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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
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相手の素性

相手の素性






「どうだ?相手は誰か分かったか?俺の方は掴めるだけ掴んだぞ」


「こっちもだ。だが今回の相手はどうやらこっちに危害を加える気ではないみたいだな」


「だな。どちらかと言うと自分の懐に入れたい、自分の懐?」


「俺もそこで疑問に思った。今回の相手ってあの連合同盟の奴らなんだろ?」


「それと十数国が合わさった臨時同盟みたいなやつらだな。まあ危害を加える気が無いのが幸いな点だが、何故俺達を調査するんだろうな・・・」


「いや。どうやら今のところは干渉せず、あくまでも遠目から監視するくらいのようだ」


「そうなのか・・・。という事は今のところではあるが、無作為に誰かを探している。そう言う事か?」


「そうみたいだ。その証拠に中等、高等、大学の各所で教育実習生が同時期に入ってきている。そう考えると?」


「取り敢えずこの学園の誰かを探すがために片っ端から虱潰しでやっている。そう言う事か?」


「そうとしか思えないだろ・・・。潜入にしてはあまりにも大胆だし人数も多すぎる。恐らくは教師の間でも不思議に思ってる先公もいるだろうな」


「そこまで露骨に行動しているのか・・・。益々謎だ。何が目的なのか。何故この学園に入って来たのか」


「それは俺も一緒だ。それで今回の潜入で動員数もなかなかだぞ」


「どれくらいだ?」


「分かっているだけでも300人だ」


「300人の潜入部隊か?それはもう潜入とは言えないぞ・・・」


「ああ。取り敢えず俺が調べた限りはこんなもんだな」


「ライゼンはそれくらいか。俺も大体同じか・・・。まあ更に調べれば分かることだろう。しかしな・・・」


「どうした?」


「不思議におもったんだが、一国の潜入部隊ならまだしも、同盟の潜入部隊のみならず臨時同盟の潜入部隊と合同で潜入することなんて、あり得るのか?」


「は?あいつら一国だけの潜入部隊じゃないのか?」


「どうやら違うみたいだ。しかも情報を独占するわけでは無く、情報交換もしているのが分かったぞ」


「マジかよ。独占せずに逆に情報交換をしてるのか。普通は独占したがるんだがな」


「ああ。だから不思議なんだ。その証拠に今日偶々風紀委員として高等部の取り締まりをやっていたんだが、同時期に入ったであろう教育実習生がその人探しをしていて、今まで手に入れた情報と照らし合わせて探していたぞ。しかもどう見ても他から手に入れた情報も一緒にだ」


「・・・どうやら人探しのターゲットはかなりの腕が立つ奴みたいだな」


「ああ。だが誰か分からんとこっちもどうしようもない、でもある」


「「・・・」」


「なら逆にあいつらを尾行するか?過度な尾行は避けて」


「するか・・・。取り敢えず誰を尾行するんだ?闇雲に尾行しても無駄だろ?」


「取り敢えずはそうだな・・・。班長みたいなやつを付けるか?」


「それで行こう。再集合は一週間後の今頃でどうだ?」


「それで行こう」






・・・・・






『どうだ?』


『まだ不明点が多すぎるな・・・』


『本当に見つかるのですか?』


『それは分からん。だが確かな情報としては風紀委員で実力が退役軍人以上の保持者くらいだ。これで探すしかない』


『ですがその情報は確かなのですか?』


『王たちがそう言うんだ。確かな情報だろう』


『ガセネタ掴まされたという事は無いのか?』


『私もそこを疑っているのよ。それって本当なの?』


『虚偽確認したいのも分かる。それで今その情報が確かなのかを調べてもらってる。そろそろ戻ってくると思うが・・・』


『待たせた』


『おう。すまんな。本当なら他国の諜報を使うなんてあり得ない。逆にスパイ疑惑が生まれそうなんだが・・・』


『今回は仕方ないさ。だが今回は全員自己責任だぞ?』


『分かってる。それでも聞きたいんだ。ガセネタなのかどうかをな』


『ああ。真偽の結果だが、結論から言えば、ガセネタではない。本当にあった出来事だ』


『『・・・』』


『改めて聞くと信じられないわね』


『私もだよ。そんな実力を持ったのが今学生なんてね』


『ああ。私も驚きだ。会ったら手合わせしてもらいたいんだが』


『戦乙女。それくらい我慢しろ。それで?全て真実なのか?一部虚偽は無いのか?』


『わざわざそんなことするかよ?今回の件は全て真実だ。正直俺も驚いている』


『疑っている訳ではないが、証拠は?』


『証拠はこの資料と証人がいた』


『資料?持ち出してよかったのか?それ国の重要情報とか入ってないか?』


『今回のこれは持ち出し可能の奴だ。心配はいらない。それでこれが資料だ』


『見ても?』


『勿論だ』


『では失礼して・・・。えっと何々?“昨年の初夏。とある集団が侵入。侵入を察知し侵入者集団を取り締まるため、風紀委員が出動。集団は教員棟前にて風紀委員と対峙。武装した10人ほどの集団に対して風紀委員は30人、こちらも武装して動員したが成すすべなく惨敗。風紀委員全員全滅し、裸体を晒されて女子生徒に凌辱を働こうと近づき縛り上げる”』


『『・・・』』


『これは・・・』


『酷いな・・・』


『ああ。まさか縛り上げられて凌辱をしようとしてたとはな・・・』


『同じ女としてそいつは許せないね~?』


『私もだけど、一旦落ち着け』


『しかし武装した集団か・・・』


『当然ながら風紀委員も武装した。だが』


『それでも敗北。しかも惨敗、か・・・』


『『・・・』』


『続きは?』


『“縛り上げ、凌辱を働こうとした矢先、一人の男子風紀委員が現る”』


『『男子か・・・』』


『“その男子風紀委員は武器を持たずに集団と単独対峙”』


『『単独対峙した!?』』


『それ嘘なんじゃ・・・』


『いや。これは目撃者もいる。だから虚偽ではない』


『嘘・・・。それで?』


『“その男子風紀委員は敵集団をまるで赤子同然の様にあしらい、ほぼ攻撃することなく制圧する”』


『『は!?』』


『何!?体力の消耗を誘ったの!?』


『いや違う。敵の攻撃をいなして、敵の武器を奪い取りそれで返り討ちにした。しかも余裕で致命傷を負わせて』


『余裕でというのが何ともな・・・』


『それは俺も一緒だ。それで?』


『“敵制圧後主犯以外は殺し、主犯は捕縛する”』


『殺したのか?何で?色々と証拠とか出たのに』


『そこは当事者じゃないと分からんが、さっきボソッと言ってた余裕が無くて殺したというより』


『ただ単に存在自体が邪魔だから消した、と言うのが正解かもね』


『“そして捕縛後重傷を負った先輩風紀委員全員を魔法などで応急処置、端末で仲間に衛兵と治療院へ通報。容疑者は衛兵に引き渡し、怪我人は職員によって治療院へ緊急輸送される”ここで出来事が終わてる』


『出来事はこれでお終い。だけど続きはあるんだよな?』


『勿論ある。この資料だ』


『ここは私が“その後の取り調べで集団がとある都市の住民であることが判明する。その都市は、退役軍人や傭兵、盗賊、指名手配犯などが集う都市であることが判明し、集団は更なる都市防衛などを発展しようと、魔法学園の研究資料などを強奪する計画を企てていたのが判明。なおこれは自分の意思でもあるが、都市からの命令でもあることが分かったため、容疑者を死罪、都市を消滅都市として指定した”』


『なるほどな。そこの取り調べであの連中が退役軍人と分かった訳だな。それで多分書いてあるだろうが、その後の調査で退役軍人の元所属先が多国に渡る。そう言う事だな?』


『そう書いてあるわ』


『これで判明したな。この資料によってこの件は全て真実であることを』


『ああ。しかし中々の腕だなそいつは』


『ええ。あ、返すわ。ありがとう。まさか退役軍人とはいえ、軍人並みの実力を持ってる敵集団を武器無しで勝つなんてね』


『はい。驚きました。それと同時に少々不安になりますね』


『言いたいことは分かるわ。仮にあの子が敵に回ったら私達が勝てるかどうかでしょ?』


『はい。私達は隠密や諜報なのです。幾ら緊急時に備えて戦闘は組み込まれていますが、それでも現役には劣ります。その状態で対峙したら・・・』


『まず間違えなく俺達が敗北するだろうな。例え300人全員で挑んでもな』


『ああ。俺達は寄せ集めとはいえ、まず間違えなく何も出来ずに敗北だな。根拠はないが、普通に負けるだろうな』


『そうならないように。祈ろう』


『『ああ』』






・・・・・






「これが理由だな」


「ああ。しかし初めは分かれて尾行しようと思ったら」


「この場でまさか合流するとはな。だが説明する手間が省けて逆に良いが」


「まあな。だがあいつらの目的が分かったぞ」


「まさかあの時だったとはな・・・」


「俺もお前の視線をエアディスプレイで見ていたぞ。だが俺も予想外だったな。あの時起きた事案が今になって掘り返されるとはな」


「クソ・・・。一応緘口令は敷いたはずだが」


「緘口令はあくまでも上から下へだ。お前が言ったって無駄だろうな」


「だが俺はあの時言ったはずなんだが・・・」


「いや。恐らくはその場に居た奴らではなく、目撃者だろう。そいつらには何も言ってないんだろ?」


「そこから漏れたか・・・」


「恐らくな。んで?取り敢えずあいつらの目的は分かった。目的はお前だ。どうする?」


「あいつらが俺に気づくまではまだ時間が掛かると予想する。だから向こうから接触しない限りはこのまま現状維持で行く」


「現状維持か。まああいつらが何かしたわけでは無いしな。それにあいつらの隠密スキルは全然高くないしな」


「ああ。だからこのまま過ごすことにした」


「だがいつまでも隠し通せないし、しかもあいつらはお前の実力をある程度知っている。多分だがその実力を発揮した暁にはもれなくあいつらの尾行がおまけつきで付いてくるぞ」


「それだけは勘弁したいが、風紀委員である限りはそうはいかないだろうな」


「まあな。だがそこまで力の制御はしなくても良いと思うぞ」


「と言うと?」


「難しくない。あの時は集団で、しかも退役軍人が相手だったんだ。今は仮に強い相手だとしても精々生徒たちの戯れで候補からは外れるだろうよ」


「ああ。そう言う事か。この学園には退役軍人並みの実力者なんていないしな」


「そう言う事だ。ちょっと実力のある風紀委員としか捉えられないだろ」


「だと良いな。さてそろそろ離脱するか?」


「ああ。いい加減屋根にしがみつくのは疲れる。このまま横にスライドして横の建物の屋上から地上に降りようぜ」


「ああ。そして」





「「いつもの平常運転で帰る。それだけだ」」

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