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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
18/261

学園入学前の出来事

新章突入です!

主人公はマサルの子供になります!



あと数箇所訂正しました。

学園入学前の準備



俺の名はアレクサス。日本国航空自衛隊所属 ヤシロマサルの長男。7人兄姉弟妹の一番上である。


俺の日常はいつも起床ラッパの鳴る6時に起きて7時半に自衛隊基地内にある学校に通っている。

因みにこの学校は自衛隊と現地の人が結婚して子供を産んだ時に、教育などの面を考慮して作られた学校である。

なので当然ここに通う人は家族に自衛隊の人がいるのが条件になる。そんな学校に通っている。


今は8歳なので掛け算と割り算程度なら出来るほどの習熟度。ここの学校は小中高大一貫学校。


ただ親父が言ってた私立とは違って公立?学校みたいなので学費は楽だそうだ。なんか世知辛いな。


人によってはこのまま一貫学校に通って将来、自衛隊になる人や役所などに就職する人もいる。俺もその人である。なので授業はかなり難しい。8時半に授業が開始して16時までしたら家に帰って軽く掃除などをして21時に就寝する日常を送っている。


今日もいつも通りに学校に通おうとすると親父から声がかかる


「アレクサス、20時に俺の部屋に来てくれ。話がある」


「?分かった」


何だろう?話があるのはよっぽどだろうな。基本親父は世間話?は普通に話すが仕事やこういった「話がある」という単語は中々使わない。なので頭の中で何かあったのだろうと察する


「何だろう?お父さんから話って結構珍しい」


「パパのことだから、どこか転勤になったとか?」


「う〜ん・・・良く盗み聞きはするけどその話は聞いたことないよ?」


「サランが何も知らないとなると何か大きいことが起きるのか?」


「けど聞かないと分からないよ。しかも何故か大兄だけ話だもんね」


「取り敢えず20時と言ったな。レコーダーを録音しておくから後で聞いてくれ」


「「「分かった〜」」」


呑気な弟妹達だ。上から2番目の弟 ランデルロン 通称ロンはとにかく暴れん坊だ。ここ最近ではなにかと物を壊す。

つい1週間前に玄関のドアを全壊した。その結果 4時間正座させられたそうだ。更に罰として将来親にドアの請求の支払いも約束された。


上から3番目で長女のルルーはパパ大好きっ子である。いつも「パパ」って言って家に帰ってくるたびに親父に駆け寄り、抱っこをせがむ。もう7歳になったのにな。まだまだだな。

因みに弟のランダムロンとルルーは同学年である。なので学校でもちょくちょくロンに付き添い、イタズラもする。ロンほどではないが小さなイタズラをするくらい。例えば学校に常備してる出席簿を隣のクラスとすり替えるとか。

けどなぜか怒られるのはいつもロンだ。理由はこのルルー、結構知能的で教師相手に難しい言葉を言ってなあなあに済ませているからだ。なので将来は悪上司にならないか兄としては不安だ。


4番目のサランは素直だけどちょっぴりヒステリーだ。放ってはいけない妹系だが、趣味は盗聴という犯罪まがい、いやもう犯罪を趣味としてる。初めは親父もお袋も俺も注意して落ち着いたのかと思いきや、兄姉弟妹の内通者として情報を盗んで提供している。俺はもう呆れたので注意するのは諦めた。そんな子だ。

因みに弟妹達は全員 俺のことを大兄という。理由は一番うえだからだそうだ・・・別に俺は大きくないけどな。あれか、区別しやすいようにか?ならアレクサス兄とかあるだろ。まあ聞き慣れたから良いけどな


学校に着いていつも通りの教室へ向かう。俺は2年の教室へ。ロンとアローラは1年へ。ルルーは基地内の幼稚園へそれぞれ向かう。さて教室に着いたことだし勉強するか


今日の授業を終え、弟妹達と一緒に家に帰ろうとした時、一人の女の子(多分一つ下か?)が俺に声を掛けてきた。黄色の瞳と赤髪がとても似合ってる


「好きでしゅ!初めて見た時にしゅきになりましゃ!」


「うん、取り敢えず落ち着け?噛み噛みだ」


「は、はい!・・・ふしゅ〜〜・・・」


ふしゅ〜って・・・えっと蒸気機関車?だっけ?あれに似ている


「うん、落ち着いたみたいだし、もう一度言ってみようか」


「は、はい!ふぅ・・・好きです!初めて見た時に好きになりました!」


「そうか。ちょっと待ってくれ」


「は、はい!あの・・・後ろの人は?まさか!?」


「う〜ん・・・多分思ってるのとは違うかな?弟達だ」


「そ、そうですよね!ふぅ〜・・・」


「?」


何だ?何故安心する?


「はぁ〜〜・・・大兄、相変わらず鈍いな」


「女の子に対して『?』はダメだよ」


「またパパにお仕置きしてもらわないとね」


「何故だ!?」


「自分の胸に手を当てて考えてみなさい!」


そう言われて当てて考えるが分からん


「ダメだな・・・完全にアウトだな」


「そうね。ねえごめん、貴方達 大兄のクラスメイトですか?」


「ああ、そうだ。けど言われなくても分かる。実はうちのクラスだけでなく同学年にもその子と同じ様に告白したみたいだが、今と同じような反応だった。だから皆、告白に失敗したと嘆いている」


何言ってる?ていうかいつのまにか野次馬が集まって今か今かとみていた・・・なぜか教師も一緒に。何やってるんだ?そこの教師


「はぁ〜分かった。ごめんね。大兄は貴方の聴きたい答えにはならないと思うよ。だってなぜ告白されたかわからないだもの」


「そっそんな・・・」


なんか頭の中でどの答えが良いか考えたら勝手に決められた。まあこれで終わるなら良いか。おっと女の子が帰っていく


「絶対に負けませんから!!女の子全員を敵になっても私を女の子としてみてくれたら勝ちですから!!」


なぜかそんな言葉で女子全員の背後から青い炎がメラメラ出てくる


「はぁ〜〜・・・すごいなあの女の子。感服ものだ」


「何言ってるのよロン兄・・・私だって・・・」


「ルルー?どうした?ぶつぶつと」


「何でもない。それより帰るよ、大兄、ロン兄、サラン」


「そうだな。出来ればなぜこんな事になったのか教えて欲しいが・・・無理そうだな」


「大兄・・・」


「しょうがないわ。それが大兄だから」


そんなこんなで家に帰った。後で飯の後にお袋から怒られたが


「アレクサス・・・あなたはまた・・・聞いたわルルーから。女の子から告白なんてそんな人生で一度あるかないかなのに・・・学校ほぼ全員の女の子から告白されてしかも小中高の女の子からも告白されているのにそれを全て断っている。

しかもまた自分から断りではなく、そばにいたロンやルルーが代わりに断りを言って・・・これはダメだわ。あなた女の子の気持ち分かってる?」


「レイチェルお母さん。ごめん全く分からない。なぜ俺なんかに告白なんかに、いいやつなんてそこら中にザラにいるだろ?」


「なわけないでしょ?自分のことだから分からないでしょうけどあなた。今の年でも途轍もなくイケメンよ?黒髪だけどイケメンにありがちな髪にラインが入ってる感じや青目で小顔というところも惹かれるポイントだし、耳にピアスしてるのもお洒落してると捉えてるし、身長も8歳にしては大きいからそこにも惹かれるからほぼ完璧なの。

けど当の本人は物凄く鈍感、しかもルルー達からもちょろっと『もし近親婚があるなら()も』と言ってたを聞いちゃったし・・・これを聞いてもこれって・・・これって遺伝?マサルさんどう?」


「う〜ん俺の軽い遺伝かな?初めはレイチェルに部屋に呼ばれた時理由は分からなかったからな。けど俺は告白されて分からないまではないからな。だからこれはアレクサスオリジナルだろう」


「はぁ〜・・・」


「ま、しょうがない。それより俺の話だな。ちょっぴし早いがいいだろう」


「そうそう親父。なんだ?話って」


「お前に実は防衛省から命令書が届いているんだ。読むぞ

『海上自衛隊候補生 ヤシロ・アレクサス。本日をもって貴官を候補生から青少年部第3潜入課へ転属を命ずる。

階級も2等海士とする。

それに伴い貴官にある任務を遂行して頂きたい。ここから西にある魔法都市『ラローツ総合魔法学園』に一般学生として入学して頂きたい。これには理由がある。

本来であれば年上の者を任務につけるのだがそうはいかなくなった。反社会的勢力の内通者が教師として紛れ込んだ情報が入ったからだ。

今から転入させたら警戒してしっぽを出さぬだろうと判断し、本来であれば10歳になったら配属先の青少年部に任命するのだが、事は急を要するため、このタイミングになった。承知してくれ。

改めて 海上自衛隊青少年部第3潜入課 ヤシロ・アレクサス ラローツ魔法学園に新入生として潜入、内通者を捕獲又は始末せよ 以上 日本国異世界サラハタ方面防衛省 ワタナベ・ショウゾウ海将』だそうだ。まあ実質、というかこの星や異世界の大トップの命令だ。逆らえないから頼むな?」


親父の話が終わった後周囲は沈黙が漂っていた


「マジかよ・・・海上自衛隊の方面トップから命令かよ・・・」


「大兄は学校を転校するってことか?」


「大兄がいなくなると皆、特に私達女の子が混乱するよ?」


「・・・でも海将命令だから従うしかないね」


「ありゃりゃ・・・?マサルさん。あなたさっき反社会的勢力の内通者がいると言ったけどそれってどこの?あとそれなら既にこっちの自衛隊が出動してもう既に尋問か絞首台にいるのでは?」


「まあ疑問に思うわな。そう思って聞いてみたら『本当なら直ぐに討伐に向かうのだが、向こうの国のお偉いさんが建前でも良いから編入してくれとさ。その理由はこちらも監視してますよ、という理由だとさ。

つまり手柄を我々にくれということらしい。国が手柄とか腐ってるだろと言いたいだろうが、依頼してきたのはお偉いさん方といっても役所の者だからな。王城にはオフレコということだからだそうだ』だってさ。

海将は呆れたが反社会的勢力の殲滅ならしょうがない。だから承認したということらしい。因みに反社会的勢力の正体も分かってるから、手柄を上げたあと徹底的に潰していい、という許可も下りてるから」


「ならいいか。因みに期間は?」


「取り敢えず内通者を発見次第 焼くなり煮るなり刺すなり埋めるなり殺すなり閉じ込めて拷問するなり苦しめるなりトラウマにさせるなり身体を切断させるなり後遺症を残すなりなんでもして良いから、内通者をどうにかした後だな。

元の学校には戻れるだろうけどどれくらいで戻れるかは分からんな」


「そうか。分かった。因みに向こうは寮?それとも向こうの自衛隊所有の住宅地?」


「一応両方かな?基本は寮でたまにある長期休業の時に自衛隊の住宅地に移動する形だ」


「分かった。俺一人か?あとさっき文面だけど正式に自衛官になったし、なにかあるのか?王でいうところの謁見」


「謁見はあるな。数日以内に呼ばれるだろう。あとは一応アレクサスは向こうに命令で行くけどあとは何も言われてないな。かくいう俺も何も言われてないが多分俺は向こうにはいかないだろう。多分申請すればいけるんじゃないか?そこは聞かないと分からないが」


「分かった。取り敢えず・・・基地に?防衛省に?行けば良いのか?」


「・・・忘れてたな。取り敢えず今通っている学校の教室で拝命を執り行われる。まあさっきルルーが言ったように混乱は避けられないがしょうがない」


「分かった」


どうやら潜入捜査が始まるみたいだ・・・環境丸ごと変わるから憂鬱だ

翌日。俺はいつも通りにっといっても暫くこんな流れはお預けだが取り敢えず学校へ向かう。勿論弟妹達と一緒に


「はぁ・・・今日で大兄とは暫く歩けないのね・・・」


「そうしょげるな。あとどうやらルルーの一言でビクっとなったやつがいるから多分・・・」


「あっ・・・」


「ルルー姉()()・・・」



()()!?ねえサラン?そんは他人行儀にならなくてもいいんじゃない?サランも昨日は『寂しい・・・一緒に行きたい・・・()()したい』と言ってたじゃない」


「・・・それは・・・」


「マジかよ・・・サランもかよ・・・ったく罪な男だな大兄は」


「何言ってるんだ3人共。俺は普通の人間だ。あと()()ってあれだろ?家族としてだろ?」


「「「・・・」」」


「大兄は・・・」


「こういう方でしたね・・・」


「はぁ〜・・・結婚したい・・・」


「「サラン・・・」」


()()?あれ?さっき()()って言わなかったっけ?」


「・・・」


「なぜ黙る?」


「「大兄のバカ・・・」」


「何故だ・・・理不尽極まりない・・・」


「大兄、こればっかりは妹達が可哀想だ・・・」


「さっきから何言ってるんだロン?可哀想ならいつも慰めているだろ?頭撫でたり膝枕させてやったり妹弟達が眠くなったらささやかな子守唄や肩を貸したり夜怖いから一緒に寝たり色々やってるだろ?何故不満なんだ?」


「いや・・・何でもない・・・というか途中から完全にパシリ?甘えられてる?まあそれがアレクサスだよな。それが妹達が惚れることだろう。我が兄ながら複雑だ・・・大兄とくっつけたいけど兄妹だしな・・・」


「?」


「いや何でもない。と着いたな。また後でな」


「ああ」



「行こうぜルルー・・・正直俺は複雑だ。何しろお前らは血の繋がった兄妹だからな。よっぽどのことがないと結ばれない。それでも良いか?きついこと言ったがこれが普通なんだ」


「私はそれでも良い。兄妹だけど・・・それでも私は大兄が好き。さっき聞いた通りサランも大兄が大好き。イケメンもあるけど何より大兄は優しい。大兄の大切なピアスを間違えて壊しても『怪我しなかった?』と怒るどころか心配してくれた。夜中雷があった日なんか途中怖くて目が覚めたときは何故か大兄が起きていた。

理由を聞いたら『いや俺が今日寝るのが遅かったのもあるが、サランがおねしょして、それをさっき片付けていたから今まで起きていた。そういうルルーは・・・雷か?』」


『(・・・コク・・・)』


『「ったくしょうがないな。怖いなら俺の横に来るか?」』


『「・・・良いの?」』


『「どうせ俺は目が冴えて寝れんからな。問題ない」』


『「じゃあ・・・」』


「そう言って横に大兄が横にいた時は怖くなくなってすぐに寝れた。けど大兄は目にクマが出来ていた。なんか私の寝言が聞こえて意識がないのにあやしていたら夜が明けていたって言ってた。だから自分の事より人のことを先にする大兄に惚れたのはそう理由。結ばれなくても良い。私はそれでも幸せ」


「そうか。なら・・・血が繋がってなければ頑張れと言いたいけどな・・・」


「良いよ気にしなくって」


「「・・・」」


「「こういう時、大兄ならなんて言うのかな?」」



なんか俺に問いかけられた気がする。なんの問いなのかは分からんからなんとも言えん。ということで普通に授業を受けるか

16時前の放課後前の小休憩


「なんか集まってるな。なんかあるのか?」


同級生に聞いてみる


「いや自分にも分からん。ただあんたの妹達がしょげていたのが見られたからなんかあったと思ってここに来たのだろう」


「何故妹=俺になるんだ?」


「お前はそういうところは相変わらずだな・・・」


「どういう意味だよ?」


「いや何でもない・・・本当に人が多いな。なんか小等部だけでなく中等部と高等部もいるぞ?本当に何があるんだ?」


「俺に聞かれてもな」


「あ〜・・・やはりこうなったか・・・」


「「先生」」


「というか何故他学年の小等部の先生と中高等部の先生までいるのですか?」


「『アレクサスに何かあったと聞き、見に来た』」


「貴方方の目的は知ってます。アレクサス目的でしょう?勿論他学年他生徒も」


「『・・・・・』」


「その沈黙が正解ですね。まあこれから私の口から言うのは『アレクサスのこれからの予定』ということですので気になるのは当然ですね。ただあまりにも多すぎますので私は少々お待ちします」


そう言って教師が出るとやはりさっきの発言が引き金を引いたのか、質問のミサイルが四方八方から来た


「なあ、なんかあったのか?」


「さっきこれから予定を言うって言ってたけど何かあるの?」


「まさか転校?」


「嘘!?」


「そうなの!?」


あ〜あ、予定という単語が出たから即バレたな。といっても俺の口からは伝えることは出来ない。正式発表があるからだ


「あ〜・・・今は何も言えんすまんな」


「何だよ!俺にも言えないことなのか?」


「すまんな。まあ唯一言えるとしたら・・・」


「『言えるとしたら??』」


おおっ その場にいる全員で言うな


「言えるとしたらこれからお偉いさんが来るというところだろう」


「『誰!?』」


「・・・えっと・・・言っていいのか?・・・まあ箝口令は敷かれてないから良いのか」


「何故迷ってる?そんな偉い人が来るのか?」


「まあな・・・驚くなよ?」


コクコク


「日本国異世界サラハタ方面防衛省から『海将』がここに来る」


「『!?』」


「マジか?」


「ああ。嘘と思うならこれから来るから自分の目で見ろ」


「いや、実際に来るのなら本当と信じる」


「助かる」


「おっと更に人が増えたか?まあ良い。教師生徒例外なく全員大収場へ移動だ」


わお〜 小中高大全ての生徒と教師が収まるところを借りたのか凄いな。移動中も俺の話題でひっきりなしだった。

大収場はえっと親父は大学の教室のようだと言ってたっけ?そんな感じだ・・・これここだけで1万人は入るだろう


『お集まりいただき感謝します。本日この場所を借りたのは、噂になってるアレクサス君の今後の予定をみなさんにお伝えため、この場所をお借りしました。

ご存知の通りアレクサス君は教師からも女子生徒からも人気の存在です。そんな彼がこれからの予定を伝えるのですから不安がいっぱいな筈です。

なのでこの場を借りてお伝えします。その前にこの方にこれからの予定をお伝えして頂きます。皆さん姿勢を正しくしてください。それでは 日本国異世界サラハタ方面防衛省 ワタナベ・ショウゾウ海将 壇上へお上りください。それとアレクサス君も壇上へどうぞ』


その言葉で一同はざわつくが直ぐに静粛した。俺も指示通り、壇上へ上がる


『さて皆さん、初めましての方が多いので自己紹介を。日本国異世界サラハタ方面防衛省のワタナベ・ショウゾウ海将です。では早速。これからアレクサス君にはラローツ総合魔法学園へ単独潜入をお願いしたい。勿論表向きは一般生徒として魔法学園に通って頂く。それに伴いこちらの学校は任務を終えるまでは()()して頂く・・・』


休学という言葉でそこら中から倒れる音が続出した


『・・・あ〜続けます。なお任務遂行に伴い、貴官を海上自衛隊候補生から海上自衛隊青少年部潜入課へ転属を命ずる。それに伴い、貴官の階級を2等海士とする。次に任務内容だ。内容はこれから潜入する魔法学園に紛れ込んだ反社会的勢力を捕獲又は殺害せよ。初任務はこの内容だ。質問は後で受け付ける。任務期間は未定。取り敢えず内通者の排除を優先だ。以上』


『ありがとうございます。それでは任命式を終えます』


「アレクサス・・・マジかよ。いきなり候補生から青少年部に最年少で入隊か。良いような、これから一緒に話せないから寂しいような」


「そこは正式入隊だから喜ぼうな。それに休学だからいつ帰るかは分からんがいつかは戻ってくる」


「それもそうだな。じゃ頑張れよ。陰ながら応援してる」


「サンキューな」


いつもの集合場所で弟妹達を待つ・・・けど何だあの人だかりは


「あっ大兄」


「おう待たせた。なんだこの集まりは?」


「何って。そりゃ大兄が休学とはいえいなくなるんだから、女子みんな慌てて愛の告白をしようと思ってここにいるんじゃないか」


「別に俺じゃなくてもいいと思うけどな。あとすまん。全てお断りを入れてくれ」


「はぁ〜〜・・・いつものだな。分かった」


後ろで悲しむ声が出てくる。まあすまんな。そんなのは他でいい


「おう。お断り入れてきたぞ。まあ当然皆悲しんでいたがな」


「すまんな。何故俺になんかにな」


「はぁ〜〜・・・日に日に溜息が多くなってきてるのは多分気のせいでは無いな。まあいいや。それより長かったな幕僚長との会話」


「いや大したことはない。強いて言えば家族は連れていけるのか、入学前の試験をしなくてもいいのか。くらいだけどな。結果は連れていけるのは親父を除いて1人まで、勿論試験もやれと言われた。まあそこは平等にだろうな」


「1人か。だとしたら最低でも俺は行けんな。まあここがあるしな」


「知ってる。後は1人で行ける」


「知ってた。いつ向かうに行くんだ?」


「う〜ん。移動に1週間は掛かるから2日後かな?」


「そうか」


兄弟仲良く家に帰り、今日の出来事と質問の答えを伝える


「そうか。俺を除いて1人までか。まあ元からアレクサスは1人で何でも出来るからな。親が行ったら逆に迷惑か。誰かアレクサスと行きたい者はいるか?」


誰も手を挙げなかった。となると


「じゃあアレクサス1人だな。今のうちに準備だけはしといてな。明日は万全の状態を整える必要があるからな」


「分かった」


2日後


「よし。忘れ物はないな」


「ああ」


「あれは持ったか?」


「身分証と入場証だろ?ストラップを付けてる。入場証は首から下げてる」


「おし。暫くは会えんがお前なら平気だろう。仕事頑張ってこい」


「おう。行ってくる」


「大兄・・・」


ルルーが服の裾を掴んで来た。まるで行かないでと言ってるみたいに


「どうした?寂しいか?」


(コクコク)


「ははっ いつまで経っても甘えん坊だなルルーは。しょうがないな。ほれ」


オデコにチュ


「大兄・・・」


「?頬染めてどうした?熱か?なら寝た方がいい。じゃ俺は出発するぞ」


「大兄!いっいってらっしゃい!」


こうして俺はラローツへ向かう



「ふむ」


「お父さん?」


「いや、ルルーは本気でアレクサスが好きなのだな。兄としてだけでなく、男として異性として」


「はい、だけど私達は兄妹だから・・・」


「そうだ。アレクサスとルルーは兄妹、しかも血の繋がった兄妹だ。だから自分でも分かってるだろうが、これは叶わない恋だ。それを忘れるな」


「はい・・・」


「どうかした?」


「いえ、大兄の雰囲気、お父さんと似てるな〜っと」


「あ〜、冷静というか、クールの感じがか?」


「はい」


「まあ、そこは似てるだろうな。何しろ息子だからな」


「はい」


「・・・寂しいか?」


「・・・寂しい・・・」


「まあ 叶わぬ恋とはいえ恋人がいなくなったのだからな。しかもいつ戻ってくるか分からない。そうなるとな・・」


「はい」


「・・・暫く公園で泣くか?」


「・・・いえ・・持ちそうにないのでここで暫く泣かせていただきます・・・」


「・・・そばにいるから暫くはな・・・」


「はい・・・」


ぐすっ



さてこの馬車でラローツまで一気に行くか


「この馬車はラローツ魔法都市行きだ。お客さんはどちらまで?」


「最終まで頼む」


「ありがとう。料金は前払いで頼む。料金は30フィートだ」


「安いな」


「まあ近いからな。早馬だと3日で着くからな。けどこれは馬車。5〜6日間かけてゆっくりと向かうさ」


「のんびり旅だな」


「そうだな」


結局馬車には乗客2人しか乗ってなかった


「じゃ向かいます」


てことでラローツに向けて出発した

5日後


「お客さん。ラローツに着いたぞ。いつも通りに検問だ」


確か親父は必ず検問で色々あると言ってたからな俺も注意しとくか


「次、ラローツに来た目的は?」


「俺は乗合馬車を扱う。なので人を乗っけている。今回は2人だ。それとほれ、乗合許可証明と商人ギルドのギルドカードだ」


「分かったでは次」


門番が馬車に乗ってきて、先に正面に座るおばあちゃんが先で次に俺かと思ったらもう1人乗ってきた。成る程そういうことか


「同時に両方聴いた方が早いからな」


「納得」


「ではラローツに来た目的は?」


「ラローツ総合魔法学園の試験を受けるために来た」


「そうか。身分証はあるか?なければないでいい。学園の試験に来るやつは大抵身分証はないからな」


成る程な。なら


「すまん身分証がないから発行してくれ」


「分かった。少し時間かかるが良いな?」


「ああ」


暫く待たされて軽く質問したら仮身分証が来た


「ほい、仮の身分だ。学園に合格したら申請してもらえ。そしたら発行してもらえる」


「分かった」


ラローツの街へ入る。なんか親父が一回来たそうで街並みは綺麗だから、良い街だといっても絶賛していた。

さてと。合格して入学式を終えるまでは家無き子なので暫くはホテルに世話になるか。街の人にオススメの宿屋を教えてもらった。見た目は4階建てみたいだな 中に入って分かったが入り口付近の飲み屋は日帰りや宴会でする場所だろう。俺は泊まりなので受付の30歳くらい狐獣人の女性に泊まりを伝える


「いらっしゃいませ。ようこそ『宿屋やすらぎ』へ。お客様は1名ですか?」


「ああ。取り敢えず魔法学園の試験のある日まで泊まりで」


「承知しました。それでしたら5日後ですね。素泊まりですか?それとも食事付きにしますか?」


「食事付き、ああ 疲れてるから食事は明日からで頼む」


「承知しました。それでしたら料金は本日は素泊まりの4日間は食事付きで合計料金は360フィートです」


「じゃそれで」


支払いを先に済ませる


「ありがとうございます。こちらが鍵でございます。番号はこちらに刻まれてる数字、231号室をお使いください。食事は2階の階段を上った正面が食事スペースになります。お客様の部屋は階段を上がって左側の通路の先にございます。お食事は朝6時半〜8時半、昼は11時〜14時、夜は18時〜21時の間で済ませてください。なお外出される際は一度フロントで鍵をお預かりください。以上で終わりますが、質問はありますか?」


「いや、ない」


「承知しました。ではごゆっくり身体をお休みください」


客室へ向かい、指定された部屋に着いた。場所は食堂に近いので緊急時は平気そうだな。客室は窓が大きくってベットも大きい。これ絹だっけ?フカフカだ。このまま寝てしまおう。ラローツ駐屯住宅地は明日行くか疲れたし



このまま任務を()()に終えれば良いな


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