてやろうか?」


「?分かるのか?」


「ああ。しかも誰がどう見てもな」


「教えてくれ」


「なら教えてやる。何でお前は戦闘服で来てる?」


「?・・・あ、ヤベ・・・。しくった~~・・・。そう言う事か」


「ああ。そう言う事だ。お前が自衛隊の文字入り戦闘服で来たお陰で皆避けてるんだ。まあ、そのドジ踏んだ俺も人の事を言えたことではないがな」


「?という事はお前の子供は?」


「ああ。お宅と同様。子供の卒業式に出るためだ。俺は任務が終わったから着替えるのを忘れてこっちに来てしまった。そっちも同じだろ?」


「どうやらそのようだ。しかしそう言う事か・・・」


「そう言う事だ。お陰で周りにいる先生や風紀委員がだれも近寄ってこない。お陰で俺も迷子だ」


「なら一緒に行くか?」


「そうさせてもらう。先生。俺も追加で」


「は、はい~・・・」


「因みに席は?」


「ま、満席かと・・・」


「なら最上階で立つだけで良い。案内してくれ」


「!?宜しいのでしょうか!?」


「ああ。遅刻したのは俺らだからな。そこまで図々しく言えない。だから案内しろ」


「はい!!!」




「?肩にNOOSEの紋章だな?もしかしてNOOSEの所属か?」


「俺は違うが、昨日はその訓練だった」


「そうか。しかし、お前の目は眠そうだな。昨日は夜遅かったのか?」


「昨日というか、今日の夜中まで続いたがな」


「お前、まさか夜通しか!?」


「移動中に仮眠は取ったがな。そう言うお前はどうなんだ?防弾ベストを着ていたが?お前こそ夜通しじゃないのか?」


「俺は違う。昨日は夜まで警護だった。それが終わって支部で資料作成をしていたんだが、それが終わったら帰る気力もなく寝てしまってな。起きたら朝で軽く寝坊していた。だからそのまま碌に準備をせずに出てきてしまって、気づいたら着っぱなしで来たことを思い出したんだが、時すでに遅しだった」


「はは・・・。そうか。お互い大変だな・・・」


「ああ。本当に。しかし入れるのか?」


「そこは賭けてみるしかないな」




「こちらになります。こちらの階段を上った先が3階席になります」


「分かった。ありがとう」


「上るか?」


「ああ」




トコトコトコトコ・・・




「おお~・・・超満員だな・・・」


「ああ。しかも座り切れずに立っているのも何人かいるぞ」


「こっちは?・・・お?丁度2席空いているぞ?」


「ラッキー。ここにするか」


「ああ・・・」



「す、すいません・・・」


「「?」」


「あ、あの、どういった、ご用でしょう・・・」


「「子供の卒業式を見に来た」」


「さ、左様ですか・・・。ではこちらの席が空いていますので」


「「分かった」」


「で、では、し、失礼します!!」


「・・・」


「まあいいや。座ろう」


「ああ。失礼します」


「あ~はい。どうぞ・・・え!?」


「『え!?』」


「あ、どうぞ気にせず」


「『はい・・・』」


「そう言えば自己紹介がまだなったな。俺は陸自の二等陸佐、八代勝だ」


「そう言えば忘れていたな。俺こそすまん。俺は外務の係長、高島仁だ」


「よろしく頼む」


「こちらこそ」




『次!アレクサス』


「お?お前のか?」


「そうだ」


「良い体格をしているじゃないか?」


「ありがとよ」


『次!ライゼン』


「次はお前のか」


「ああ」


「お前の息子も何か雰囲気が違うな?」


「あいつはこういうのは嫌がるんだが、まあキッチリとしているから合格点をあげよう」


「厳しいな?」


「いや?そういう訳ではない。ただ一匹狼くさいところがあるからな」


「そうか。それより間に合ったようで何よりだ」


「お互いにな。先に降りるか?」


「降りて何処に行くんだ?」


「どうせこのスタジアムから教室までは距離があるんだ。先回りさ」


「そう言う事か。行こうか」


「ああ」






・・・・・






「もう直ぐで終わる」


「ああ~。流石にこれは疲れた・・・」


「アレクサス。爺さん臭いぞ?」


「知るかよ・・・。俺はこういうのは慣れていないんだ。許せ」


「なら最後まで気を引き締めろ。恐らく俺達の親父らが来ている筈だ」


「・・・しょうがない。最後くらいきっちりとするか」


「それが良い」




『皆さま、お待たせしました!間もなく卒業生が退場します!羽ばたく卒業生を大きな拍手でお送りください!』




パチパチパチパチ!!!!




『卒業生退場!!』



トコトコトコトコ・・・




「はっは・・・」


「どうした・・・」


「まさか戦闘服着たままで来るとはな・・・」


「・・・本気かよ・・・。どうせ多忙でそのまま来たんだろうな・・・」


「だな。まあどうせ教室で会うんだ。その時にでも」


「ああ」






「皆。お疲れ様であった。最後に皆に話してこれを解散しよう。その前にまずは保護者に来てもらおうか。ミスティー先生」


「はい。どうぞ保護者の方、お入りください」




ゾロゾロゾロゾロ・・・




「はい。どうぞこちらです・・・」


「おお。サラ」


「お父様!」


「ジャリーグにゴウリーグ!喧嘩しなかったか?」


「「しないしない」」


「メルカイナとレラカイナも」


「「しないしない」」


「それなら良いんだ」


「皆さん。どうぞ止まらずに奥まで・・・こちら6学年です!」


「「はいはい」」


「あ、はいこちら・・・え”!?」


「『?』」


「ミスティー先生?」


「え・・・え・・・」


「ここ6年だよな?」


「あ、はい。こちらです・・・」


「では入るぞ」


「あ、ちょ・・・」


「ミスティー先生?どうなさ・・・え!?」


「先生?どうしま・・・え!?」


「『え”!?』」


「あ、気にせずに」


「えっと・・・こちらにどういったご用で・・・」


「何って・・・」


「息子を迎えに来たんだ」


「『息子?』」


「誰の・・・」




「「俺だ」」


「『?』」




「「俺の父親が、彼らだ」」


「『え』」


「「そう言う事だ。俺の息子が彼らだ」」


「『え~~~!?』」


「しかし親父。何で戦闘服で来る?」


「すまん。多忙でそのまま来てしまった」


「親父。絶対に色々と学園の関係者から色々聞かれたろ?」


「ああ。不覚を取ってしまったわい」


「まあいいや・・・。先生?続けてください」


「あ、はい・・・。気を取り直して。あ~・・・。何言おうとしたか忘れてしまった!!・・・しょうがない。この際だから一言だけで終わらすか。“お前ら未来に向けて羽ばたけ!!”」


「『はい!!』」






・・・・・






「あ、あの!」


「「?」」


「わ、私ここの理事長を務めています。横にいるのは」

「が、学園長です・・・」

「副学長です」

「特別顧問です」

「理事会の者達です」


「「それで?」」


「ほ、本日はどういった用件で・・・」


「これで何回目?」


「3かな?忘れた」


「そうか。まあいいや。そんなの気にしてもしょうがないからな。俺達はただ単に息子の卒業式を見に来ただけだ。それ以上もそれ以下もない」


「そ、卒業生なのですか?」


「じゃなきゃここに来ていない。それに何故各国の王たちもここにいるんだ?息子や娘の様子を見に来たんじゃないのか?更に言えば何故中等部や高等部、大学部の生徒、先生方がいる?」


「『・・・』」


「もう一度言うが、俺達は卒業式を見に来ただけだ。分かったか?」


「『は、はい』」


「分かったら通せ」


「わ、分かりました。でしたらこちらへ・・・。まずはお二人にお茶を・・・」


「何してるんだ?卒業式は終わったんだろ?なら息子のところに案内しろ。何故お茶という単語が出る?」


「す、すいません!!」


「それとお前ら。何故全員して頭を下げている?」


「『そ、それは・・・』」


「いい。言っても無駄だ。行くぞ」


「だな。学園長案内しろ」


「は、はい」






・・・・・






「先生。改めて。お世話になりました」


「ああ。俺こそ世話になった。またな」


「はい!」




「さて。帰るか」


「ああ」




タタタタタタ!!!




「叔父様。お久しぶりです」


「サラか。お前の親父は?」


「ここだ」


「おお。久しぶりだな。しかしまたしばらく見ない間により一層爺さん化になってしまったな」


「ほざけ。俺はまだまだ健在だ」


「そうかい。護衛の皆さんも久しぶりだな」


「『はっ!』」


「・・・お前ちょっと太ったか?」


「え”!?」


「『プッ』」


「笑うなー--!!」




ドダダダダダ!!!




「おい!!俺の護衛は!?」


「『し、失礼しました!!』」


「ったく。お前は相変わらずだな・・・」


「悪かったな。それはそうとして、お前の娘、随分と氷肌玉骨になってないか?」


「しばらく見ない間に別嬪さんにもなっておったわい。正直驚きも隠せん」


「・・・まあ、意味合いは一緒だから良いか。まあ良いや。お前らはこれからどうするんだ?」


「そっちこそ」


「俺は車で来てるんだが、戻るまでに時間が掛かってしまう」


「俺もだな」


「どうしようか・・・。あ~ラーズベルト王?今日王城は空いてるか?」


「?どうしてだ?」


「移動手段が車しかない」


「マジか・・・ヘリで来てないのか・・・」


「メンテナンス中でな。んで?」


「車ってあれか?馬のいらないあれ?」


「そうだ」


「ヘリは鋼鉄の鎧に囲まれた竜?」


「そうだ」


「・・・まあ良いや。久しぶりにお主と会話したいしな。一組か?」


「・・・」


「お前らは?俺はこのラーズベルトと一緒に一晩か二晩世話になるが?」


「どうせ帰還までは時間食うんだ。お邪魔になろう。但し部下も一緒が条件だがな」


「お前は?」


「書いてある通り外務省だ。帰還しようにも同じように時間食うしな」


「そう言う事か。なら構わんぞ」


「なら世話になろう」


「お父様!」


「何だい?」


「何人かクラスメイトもお招きしてもいい?」


「良いぞ。1組2組増えても構わん」


「なら俺達も世話になるか・・・」


「偶には王同士も息抜きしたいしな」


「ああ」


「やった!アレクサス達と2日くらい遊ぶんだ~」


「それいいね~。久しぶりに王女同士会話を弾ませましょう?」


「いいね~。私達は?」


「勿論友人としてよ?」


「ありがとう~」




「俺達は?」


「・・・たまには本職を忘れてバカやるか?」


「それも良いな・・・。いい加減缶詰でストレスが溜まっていたんだ。やろうぜ?」


「その巻き添えは嫌だな・・・」


「大丈夫さ。お前らも時期に慣れる」


「はぁ・・・慣れたくないね。行くか?」


「ああ」






「どうした?名残惜しいか?」


「・・・まあな。正直、ここまでいるとは思わなかったな」


「なら今後もここに通うのか?」


「・・・」


「『・・・』」


「いや。俺の進む道は決まってる。ここに通えたことに感謝はするが、後悔や心残りはない。ただ感謝はしている」


「それは?」


「これ程良い仲間が出来たからな。当然お前とも」


「・・・」


「相変わらずの無言かい?」


「・・・いや?敢えて言おう。そんなこっぱずかしい事を言うな。俺はそう言うのは苦手だ」


「なら真逆のセリフを言うのか?」


「・・・いや。ここは素直に受け取ろう」


「そうかい」






・・・・・






「・・・」


「どうだいエザゾブロ。3階窓から見る彼らの背中姿は?」


「?ああ、ネンリとミアか・・・。そうだな。とても大きく見れるな・・・正直年下かつ12歳の子供には見えないな・・・」


「私達も先輩たちの様に背中を大きく、いや、その足元に追いつくことは出来るでしょうか?」


「分からんな・・・。だが、今後のフラーラ達の活躍次第で追いつくことは出来なくても、その足取りをたどることは出来るだろうよ。勿論君達には君達の道があるんだ。無理に道を辿る必要は無いぞ。逆に割り切れないと、君も辛いだろ?恋慕を抱いていた先輩との別れは」


「・・・ぐすん・・・そうですね。寂しいですね・・・。ですが、先輩に言われたことを肝に銘じたいと思います・・・ぐす・・・」


「・・・そうかい。すまないがユーネ、フラーラを頼めるか?」


「ええ。任せて。正直彼女の気持ちは分かるから」


「・・・お前も・・・いや、聞かないでおこう・・・」


「そうしてくれるとありがたいわ。私も正直、別れは・・・辛いから・・・」





「全く良くも悪くもアレクサスとライゼンはこの学園に大きく影響を及ぼしたな」


「全くだ。特にアレクサスは偉大過ぎたな。恐らくここ何十年は語り継がれることになるだろうな」


「その右腕としてライゼンもな・・・」


「さて。俺らも仕事(風紀委員)に取りかかるか」


「ああ。先に行っててくれ。あいつらの背中が見えなくなったら俺も行く」


「分かった」











「じゃあな、アレクサス。お前の部隊は俺が引き継ぐ。お前に負けないくらいの風紀委員のリーダーを目指すぜ。その雄姿を見ててくれ」



ヒラヒラ・・・



「?」


『頑張れよ。次期風紀委員リーダー』


「フッ。最後まで可愛げのない後輩だよお前は」

学園編はこの回で終了となります。


残り数話は後日談となります。

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