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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
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船旅

船旅






「出港したね。これから船で到着するのって明日の夕方くらい?」


「そうですね。早くて昼過ぎですね。それまでは船でゆっくりと過ごしてください」


「おお~なんか案内人っぽい~」


「それはそうです。この船は私の父の船なので、私も今回ばかりは皆さんの案内人として回らせていただきます」


「そっか~。という事は暫くナタリアは仕事から離れなれないか~」


「すいません。それより船は揺れる場合があるのですが、大丈夫ですか?船酔いとかはないですか?」


「ん~私は平気だけど、他が分からないね。案外丈夫そうなマークとかが船酔いしそう」


「それは否めませんね。分かりました。何かあれば近くの案内人へ」


「分かった~。頑張ってね~」


「はい」






「お?その制服。もしや?」


「はい。今回は私が仕事人です」


「あまり無理はするなよ。幾らお父さんの会社でも、今は修学旅行中だからな。ここで疲れを蓄積されて倒れられでもしたら本末転倒だからな」


「はい。気を付けます。それより船酔いは大丈夫ですか?船って結構揺れますから」


「確かに揺れるな。けど俺は平気だ。初めて乗るが案外平気なもんだな。慣れ不慣れがあるか?」


「そうですね。こういうのは相性みたいなもんですからね。合わなければとことん合わないもんです」


「そうか。それより思ったんだがその制服、色々と短くないか?半袖はまだしも、スカートも短そうだけど?膝上に6カウ以上はありそうだが・・・」


「そうですね。ですが他の船会社の女性案内人もこんなもんだと思いますよ。スタイルや見せびらかしより動きやすさが重要ですからね。なので制服全体が伸縮自在なんですよ。なので動きにくさは無くて、逆に学園の制服が動きにくいかもしれません」


「ああ~なんとなく分かるな。学園の制服って何故か着飾りが多いからな。確かにそうなるとこっちのほうが動きやすいかもな。そういう事か」


「はい。そういう事です。では何かありましたら近くの方へ」


「おう」






「皆さんどうですか~?船旅を楽しんでいますか~?」


「あ!ナタリア!その制服可愛い!!」


「ありがとうございます。どうですか?初めて乗る方もいると思いますが、楽しんでますか?」


「『楽しんでま~す』」


「それは何よりです~」


「あ、そう言えばアーカイブとルイーズが部屋から出てこないんだ。船酔いだと思うからあっちを先に対応してくれないか?俺達はその後で良いから」


「ありがとうございますゴウリーグ。先にそちらへ向かいます」


「えっと?二人の部屋は・・・ここですね」




コンコン・・・




「アーカイブ?ナタリアです。大丈夫ですか?」


「・・・」


「もし開けれるのであれば開けていただけると・・・」




ガチャ・・・




「失礼します・・・。大丈夫ですか?」


「ああ・・・。何とかな・・・。あ~キツイ~・・・。隣にルイーズがいるのは気にしないでくれ。彼女が俺の部屋に来たんだ・・・。多分彼女も一緒だろ・・・うっ・・・」


「ああ~無理せず。自分が思う楽な体制で良いですから。因みに吐きましたか?」


「・・・俺は耐えている方か?分からんが、ルイーズは2回便所で吐いたぞ・・・」


「お手洗いでしたらまだ良いですね。そのほうが処理も臭いも消えやすいですから。アーカイブは無理だと思ったら吐いていただいて構いませんから、出来ればお手洗いでお願いできれば・・・」


「・・・頑張る・・・」


「ルイーズはどうですか?」


「・・・お水、ある・・・?」


「はい。ありますよ。どうぞ。ゆっくり飲んでください。一気に飲むと吐きやすきなってしまいますから」


「分かったわ・・・。ああ~喉に来るわね・・・。ねえ、こういう酔いを押さえる魔法とかポーションってないの?」


「酔いを押さえるポーションはありますけど、効果はダンジョンとかで環境対策で発揮されるタイプなので、船酔いは分かりませんよ?逆効果かもしれませんし」


「あ~確かに分からないわね・・・。けどこれはキツイ・・・。魔法は?」


「治癒系統の魔法ですよね?治癒は傷とかで上位は欠損も治しますけど、それって物理的な意味ですので、トラウマや酔いに効果があるかと言われると、ちょっと分からないですね・・・」


「そっか。うっ!といれ」


「・・・そりゃキツくなっ言葉すら・・・変になるわな・・・。何も持ってないのな?」


「はい。すいません・・・」


「いい・・・。持っている方が逆に凄いからな・・・うっ・・・」


「・・・どうしたら・・・」




「魔法でどうにかなるだろ」


「アレクサス?ライゼン?」


「今までどこに行ってたんだ・・・。この野郎・・・」


「いや?ちょっとした船内散策だ。それより酔いだろ?どうにか出来るだろ」


「なにかあるんですか?」


「酔い止めにこだわるな。だったら酔わなければいい」


「?どういう事ですか?」


「簡単だ。酔い止めという酔う前または酔った時に魔法などで打ち消すのではなく、そもそも酔い原点を無くせばいい」


「無くす?そんなこと可能なのですか?」


「可能だろ?浮遊魔法を使えば」


「浮遊?・・・あ」


「そうだ。酔いの原理を知ればその対策は分かるだろ。浮遊魔法が無くても揺れを軽減する道具とかがあればいい」


「浮遊魔法ですか。その発想の転換はなかったですね」


「おいおい。仮にもお前は今はこの船の従業員だろ?何かしらの対策は常に練っているだろ?」


「ライゼン。今は良い」


「・・・まあいい。浮遊魔法はどうだ?」


「ルイーズはあると思います。どうですか?ありますか?」


「ああ~~・・・浮遊魔法?あるわよ・・・使えば良いの・・・?」


「使えればいい。そこまで浮遊する必要は無い。精々5カウあればいい」


「・・・やってみる・・・」






「ふう・・・。結構楽になったわ・・・。助かったわ」


「ルイーズは誰かに付与とかは出来るのか?」


「出来なくはないけど、高度な魔法とか消耗が激しい魔法は出来ないわね」


「なら今回のは?行けるか?」


「高さが5カウなのが功を奏しているわ。これならそこまで消耗せずに済むわよ」


「ならアーカイブにも付与してくれ。アーカイブは浮遊魔法が無かったはずだ」


「分かったわ」


「・・・すまん・・・頼む」






「ふう・・・最後にトイレに駆け込んで吐いちまったが、逆に楽になったのかお陰で今は浮遊魔法で浮いてるからか、酔いは無くなったな。だが別の意味で気持ち悪さはあるな」


「それはしょうがない。空中散歩のような感じだからな。足に地面が着いていないだけでもなかなかハラハラもんだ」


「そうだね。けど浮遊魔法を使った酔い止めなんて賢いじゃない?」


「ああ。俺もこの発想はなかったぞ」


「私もです」


「簡単だ。慣れ不慣れは勿論あるし相性もあるが、初めてのことは肉体だって精神だって緊張するもんだ。それを和らげる意味でもこういう発想の転換は必要だ」


「ま、この案を上に打診することだな。そしたら吐いたときの感染リスクや処理の回数が格段に減るだろう」


「ありがとうございます。早速打診してみます」


「お前はアホか?今俺達は何してる?」


「何って、修学旅行中ですけど・・・あ」


「俺達は修学旅行中だぞ?打診ならまた今度にしろ。説明が不安なら俺達を連れて行け。けど今の立場を忘れるな」


「・・・はい・・・」






「みんな。お待たせ」


「ルイーズとアーカイブ!もう酔いは良いのか?」


「ああ。アレクサスが提案した案で何とかなったぞ」


「案?案って?」


「下を見れば分かるわ」


「下・・・?浮いてる?魔法で浮かせてるの?」


「そうだよ。浮遊魔法って知ってるでしょ?あれを応用したの」


「へぇー。けど何で浮遊魔法なの?」


「船の揺れに耐えられなかった私とアーカイブは今まで酔い止めの方法を探していたの。ナタリアも一緒にね。そしたらアレクサスが『浮遊魔法を使えば?』と提案したのよ。そしたら酔いが収まって来たのよ」


「凄いけど、なんで浮遊魔法が酔い止めになるの?」


「船酔いを止めるとかではなく、揺れそのものを無くす発想なのよ」


「揺れそのもの?どういう・・・あ、そういう事。身体が受け付けないのなら受けなければいい。そういう事ね」


「そういうこと。だから体を浮かせる浮遊魔法を使って揺れを無くしたのよ。そして揺れを無くしたことで酔いも収まったのよ」


「その浮遊魔法を俺にも付与することで、俺も助かったわけだ。難点としては足に地面が着いていないから不安ではある」


「確かに浮きっぱなしは怖いかも・・・。けどそれで残り1日はやり過ごせれるでしょ?」


「そうだね。お陰で今こうしてみんなの前にいるんだから」






「皆さん~もう直ぐで晩御飯です~」


「お?待ってました!!それで今日の晩飯はなんだ!?」


「おうおう流石男子ですね~。今日はこちらです」


「お?これは?」


「私の会社が厳選して集めた料理になります。男女ともにご満足いただける食事となっていますよ」


「『よっしゃ!!!』」


「ナタリア。女子でも食べれるの?けどこんな量・・・その・・・太らない?」


「リアリィの気持ちも分かりますよ。ですがこれは鶏肉系ですので食べても太らずに、寧ろこちらに並んでいます野菜と一緒に食べると太りにくい、寧ろ動かした分身体についた脂肪を燃やしてくれますよ。食事中に汗かくと思いますが、大丈夫です。それと身体が熱くなってきたら効いている証拠ですよ」


「『!そうと聞かされたら、食べずにはいられない!!』」


「ね、ねえ?デザートは・・・」


「“別腹”ですよね?勿論カロリーが低いデザートを用意してますよ」


「流石ロンボー海運は違うね!!」


「さあ大量に食べるわよ!!」


「『お~~~!!!』」


「どうですか?あれから酔いは?」


「全くない。お陰で飯もまともに食えそうだ」


「私もよ。正直言ってこのまま酔いっぱなしだったら不味かったかもしれないわね」


「そうですね。最低でも栄養になるものは口にして頂かないと、明日まで持ちそうにないですからね」


「それすら食えない可能性だってあったからな。流石だなあの二人は」


「そうだね。今頃何も対策を取ってなかったら私達は干からびていた可能性もあるものね」


「だな。そう言えばあの二人は?」


「どうせどっか行ってるんだろ?気にせず食べちゃいましょう?」


「そうだな」


「・・・大丈夫なのでしょうか?」


「あの二人よ?どうせ気にしたって無駄無駄」


「そうですね」






「飯も食ったし。ちょっと遊んだら寝るか?」


「そうね。食後の動かし過ぎは不味いけど、多少なら寧ろ良いわね。その後のシャワーが最高よ?」


「おう!なら何する?」


「軽く動かせれる事ね・・・。剣振り回しは危険だから・・・、軽く筋トレはどう?」


「賛成!!他は」


「『異議なし!!』」






・・・・・





現在海上を泳いでいる影が二人・・・


「あいつらは寝たころか?」


「それか遊び惚けているかもな」


「そうか。ま、俺達はあいつらが遊んでいる時に、何故か海を泳いでるんだがな」


「多分何故ここにいるか誰も分からんだろ」


「分かったら逆に怖いだろ。今の俺達はその修学旅行という特大イベントの最中を海賊討伐という仕事をしていることも知らずにな」


「ったくたまにはゆっくり寝たいぜ」


「ならパパパっとやっつけるか?」


「それも良いが、出来れば海賊の船も見て出来ることなら奪還したいな。ついでに物資も」


「良いがまだ敵の把握が出来ていないぞ?」


「ざっくりだけど出来ているんだろ?それで十分じゃん。面倒だしある程度は殺しても問題ないだろ」


「相変わらず血の気が多いな。けど船に関しては俺にも興味がある。今回の海賊は2隻だな。なら一人一隻でどうだ?」


「面白い。なら賭けしないか?どちらが先に制圧が出来るか」


「制圧勝負か・・・乗った。制圧基準は?」


「ある程度片付け終わったら一回クリアリングを行って、制圧完了したら無線連絡でどうだ?」


「んじゃクリアリング失敗したら失格だな。何を賭ける?」


「神聖国到着時、一食飯奢りでどうだ?」


「よし。逃げるなよ?」


「そっちこそ」






「ガキの乗った船だ。しかも船はあのロンボー海運だ。これは良い獲物だぞ~?」


「ああしかもさっき護衛を買収したからな。今のあいつらには護衛のいない絶好のカモという事だ。お前ら!!あの船にはガキがたっぷりだ!!可愛がってやろうぜ!?」


「『はっはっは!!』」


「いい女子をどうしようかな・・・やはり何かしらスーツ着させようか・・・」


「それかビリビリでも良いかもしれんぞ~?」


「おいお前ら。今は落ち着け?それは後の楽しみにしておけ?俺らの分も取っておけよ?」


「『分かってますよ頭』」




「ならその分も俺にくれよ?」


「『?』」


「な!ガキ!!どこから乗ってきた??」


「何って?泳いできたけど?」


「泳いで?意外にタフなんだな・・・。気に入った!!俺らと一緒に来ないか?来たら良いのあげるぞ」


「ほう。それは興味ある。それは何だ?」


「俺達は隣の船と一緒にあの船を奪うんだ。そしてあの中にいるガキどもを食うのさ」


「あの船?ああロンボー海運のか。けど護衛は?」


「さっき買収したからいないぞ。だからどこでも入りたい放題だ!」


「『はっはっは!!』」


「そうか。それで今高ぶっているんだな」


「そういう事だ!!どうだ?」


「そういう事なら・・・、尚更殺すまで〈インパクトレベル10〉」




グシャグシャ!!!




「お、おい!!何しやがる!?」


「残念だな。俺もそのガキの仲間なんだ。つまり敵という事さ」


「テメェ・・・良くも俺の仲間を!!!お前ら!!」



シーン



「?何故誰も来ない!?」


「気づかない?お前以外は全員死んだぞ?ほれ」


「あ、おいお前ら!?」


「この生首が証拠さ。あとはお前しかいない。さっき乗り込んだ時にあらかた片した」


「何故声とか聞こえなかった!?」


「俺が船全体にサイレント魔法を施したからな。だから聞こえなかったんだろ」


「・・・なら自決だ!!!」


「それも無理だな~。はい首輪」


「お前!?それをどこで!!」


「?貯蔵庫から拝借した。つまり自分で自分の首を絞めた訳だ」


「く、クソ・・・」


「これで完了かな?一応回るか」


『ライゼンだ。今制圧完了した』


「マジか~。俺は今からクリアリングだ~」


『なら俺の勝ちだな。奢れよ~』


「分かったよ。それよりまずはクリアリングさせてくれ」


『はいよ』





「一応クリアリングは終わった。この後はどうするんだ?」


「俺達で操縦して神聖国に行くしかないだろ」


「・・・トラブルにならないか?」


「仕方ないだろ?他に方法はあるか?」


「・・・無いな・・・」


「なら操縦するしかないだろ。ライゼンは操縦したことは?」


「幸いある。こんなガキに何故か教え込まれたからな親父から」


「なら安心だな。取り敢えずあの船に付いて行けばいいのか?」


「は?方角分からんのか?」


「いや。分かるがそのまま波止場まで行けるか?」


「・・・それは無理かもな。しょうがない。付いて行くか」


「だな。はぁ~船から降りたらまた事情聴取か?勘弁してくれ・・・」


「諦めろ。どうせ俺も同席なんだからよ。それに船が欲しいって言ったのは俺だが賛同もしただろ?」


「分かったよ~。はぁ~~」

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