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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
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神聖国に関して

神聖国に関して






「へえ~。今さっき引き渡した騎士って、この国の軍なんだね~」


「そうなのよ。この国は神聖国だから、軍人という肩書ではなく協会騎士や宗教騎士と言った聖人護衛隊という、ちょっと変わった肩書になるのよ。それと他国とは違って取締り専門の警備隊はいないのよ。軍が取締りもやっているという事ね」


「それだと有事は分散されてしまわないか?」


「だからむやみに他国に侵略とかしないでどちらかというと守りに徹しているのよ。それで分散を避けている訳」


「なら冒険者に依頼とかはしなかったの?」


「上が実際に試したそうなんだけど、報酬が宗教に偏ってしまって逆に希望の物を与えられないことになってしまったのよ。今は金銭とかランク上げの打診くらいしかしないそうよ」


「それで十分な気がするが、それでも気に食わない輩がいるからいたからそれくらいにした訳か」


「ならユロルゴ神聖国の歴史とか文化を知りたいな~」


「それでしたら国立図書館とかに行ってそこで私と一緒に学ぶと良いわね。どうする?ちょっと予定変更して先に図書館に行く?その方が文化とかが分かりやすいと思うけど?」


「そう~ね~・・・。さっき軽くお店とか回ったし、ここは気分転換に文化を学んでみようかな?」


「なら付いてきて。私が詳しいから」


「流石神聖国の首座大司教令嬢だな。やっぱり自国なだけに慣れてる感じか?」


「慣れてるという程ではないけど、お母様が当主だから必然的に慣れてしまうものなのよ」


「そういうもんか。ところで首座大司教って俺達貴族で言うところのどこになるんだ?」


「貴族で言うところのお母様は辺境伯に値するのよ。だから他方面で神聖国とかに詳しくない方と対面するときは、時々“辺境伯”と名乗っているわ」


「辺境伯って結構すごいな。という事はかなりの領地を保有していないか?」


「そうね。辺境伯だからね。地方のトップなだけあって土地もかなりの規模を保有しているわ」


「そうなんだな。まだまだ世界は広いな」


「そうね。私達はその一部しか知らないからね。それより、ここが図書館よ」


「ここか・・・。かなり大きいな。それにその横には教会もあるしな。もしかして併設?」


「よく気が付いたわね。図書館と協会が併設なのは珍しくないからね。ただここは港町だから図書館とセットなのはここ含めて2ヵ所だけだけどね」


「そうなのか。ところで護衛隊の騎士達が協会から出てきたけど、もしかして常駐とか詰所だったりするのか?」


「それは合ってるともいえるし間違っているとも言えるわね。基本協会とか図書館に常駐はいないのよ。けど主要都市は例外で教会や図書館、ギルドや果てには飲み屋に常駐がいるのよ。これは簡単で、都市規模が大きくなればなるほど少数や詰所だけでは手に負えなくなってくるから、こういうところには常駐を配備する命令があるのよ」


「そう言う事か。それよりファウラは首座大司教の令嬢だけど、常駐護衛隊に呼び止められないか?」


「それは平気よ。先に話は通しておいたし、仮に呼び止められたとしても今は学生だもの。どうにかなるわ」


「なら安心して向かうか」






「どうもこんにちわ」


「これはこれは。ファウラ様。お疲れ様でございます。後ろの方々が同じ学生様でしょうか?」


「そうよ。いい機会だからこの国の文化にも触れてほしくてね」


「勉強熱心ですね。おっと、私の話はこの辺にして、どうぞファウラ様。学生様もどうぞお入りください」


「『ありがとうございます』」


「注意事項はあるか?」


「基本的に静粛に。原則持ち出し禁止。整理整頓にして頂ければ大丈夫ですよ。古い文献もこの図書館には保管していますが、接触せずに鑑賞だけでしたらこちらも大丈夫です。詳しい事でしたら受付の居る方がお詳しいかと」


「ありがとう。それだけでも十分だ」


「それでは」






「へえ~。室内ってこんな感じなんだね」


「基本的に、中央は円形の吹き抜けになってるの。その中央に螺旋階段と受付がある感じね」


「つまり目的の書物が無い時は中央に行けば何とかなるスタイルだな?」


「そう言う事よ。中央に行けば取り敢えずどうにかなるのは他の図書館も一緒だからね」


「んで建物内は地上4階の地下は2階か?何がある?」


「地上4階は学門や歴史、他国の情報とかよ。地下はこの国の文献や解読などだから、関係者以外立ち入り禁止なの。だから基本地上4階がメインよ」


「?さっきの護衛隊は古い文献は見るのだけは可能と言ってたけど?」


「今私達は1階にいるけど、4階の奥に文献関連が置いてあるわ。そのことを言ってるのよ」


「そっちか。なら後で見てみたいな」


「良いわよ。案内するわ。それよりまずはどんなことを知りたい?」


「『そうだな・・・』」


「私から良い?」


「サラ様。どういったのをご所望なの?」


「私はまずこの国の宗教を知りたいの。ざっくりで良いわ」


「それでしたらこっちね」






「この辺りがその宗教関連よ」


「ありがとう。えっと何何?この国は神を信仰している。宗派はバラバラなのね。因みにだけど邪神とかはどうなの?」


「邪神を信仰しているのもいるわよ。けど排除しようとは思っていないわよ」


「何で?」


「大昔こういったおとぎ話があったの『神を信仰し過ぎた結果、神同士が暴走し、その鎮圧のために邪神を信仰し始めた結果、争いが無くなる』何でこういったおとぎ話が出たかというと、神自体に害はなかったの。けど信仰する宗派が無数にありすぎて、誰が上なのかという醜い争いが神同士で勃発し始めちゃってね。それで下界にもその余波が来てしまってね。それで幾つかの神や下界の方々が邪神に改宗しちゃってね。今まで邪神は駆逐対象だったんだけど、暴走した神に対抗できるのは邪神しかいなかったから苦渋の判断で頼み込んだのよ。その結果被害は決して小さくなかったけど、争いを終わらせることが出来たのよ。それを皮切りに、邪神を信仰している者もいるのよ」


「そう言う事なのね。なんとも皮肉ね。今までは邪険にしていたのに、それが逆に権力争いに変わってしまうなんてね」


「そうなの。だからそれ以降は多少の事には目を瞑ることにしたそうよ」


「それだと尚更争いの種が生まれないかしら?だって幾ら争いと止めたと言っても邪神は邪神よ?逆に利用されない?」


「それも危惧していたんだ。だからお互いに監視し続けた結果、今はこうして神と邪神が無駄な争いをせずに平和が保たれているの」


「不思議ね。神も権力に縋りつくとか」


「まあ。そういうものよ。どう?理解できたかしら?」


「大体は理解出来たわ。それで質問だけど、今でもあるの?争いは」


「そうね。多少だけどあるわ。この神は絶対だ!とか邪神が確実だ!とかそういうのはあるわ。ただ一言言うと、彼らも被害者なのよ」


「被害者?」


「彼らの先祖はその神同士の争いで亡くなってしまった方々なの。つまり、神同士の喧嘩が下界、つまり今私達の居るここにも影響が残ってしまっているのも事実よ」


「ああ~~つまり過激ががいるわけね」


「そう言う事よ。他には?」


「お祈りをしていたりとかは?」


「そこまでの事はしないわね。精々神の怒りに触れないようにする。それだけだもの。ただ学生や一部女性は服装制限があるわね。修道服を義務にしているわ」


「え?それなら私達は?」


「対象者はあくまでもこの国在住の方だけよ。だから君達にその義務はないわよ。本来は私がその義務を果たさなければいけないんだけど、今は隣国に留学してるから、その義務からは外れているわよ」


「という事はもしこの国の学校に通っていたら?」


「修道服を着る義務が発生する」


「どうなのあれって。暑い?」


「正直動きにくいし暑い。ロングスカートだし長袖だし帽子みたいなあれも地味に重いし」


「重いんだあれ」


「あれ自体はそんなに重くないんだけど、風の抵抗とかを受けてしまうし、帽子の後ろにあるヒラヒラ。ウィンプルというんだけど、あれも後ろ振り返るときにヒラヒラが舞い上がるから、他に当たる可能性があるのよ」


「あ~なんとなく分かるかも。あれだけ大きい帽子被ってると気を遣うもんね。けどいつも来てるわけでは無いでしょう?」


「いいえ。協会に入った時点で外出時には修道服が義務になってるの。だからこの図書館にもいるでしょ?ちらほらと」


「え?・・・あ、確かにいるね。本当に家以外はずっとあの服なの?」


「そうなの。大変だけど神を信仰しているから、その下につけるのが本望と思っている方もいるのよ」


「なら学生は?」


「学生も修道服だけど、もっと装飾を増やしたり自己流に修道服をアレンジしたりしてもっと軽やかに自由にしているの。それに学校から帰った後は服装も自由になるから、学校の制服として割り切っているのもあるわよ。実際にあの子を見てみて?スカートを短くして帽子も可愛く装飾してるでしょ?袖も短くして肌をこれでもかと見せている。ああいうのも出来るのが学生の特権よ」


「確かにあれは可愛いね~。ほらあの子見て?ああいうのも良いかも」


「宗教はこんな感じかな?」


「宗派ってどれくらいあるの?」


「宗派はこの国は5つあるわよ。1つは邪教信者、1つは総合信者といった感じがあと3つあるの。詳しくは私も分からないけど、それぞれ方面で偏っているみたいなの。だから東西南北の4つと中央の1つで合計5つの宗派があるの」


「違いは?」


「違いはそんなに無いかな。多少服装の違いがあるだけで突出して違いはなかったはずよ」


「異教徒が入ってきても平気なの?例えば南の信者が北の信者の領地に入るのは?」


「過度な干渉は不味いけど、ただ単に仕事で行くのは構わないわよ。例えばその場所限定でしか販売していないのなら別に入るのも構わないしね。ただそこで布教活動を行うと問答無用であしらわれて即座に護衛隊が来るわよ。そうなったら反逆罪に問われる可能性もあるからね。そこまで図々しいのはいないわよ」


「宗派の違いで反逆罪もあるの!?」


「あくまでも異教徒がそこで布教活動した場合はね。どうかしら?大体わかったかしら?」


「ええ。大体分かったわ。ありがとう」


「いいえ。他にこの国に関して知りたいのは?」


「なら俺が。ここ最近で良いから他国との戦争はあったか?」


「やっぱりリュークはそこが気になるのかしら?まあいいわ。ここ最近で他国と戦争は、ないとはいえないけどほぼないね」


「そうなのか。そこはやっぱりさっき言ってた防御に徹しているから?」


「それもあるけど、まず私達の国はそこまで他国に干渉しようとは思っていないのよ。あくまでもギブアンドテイクという方針を取っているの。だから例えば『これをくれ』なら『構いませんが貴方はその代わり何をくれますか?』というのを取ってるから、向こうはやり辛いけどこっちもやり辛い、逆にこっちがやりやすい時は向こうもやりやすい、と言った感じになってるの。だからお互い過度の干渉しようとは思わないのよ」


「なるほどな。持ちつ持たれつというやつか。逆にそっちの方が利点もあるしな。けどそれだけが理由か?」


「勿論他にもあるけど、一番は最後に戦争した相手があの日本国ね」


「『!!』」


「これは皆も知っての通り、当時他星や異世界から同士をかき集めて同盟を組んで連合軍を作り上げてまで戦争仕掛けた相手に完膚なきまでに敗北したあの日本国よ。確か150~200年前だっけ?曾祖父が戦争に参加していたから」


「大体そうだな。200年くらい前だな。親から色々聞いていたんだが、あれは異常だぞ?」


「そうなのよね。兆単位までいった人数に当時たった百万相手に敗北だもの。とまあそれは置いといて、そういったのもあるから保守的なのかな?になってしまったのよ」


「それなら無理もないな。こういうのはアレクサスとライゼンが詳しいか?」


「俺らに聞くな。第一200年前ってどれくらい世代交代したと思ってる?」


「しかも当時は防衛省管轄しかいなかったのにどうやって外務省が加わるんだよ」


「それもそうか」


「今言った200年前の戦争が私達の国最後の戦争になるわね。その時に被害も中々だったと聞いたわ」


「どれくらい?」


「参加した8割が戦死したそうよ。人数は確か50万人を動員して戦死したのは大体40万人だったかしら?」


「『・・・』」


「それがあるからね」


「やはりそういうのは他の国も一緒なんだな・・・」


「何?日本国に恨みでもあるの?」


「いや。そういうのではない。だが何故突如超技術と軍事国家が現れたのかが不思議でな。夏休みとかを利用して世界を回っていたんだ」


「リュークってもしかして将来は研究家?」


「研究というか探求かな?何故こうなったのかを調べたいんだ。当時の状況を記す文献から当時の経験談、裏事情などを知りたくてな」


「けどそれならある程度教科書とかに載ってない?」


「けど結局教科書止まりなんだ。それ以上を俺は知りたいんだ」


「そう言う事ね。けどこの図書館にあるのは精々“何故戦争に負けたのか”とか“当時の事情”くらいしかないわよ?」


「そうか。なら後で自分なりに考えてみよう」


「他には?」


「何か有名な物は?食べ物とかここでしか取れない物とか」


「食べ物ならこの国の北にある大きな湖からとれる物が有名ね。そこは食べ物のみならず他にもあるわ」


「へえ~。例えばどんな?」


「まず湖だから魚が豊富よ。湖と言っても実質海みたいな大きさだからね。あと、海藻って聞いたことある?」


「海藻?海の草だよね?」


「そうそれ。実はそれが食べられるの。これがまたおいしいのよ?」


「ええ~~・・・そうなの・・・?」


「ああ。海藻は食えるぞ。実際に俺らの国でも売ってるしな」


「俺も売ってるぞ。ちょっと磯臭いけど、除去すれば出汁に出来るぞ」


「海に面している国家なら結構普通な食材かもね。話を戻すとその海藻がまたおいしいの。山から下った川が一時的にその湖を経由して海に渡るから、食材が尽きることがないの。そこで養殖も出来るからね。何が良いかって、その海藻がミネラル豊富に含んでいるから、食べれば食べるほど肌がツヤツヤになるのよ」


「『!?』」


「あ、女子達の目が・・・」


「察した・・・」


「『肌ツヤツヤ・・・』」


「けど食えば食う程と言ったが、太らないか?」


「『!?』」


「それは大丈夫ね。太る要素はないわよ。海藻だから体に良いの。実際に私の知り合いがチャレンジしたそうだけど、体重が落ちたそうよ」


「『!?』」


「本当に?」


「本当本当。機会があったら行ってみると良いわ」


「良いね。いつか行こうよ~」


「食い物の話は良いだろ。他には?」


「食べ物以外なら、先程の湖に戻ってしまうのだけど、湖からはあれも取れるのよ」


「あれって?」


「レアメタルなど」


「『!?』」


「金属か。種類は?」


「色々あるけど、今のところは銀が多いかな?」


「銀ね。となると行き先は基本飾りかしら?」


「そうね。銀なら大体の行き先が加工屋か鍛冶屋を経由して装飾店に行くことが多いわね」


「結構取れるの?」


「シェアはちょっと分からないわ。私のところにも銀が来るけど、輸送費とかで値上がりしてしまって購入者がそこまでから、何とも言えないわね」


「けど今店頭に並んでいる銀は少なくともその湖でとれる銀ではなくて?」


「今並んでいるのは全てそうね」


「因みに質は?」


「上質という金属管理ギルドのお墨付きを頂いているわよ」


「ならそこそこ高いかもね。けど行ってみる価値はありそうね」


「だな。けどファウラの顔がちょっと渋そうだな。どうした?」


「実わね、実はここ最近ちょっと値上がり傾向でして」


「理由は?」


「燃料の高騰が原因なのよ~」


「燃料高騰?」


「そうなのよ。最近どこかの国が燃料を買い漁ってしまって、品薄が続いているの」


「どこかって?」


「う~ん。ちょっと分からない。季節関連かな?とも思ったけどそうでもないからちょっと困ってて」


「まあ、燃料はどこでも需要があるからな。その管理のために燃料ギルドまであるしな。こればっかりはどうしようもないだろ」


「そうね。うだうだ言ってもしょうがないわね。とまあ、そういったのがあってこの国は食べ物とレアメタルが取れるのよ」


「そうか。後で店に行ってみる」


「他には?」


「『・・・』」


「ならさっき言った金属店や装飾店に行ってみないか?ちょっと興味がある」


「どういう風の吹き回し?」


「妹にあげようかと思ってな」


「そう。なら次の行き先はそれで良いかしら?」


「『賛成!!』」

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