学園入学前の試験
なんかメインに試験のことを書こうとしたら思いのほか別の方も尺を稼いでしまった・・・
学園入学前の試験
ラローツに着いた次の日に駐屯住宅地へ向かう。ある意味では任務に必要な場所だし、いつかはバレるため事前に場所確保した方が良いだろう。それにそこなら、親父と連絡とれるしな。えっと電話だっけ?それを使うと出来るらしい。さて向かうか
「えっと?門番に街の地図を貰って広げてみたが・・・何故ここだけ空白なんだ?」
そう。何故か空白の部分があった。場所は中心部ラローツから北に2キロ、丘の上である。昨日は宿に向かうので頭一杯だったから聞くの忘れてた。そこが駐屯住宅地なのか?まあ取り敢えず
「向かってみれば分かるか。とその前に・・・すいません、ここは今どの場所か分かりますか?この街は初めてなので迷ってしまって・・・」
丁度今いるのは広場なので近くの人に声を掛ける。すると
「はいはい。どこに行きたいの?」
見た目15歳くらいの魔女が答えてくれた
「ここの空白の部分に行きたいのですが・・・」
「空白の部分?ちょっと見せて?・・・!?」
「どうかしました?」
「あっと・・・えっと・・・ごめん。ちょっと待ってて?」
「あっはい」
何だ?場所を聞きたかったのだが。指をさしたところに行きたいと伝えたら、驚かれた・・・何故だ?
暫く待機してたらさっきの魔女が戻ってきた・・・連れ?も一緒に
「ごめん。待たせたね。ちょっと地図を貸してくれる?・・・ここの空白の部分に行きたいのよね?」
「はい」
「分かった。・・・ここに行きたいそうよ。けどそこって確か・・・」
なんか仲間外れされて、連れの方達と話し始めた
「うん。多分間違ってないね」
「何のために行くんだ?」
「う〜ん・・・単なる『見てみたい!』とか?ほら、街並みの風景とかを書き留める人もいるからさ。それなのかな?」
「それだと良いけど・・・なんか不安ね」
「確かにね・・・けどどうする?行きたいと言ってるし・・・」
「一応何故行きたいか聞いてみた方が良いかもね」
「それが良いね。また待たせてしまったわね」
やっと話し合いが終わったみたいだ
「一応私達お兄さんお姉さんは場所は分かるけど何故行きたいか、聞いてもいいかな?」
う〜ん。どうやら怪しまれたみたいだな。多少強引な理由でも付けるか
「いや、何があるかな〜っと思って行ってみたいだけだよ」
「なら良いかな?」
「そうだね。その理由なら分かるから」
「なら教えるね。ここの空白の場所は、えっと自衛隊の住宅地だっけ?」
「うん。自衛隊の住宅地であってるよ」
「ありがとう。自衛隊は分かるけど場所が合ってるか、ちょっと分からなかったから助かったわ」
「いやいや、ただ単に覚えてただけだから」
「てことでここの空白は自衛隊の住宅地だよ。行ってみるだけなら良いけど、勝手に入らないでね?勝手に入ると怒られちゃうから」
「分かった」
どうやらやり過ごせたみたいだ。おし、行ってみるか。ていうか
「あの 今どこにいるか教えてもらっても?」
「あっごめんね。今はここの広場だよ。ここから向こうに向かえば行けるよ」
「ありがとう」
場所と現在地も分かったし行くか。地図を広げながら道を辿る。えっと取り敢えずこの25番通りを北に行くのか。遠いか?まあしょうがないな。
1時間後。やっと柵が見えたから近いな。あとは31番通りを進めば入口が見えてくるはずだ
「ふぅ。やっと着いた。それで入るにはこの入場証が必要だったな」
ということで入り口に近づく。入口は頑丈な鉄格子などで出来た門で扉は無いみたいだな。あとはやはり出入りは結構激しいみたいで、基地で良く見かける車両ばかりだ。さて行くか
「おっと、そこの坊や。この先は入っちゃダメよ」
女性の自衛官が俺に話しかけてきた。まあ普通に考えて関係者だとは思わないよな。あっと返答しないと
「敬礼!海上自衛隊青少年部第1潜入課 アレクサス・ヤシロ2海士!本日よりここラローツ駐屯地にお世話になります!」
俺は正式に自衛官になったので、躊躇いなく所属名を告げる。すると女性自衛官は驚きを隠せない様子でこっちを見つめてくる。もしかして信用してない?
「えっと坊や。それ本当?もし嘘なら怒るではすまないよ?」
あっやっぱり信用してない。なら・・・次いでに
「本当ですよ2等陸曹。はい、ここの入場証です」
「ちょっと確認するね」
どうやら確認を取っているみたいだ。暫く待つと
「はい ありがとう。確認が取れたわ。まさか子供1人で来るとは誰も思わないでしょう。不意を突かれたわ。改めてよろしく。私の名前はマリよ。あとは・・・これくらいしかないわね。階級も分かってしまったしね。一応所属は陸上自衛隊警備隊第10部第7課というところよ。これくらいでごめんね」
「いえ、こちらこそ驚かせて申し訳ございません。改めてよろしくお願いします」
「ええよろしく。ああ、入っても良いけど入ったところに上官が待っているから、多分案内をされると思う。今度はその上官の指示に従ってね。ああ、上官の階級は1等陸佐だから多分直ぐに分かると思うよ。あと、ここの駐屯地の所長も同じ人だから失礼の無いようにね」
マジかよ。1佐が案内役兼所長かよ
「次いでに言うと、その入場証は駐屯地にいる間は常に首から下げた方が良いかもね。ここ駐屯地の青少年部に所属している人は少ないから、常に見えてないと、不審者と間違えられちゃうから」
そうか。なら常に下げておくか
「はい。ありがとうございます。では 敬礼!」
相手も敬礼が来ると想定してたのか、互いに敬礼を交わした。
門を過ぎると直ぐ目の前に上官が待っていた。1等陸佐、で間違いないな
「敬礼!海上自衛隊青少年部第1潜入課 アレクサス・ヤシロ2海士!本日よりここラローツ駐屯地にお世話になります!」
「ラローツへようこそ アレクサス2海士。ラローツ駐屯地司令兼、陸上自衛隊西部方面司令部、第506陸上暗殺部部隊長のイケダ・シンガロウ1等陸佐だ。よろしく」
マジかよ。司令部所属って・・・
「まあ 驚くわな。司令部の人間がここに何故いるとな。簡単な話、俺が希望を出したんだ。『ここにしてくれ』てな」
「そっそうなんですね。なにか理由でも?」
「ああ ここラローツに家族がいてな。この年だから孫もいるんだ。だから時々でも娘家に行って顔を見せに行くんだ」
「成る程。因みに娘さんの旦那さんはご存知なのですか?結婚相手のお父さんが自衛隊にいるというのは」
「ああ、知っている。最も挨拶に来た時は向こうの親と一緒に来たのだが、相手の親が少しカマをかけてきてな。相手は多分私の本心でも暴こうとしてたのだろう。
相手は貴族みたいで、詐欺とかに引っかからないか心配してな。私はそこで自分の身分を話した。そしたら相手の親も娘の旦那も驚愕してな。けどそのあとまるで子鹿のように怯えてたけど・・・というか自衛官だけで何故そこまで怯えるのかが分からんが取り敢えず話し合って信頼をどうにか得た。
そして今に至るというわけ。中々自衛官という肩書きも大変だな」
「そんな事が・・・中々大変でしたね」
「まあ、今は義息子も義息子の親も仲良くやっているから平気だ。と長話し過ぎたな。これから君のキャンプ地を案内する」
「キャンプ?家とかでは無くて?」
「建前さ。ここは基地ではなく駐屯地。いつ移動するか分からないだから私達もキャンプと呼んでいる。キャンプなら直ぐに撤退も出来るだろ?」
「成る程。そういうことですね。分かりました」
「じゃ案内するよ。といってもずっとここでは無いのだろ?作戦は私も聞いてるからな。直ぐに忘れると思うから、案内は最小限でいく」
「分かりました」
1佐の案内で回ったのは寝床と会議場と各格納庫や待機スペースくらいだ。まあ当然だな。寝床は当然、会議場も打ち合わせには必要だし格納庫やその待機スペースも作戦遂行には必要不可欠だから当然だな
「一応、一通りの説明は終わったけど何か質問は?」
「定期報告って必要ですか?あと必要なら部署も分からないと」
「そうか。これから潜入で学園に一般学生として通うのだったな。といっても任務は直ぐに終わりそうけど逆に急に転校というのも不自然だからな。分かった案内する。あとは?」
「いえ、ないです」
「分かった。ところで今日はどうする?このまま試験がある日までいるか?」
「一応試験の日までは宿があるのでそこにいます。試験が終わったら2週間はこちらにお世話になる予定かと」
「そうか。分かった」
ということで、残りの案内と今後の予定をあらかた説明して一度駐屯地を離れた
4日後、今日は試験の日である。一応対策はしたが万全ではないのでそこはどうにかするしかない。朝8時半に受付終了なのでそれまでに学園に着かなければならない。学園までは宿からだと30分で着くが、念には念で1時間前に出発する
「お世話になりました」
「はい。こちらこそありがとうございました。試験 頑張ってください。合格することを祈っています」
「ありがとうございます」
学園に向かう道中、何人か方向が一緒なのでもしかしたら学園に向かうかもしれない。一応クラスメイトになるかもしれないため、顔だけは覚えておこう。学園に無事に着く。確か親父が言ってたな。まるで大学か?と。大学がどういうところなのかは分からないけどとりあえず入るか
「は〜い。受付はこっちだよ〜」
「並んでね〜」
どうやらあったみたいだな。並んで待っていると教師?事務の方?が受付していた
「はい。次の人。ここに名前と今働いている人はそれも記入してね」
なんかかなり緩いな。こんなものなのかな?まあその国によってそれぞれだから、従うしか無いよな。当然任務も怠らない。相手の行動や記録などを照らし合わせて、クロかシロか区別する、機械も使い内通者を暴く。取り敢えず今はいないみたいだな
「はい、ありがとう。これが貴方の受験番号ね。これは不思議な魔法で出来ていて、不正が分かると受験番号が光る仕組みだよ。勿論ずっと光り続けるから直ぐに分かるからね。そしたら順路があるから、それに従って進んでね」
「分かった」
さて受けるか。試験場に入ると既に大人数が席を埋めていた。正面の黒板には4000人の受験番号があった・・・そんなに有名なのか?この学園って
初めはペーパーテストみたいだ。監督は熱血教師みたいで他の人は少し怯えている
「初めはペーパーテストだ。制限時間は1時間。時間が経ったら即筆を止めろ。それでも続けたら不正として失格とし、学園も去ってもらう。質問は?」
「・・・」
「よし、無いみたいだな。では、始まる前に一旦全員深呼吸しろ。吸って〜吐いて〜吸って〜吐いて〜」
「『すぅ〜はぁ〜すぅ〜はぁ〜』」
「よし少しは落ち着いたかな?では始めるぞ。全員筆を持て。よしでは始め!」
その合図を待ってた!と言わんばかりに一斉に筆を走らせる。俺も取り組むか。どうやら数学、地理や魔法の呪文などを解けが多かった。勿論無難におえる
「よしやめ!・・・全員手を止めたな。今から回収する。絶対に筆を走らせるな」
勿論全員筆を進めない・・・訳ないよな。
俺から前々列の左から2番目の女の子と同列で右から10番目の男が筆を進めている。さてどうするか。本来であればやめさせるか、教師に報告するが残念ながらどちらもしない。冷たいようだけど今は任務中だし、何よりバレたらバレたでその人の自業自得だし、とばっちりを受ける可能性もあるので何も言えない、いや言わない方が良いのだろう。面倒になりそうだしな。さてどうなるか。というか胸のバッチは光らないのか?不正があったら光る仕組みだろ?まあ良いけど
「・・・」
どうやらバレなかったみたいで2人とも安心している。口酸っぱく言ってる割には緩い。多分口だけの可能性もあるなこれだと。まあいい
次は実技か。えっと実技の内容は?
「魔法使える人はそこの的に全力で打ち込め!使えないやつは物理で実技を行う。例えば相手との組手や剣を使った実技を行う。無論魔法使える人で物理も出来るならそれもやってもらう」
そういうことな。俺は両方出来るが、一応弱い扱いされる方が良いな(言っとくがMじゃないぞ。相手を誘い込むために、あとはトラブル防止でわざとだ。考えても見ろ。強ければ喧嘩売られるからそれで任務を妨害される。あとは強かったら内通者が尻尾巻いて逃げる可能性もある。だからわざと弱くする)。てことで・・・取り敢えず魔法は使えないふりして剣で実技を行う。さて剣の組手相手は・・・
「相手がいないなら私と組むか?」
「すまん。お願い出来るか?」
「良いだろう」
男気が凄いが骨格や顔から見て女だな。さて実力ははてさて・・・
「組手・・・始め!」
「っ・・・!?」
ふむ。どうやら強い相手を組手に選んだみたいだ。実に有難い。これで俺がわざと負ければ弱い認定されるから捜査もしやすくなるってもんだ。さてさて俺は捜査っと・・・てまさか・・・うん。まさかもう見つかるとはな。まさかの試験官に紛れ込んでいたよ。というかまるっきり試験官やっているよ。こんな事ってあるのか?いや、あるだろうな。これは即任務終了して戻っても良いような気がしたが念のため上官の指示を仰ぐか。内通者の特徴はノーヒントだったがまさかこうも・・・な・・・もうなんとも言えない。取り敢えず記録でビデオと判断機を一緒に記録を残す。判断機は見た目黒の濃いサングラスだが正体は、相手の経歴や白黒をはっきり付けてくれる機械だ。これを昨日駐屯地を出る時に多分使うだろうからと1佐から託された。・・・もう見つけましたよシンガロウ1等陸佐。けどもう暫く使わせてもらいます。勿論このサングラスも自衛官以外が掛けても問題ない。他人が掛けたらそれはただのサングラスだからだ。だから流出もしない。だから安心だ。それより組手組手・・・そろそろだな。頃合いをみてわざと・・・
「・・・勝負ありだな」
「・・・俺の負けだ。流石に強いな」
「いや、お前も筋がいい。いつかは超えられるだろう」
すまんが超えられないと思う・・・別の意味で
「それまで!」
「よし。以上で試験を終了する。順番に家に戻っていいぞ」
その言葉でほぼ全員が
「『はぁ〜〜〜』」
「終わった〜」
「疲れた〜」
「テスト出来た?」
「分かんない」
とおもいおもいに過ごしていた。すると
「ごめん。ちょっと良い?」
「えっとあんたは?」
急に熊人の女の子が話しかけてきた。・・・なんかしたっけ?
「ああ、ごめん。私はさっき止め!の合図でも手を止めなかった者だけど・・・分かる?」
「分かるけどどうかした?」
「私を訴えないの?」
「訴えたところでどうする?そいつから喧嘩売られるだけだから面倒。だったらしない方がまだマシ。自分がそれでも良いならな」
「・・・ありがとうと言うべきかやはり不正を認めた方がいいのかが分からなくなるわ。けどやっぱり学園には通いたいからこのまま黙っててくれる?」
「・・・後悔しないな?」
「しない。バレたら自業自得だもの」
「分かった」
「それよりなんで・・・えっと黒色の眼鏡?を掛けてるの?」
「眩しくて掛けないと視界が見えないんだ。だから掛けてる」
「そっか。ならずっと掛けてるってこと?夜でも?」
「夜は外せる時と外せない時があるからまちまち」
「そっか分かったわ」
「さて帰るか」
「そうね」
てことで試験を終えて駐屯地へ向かう。駐屯地のゲートの見張りも昨日と同じ人だったから楽だった
「試験は終わったかな?」
「終わりました」
「問題は?」
「ありません・・・と言いたいところですが、司令のシンガロウ1等陸佐をお呼び頂けます?内容は『内通者を特定したから判断を仰ぎたい』とお伝えできれば」
「了解。というか早すぎない」
「いや、自分から尻尾を出してくれたっと言えば分かりやすいですか?」
「・・・そういうことね。分かった」
・・・・・・
「あっ連絡取れたわ。『B棟の大会議場にて集合』だそうよ」
「了解」
ということで大会議場に向かう。扉を開けると既に多人数が集合している。どうやら俺待ちみたいだな
「お集まり頂き感謝する。さて集まってもらったのも他ではない。ある任務が遂行できるときが来たのである。皆も聞いたことがあるだろう、ラローツ総合魔法学園内にいる、反社会的勢力とのパイプを持つ内通者を発見し、捕獲又は殺害しろという任務だが、こちらにいる青少年部第1潜入課に所属している、アレクサス・ヤシロ 2海士が本日、入学前の試験を受けたがその時に、内通者を発見した。何故私に連絡が来たかと言うと、階級が最下級なので一度私に判断を委ねてきた。集まってもらったのはそう言う理由だ。まず気になっているであろう。内通者の正体だ」
映像に映る
「女性?」
「ええ。女性です。なおこれは貸与して頂いた、サングラスでの判断ですので信憑性は高いかと。信用性がもう少し欲しいのでしたらその女性の胸ポケットボタンに極小のボタン型カメラをこっそり取り付けました。多分もう証拠映像が残っている筈です。因みにカメラは暫くしたら軽く火が付き、燃える形になっています。ご安心下さい。火がついても直ぐに気がつく位置にカメラを設置した理由がそれです」
また映像が映る。今度は根暗なところに場所が映る
『今年度の生徒は?』
『ダメですね。ガードが固い人が多いので、勧誘しても直ぐに感づかれるかも』
『クソ!王が動き始めてから迂闊に動けない。これだと【エンジェルノーツ】の存続の危機だぞ。どうやって王を引き摺り下ろす?人員がないと無理だぞ?」
『最悪は誘拐すれば良い。そのあとはなんとでもなる』
『分かった。手始めに子供誘拐でもして資金を集めるか』
「ということです。証拠もバッチリです」
「まさか超巨大反社会的勢力の『エンジェルノーツ』とはな。まあ俺たちの敵では無いですね。次いでに言えばエンジェルノーツの総アジトも判明している。どうします?直ぐに突撃しますか?」
「いや、一応建前で王の許可を取るか。いや同時進行で行こう2班に別れろ。Aは王へ報告、Bはエンジェルノーツを殲滅。B班にはアレクサス2海士が付く。女性の特徴を良く知っているからだ。作戦開始は21:00では開始!」
「『了解!』」
☆
「A班、テイク・オフ準備完了!いつでも王城へ行けます!」
『A班、王城へのテイク・オフを許可する。オフレコだがとびきりのお土産を差しあげろ』
「了解」
☆
「ふぅ〜そろそろ休むか・・・」
今日も激務だったしさっさと寝床につきたい・・・
「陛下!空から未確認生物が!」
くそ!どうやらまだ寝れんみたいだ・・・
「なっなに!?何事だ!」
「てっ敵襲ですか!?」
「メイド長!私達はどうしたら!?」
「母上!何ですか!?この大きくて鈍い音は!?」
どうやら王城内も大混乱に陥っているな・・・無理も無いな。何しろこれから堕とされる可能性があるからな。家族も起きてしまったようだ
「というかちょっと待て!この音って・・・」
ブルブルブルブル
「確かこの音って・・・」
「・・・というか逆にそれしかないだろ・・・」
「自衛隊のヘリ?でしたっけ?」
「そうだ」
「何故来たんだ?」
緊急なのか?
するとメイドと外勤の兵士が凄い形相で儂に駆け寄ってきた
「「陛下!自衛隊のヘリが降りてきました!」」
「何?緊急か!?」
「はい!お連れしますか?」
「今は許可が下りるまで外で待機させていますが?」
「勿論だ!」
・・・
ふむ。緊急とはいえ、流石に遅すぎる時間帯であったか。多分だが見た感じ王城内の人員ほぼ全てこの間にいるだろう。それはさておき
「どうもお久しぶりです陛下。緊急を要する出来事があった次第、こちらは参った次第です」
「久しぶりですなメンデル3尉。いや分かりやすく少尉と言った方が良いですか?それは後でいいか。緊急とはなんですか?」
「普通に3尉で。実はラローツ魔法学園に潜んでいた内通者が判明しました」
「何!?」
「映像と証拠を出しますので判断を」
「了解しました。近衛兵。お前らも一緒に見ろ。それで証明になる」
「『はっ!』」
・・・
「確かに証明ですね。まさかエンジェルノーツが動くとはな」
「ええ、なので・・・」
「分かりました。お願い出来ますか?」
「承知しました」
『A班コンタクトとれるか?』
「A班コンタクト。どうした?」
『許可は下りたか?』
「下りてる」
『ならいい。こちらは既に攻撃開始、間も無くエンジェルノーツの殲滅を終えるところだ。因みに内通者も殺害を確認した』
「了解した。殺害した方が楽だな。逃しは?」
『追尾ミサイルで追ってるから問題はないだろう』
「ならいい アウト」
「陛下。てことだ。多分もう終わる」
「・・・相変わらず自衛隊の行動と的確さには目を張るものですね。とことん敵に回って欲しくない軍隊ですよ」
「そうですか。我々も無闇な殺傷はしたくありませんから。あとは我々は自衛隊です。軍隊では無いのです。自衛隊は治安維持や災害派遣以外では基本報復以外は攻撃しません。そこはあしからず。では」
☆
「本当に敵に回って欲しく無いな。そうは思わないか?近衛兵に兵士たちに我が家族よ」
「全くもって同意見ですよ陛下」
「我々兵士でもまるでただの案山子かと思うほど彼らは底が知らないですからね」
「父上もエイゾウ?で見た通り、あれだけの膨大な攻撃力であれで必要最小限と言っているのですから恐ろしい限りです」
「第一王女の言う通りだな。あれは正気の沙汰ではない」
「もし逆に敵に回ってしまったらどうする?」
「正直申し上げますといくら兵士とは言えど、即降伏又は反旗を起こしクーデターを起こします。それくらい相手にもならないのです」
「近衛兵は陛下を守るのが仕事であり、それを誇りに思っています。なので陛下の死は我々の死であります。のが建前で本音は兵士と同様です」
「素直でよろしい。兵士も近衛兵にも家族がいるのだから無理にとは言わん。だが忘れるな。一番敵に回してはいけない軍隊それは自衛隊。それを忘れるな」
「「はっ!」」
☆
「B班間もなく敵アジトに到着」
『ハンター3。爆撃準備完了』
『各オスカー。銃撃及び火器の使用準備完了』
『B班 こちらラローツ駐屯地レーダー管制。敵アジトの襲撃を許可する』
「B班リーダー了解。てことだやれ!」
『『了解!!』』
☆
「へへっこれでエンジェルノーツも安定・・・?」
ブルブルブルブル
「何だ?この鈍い音は?」
「おいまさかバレたのか?」
「いや 内通者の私でも尾行はないですよ!?」
「なら何だこの音は!?」
ブルブルブルブル!!!!
「待て!?この音は・・・!?」
すると外の見張りが死んだ目で警告してきた
「大変だ〜〜〜!!『自衛隊』に居場所を突かれた!」
「『自衛隊!?』」
嘘でしょ・・・
「逃げろ〜〜・・・」
☆
『オスカー24からハンター2。西に1名逃走中。対処願う』
『ハンター2了解』
『オスカー12からオスカー31、14、22、9、5。敵アジトに緊急避難用及び脱出用の通路を発見。攻撃せよ』
『『了解』』
「リーダーからハンター1とオスカー3、29。残党あり映像及びGPSを起動、送信する。即対処せよ」
『『了解』』
『オスカー3からリーダー。残党狩り終了』
「了解。念の為、オスカー1〜13は降下し残党や首謀者、及び内通者の死亡を確認せよ」
『『了解』』
『ノイツァ1曹からババ1尉。ハート2曹、ザルド陸士長、ガドアーラ陸曹長が内通者を発見、死亡を確認しました』
『ヤルロ2尉からババ1尉。マガザーロ3尉、マダミアム1士、ガガラ准尉、ロゼリアン陸曹長が首謀者を発見、こちらも内通者同様、死亡を確認した。残党はまだ残っている可能性があるため引き継ぎ捜索する。オーバー』
「了解。
A班コンタクトとれるか?」
『A班コンタクトどうした?』
「許可は下りたか?」
『下りてる』
「ならいい。こちらは既に攻撃開始、間も無くエンジェルノーツの殲滅を終えるところだ。因みに内通者の殺害も確認した」
『了解した。殺害した方が楽だな。逃しは?』
「追尾ミサイルで追ってるから問題ないだろう」
「ならいい。アウト」
『ハンター2からリーダー。敵の生存0を確認殲滅完了』
「了解。てことで聞こえたか?管制」
『バッチリ聞こえた。了解したRTBせよ』
「『了解!』」
この日を持って反社会的勢力のエンジェルノーツは壊滅した。
次の日にはまさかの王が反社会的勢力を自衛隊の介入により壊滅したと報告し、その対応にアレクサスも追われたが『やはり流石自衛隊だね』という昔からの暗黙の了解が功を奏したのか、そんなに対応に追われることは無かった。その代わり、夜中にヘリが出発したため近隣住民が何かあったのか?と不安の声が一時的に広がり、事態の収拾にこちらも追われた。結果さっきの王が言った通りエンジェルノーツを潰すために油断になっている時間帯の夜中に出発したと説明。結果こちらも直ぐに収まった。
☆
勿論この話題は学園でも広がる。俺は今日は学園に来ている。理由は今日は学園解放の日らしいのと目的があるため、軽く校内を散策していたが聞いてるとやはり
「ねえ、聞いた?」
「何を?」
「ほら。王が自衛隊を仲介して反社会的勢力を壊滅させたって話」
「ああ、聞いた聞いた。あれは凄かったよね。まさか王が自衛隊に頼むとはね。自国の兵士じゃダメだったのかな?」
「あれでしょ。自国の兵士でも手に負えないって言ってるからそれでじゃない?」
「ああ。そう言うことか。ならしょうがないよね。あれ?でも確か夜中に出発したって言ってたよね?てことは数日前の何回もあった爆発ってまさか」
「そうその自衛隊がミサイルだっけ?撃って爆発した物らしいよ?」
「いや〜怖い〜けど守られてるんだ〜って思ってしまうジレンマがあるよねー」
「そうだね。あとうるさくなかった?結構うるさかったって話が上がってるけど」
「やっぱりねうるさいよ?初めは何か作戦遂行で夜中かな?と思ったらこれだもの。そりゃみんな文句言えないからね」
「そういえば反社会的勢力って言えばさ、居たらしいじゃん。内通者」
「ああ、聞いた聞いた。まさかの教師が内通者とはね。これはこれで驚きだよ。何回か勧誘されたって聞いたことあるけどみんな間に受けなかったからね。問題にはならなかったみたいだけど、流石にねこのままって訳にはいかないよね」
「そのことなんだけどこの学園に来るらしいよ?なんか隠蔽してないかどうかの捜査で役所と自衛隊がこの学園に」
「えっ!?来るの!?てことは今日学園が休みなのって」
「そうこれが理由」
「そっか〜じゃあ大変だね〜教師も事務員も」
「いや、噂だけど生徒会にも捜査のメスが入るっていう噂が」
「えっ?何で?」
「良く分からないけど1番教師と生徒との話し合いの機会って授業以外だったら生徒会しかなくない?専門的知識も必要だし」
「それもあるだろうけど、それで生徒にもいくって・・・それはそれで可哀想だけどしょうがないのかな?」
「かもね」
「暫く続くのかな?この捜査のメスって」
「どうなんだろうね。まず捜査のメスっどこに入るかにもよるし範囲も広ければ広いほど時間もかかるだろうし、分からないわね」
「まあ待つしか無いよねって来たよ。役所と自衛隊が」
「うわぁ〜怖いな〜私も鳥肌立っちゃったよ」
「あとほらイケメンもいるじゃんあれ確か」
「そう。ああいった若いけど渋い人が好みなの」
「どうする?告っちゃいなよ〜ヒューヒュー」
「茶化さないでよ。多分今はそれどころじゃないし」
「それもそうね」
じゃ俺も上司と目が合ったらアイコンタクトで会釈する程度で済ます。向こうも察するだろうが長居したら俺の正体もバレる恐れがあるためその場から離れる。この学園に来た目的も達成したしな。帰るか
合格者2951/4000
アレクサス・ヤシロ 受験番号2081番 合格




