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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
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トーナメント開始

トーナメント開始





「さてと。ようやく俺の出番か。相手は誰かな?」


「それはたぶん俺だろう」


「?自分の学年は小5です。そちらは?」


「高3だ。よろしく」


「よろしくお願いします。今回からトーナメントなのでお互い悔いが残らない試合にしましょう」


「おう。お互い全力でな」






『さあお待たせしました!!トーナメント4日目!!第3試合の開始であります!!東におられますのは5年の風紀委員です!!まさかの予選では殆ど上級生しかいなかった予選を最小年で通過した逸材の方である!!本日はどういった試合を見せてくれるのか!!対する西におられますのは、その防御特化型の装備で予選はほとんどの者がスタミナや魔力切れを起こして退場させたという、将来はその防御を生かして騎士隊に入隊を夢見る、こちらも逸材の方である!!!本日も同様に相手をバテさせるのか!!??どちらも見ものです!!。解説の方はどう見ますか!?』


『そうですね。どちらもこの学園にとっては実に誇らしい方たちであることは間違いないでしょう。ただ二人とも予選では“あるもの”を出していない、いや、使っていないのでそこが勝利の鍵となるでしょう』


『“あるもの”ですか?それは一体何ですか?』


『“あるもの”それは二人とも予選では“攻撃”をしていないのです』


『!??そう言えば二人とも予選では攻撃していませんでしたね!!ですが東の選手は攻撃していませんでしたか?』


『いいえ。それは違うのです。東の選手はあくまでも攻撃ではなく“防衛のため”にああいった技を使っていたのです』


『技?』


『はい。良くありませんか?暴漢者とか見かけてこっちに来ると咄嗟に自分の身を守るために思わず手が出てしまう、または物を投げてしまうなんて事、ありませんか?』


『あ、そう言えばそうですね!!私も襲われそうになった時に咄嗟に短剣とかを無作為に振り回してしまう事はありますね』


『彼はそれと一緒で攻撃としてではなくあくまでも自分の防衛のために相手を投げたりしているのです。あのような技はあまり知名度はありませんが、極東系の武術に用いられる技なのです』


『だから彼はああいった自分の身体を軸にしていなす、いなす?で良いのか分かりませんが、そういう事なんですね?』


『そういう事ですね。話が長くなって申し訳ない。次に西の選手ですが、こちらも同様に予選の時、攻撃は全くしていませんでした。ずっと防御に徹していましたね。これは中々凄いことですよ~』


『と申しますと?』


『攻撃より防御の方が体力の消耗が激しくなるのです。攻撃でしたら自分のペースまたはイメージを作って攻撃が出来るので不意な動作も可能としているのです。大して防御の場合は、相手の動作を受け止めなければなりません。相手の動作に合わせながら、次の挙動、表情、意識なども集中しなければならないので、脳へのダメージも蓄積されてしまうのです。蓄積と言っても命にかかわることではなく、簡単に言えば集中力が切れるとか脳が疲れたとか、それくらい防御って体力の消耗が激しくなるのです。それを防御一点張りで徹してそれでいてここにいるのですからこちらも凄い選手であることは間違いないでしょう』


『なるほど!!解説の方ありがとうございます!!という事は東の選手の勝利の鍵はその防衛がどこまで続くのか!!西の選手は何処まで体力が持つのか!!はたまたどちらかが痺れを切らして攻撃してしまうのか!?それがカギという事ですね!?』


『それで宜しいかと』


『という事らしいです!!どちらにしろ目が離せない試合という事になるの間違いない模様!!間もなく試合が始まります!!観客の皆さんはよ~くご注目ください!!もしかしたら凄い光景を見る第一人者になるかもしれません!!』


『『うぉぉぉ!!!!』』


『さあ盛り上がってまいりました!!それでは審判の方、お願いします!!!』




「・・・そこまで盛り上げなくてもな・・・」


「ま、これもパフォーマンスだろうな。俺達は俺達のことをするだけさ」


「そうですね」


『では試合を始める!!!始め』






「さてと・・・まずは軽くご挨拶を・・・。先輩。これを受け止めてください。魔法で行きますよ」


「おお。自分から宣言するか・・・。良いだろう。来い!!」


「『うぉぉぉ!!!』」


『な、なんと東の選手自ら攻撃宣言だ!!!さあどういう魔法を繰り出すのか!!??』


『ま、まさかの序盤から予想をひっくり返すとは・・・。これは解説も鍛え直さないとなりませんね』


「・・・」




グォォォォ~~~・・・




「な、なんだ?この禍々しいオーラは?何を繰り出す気だ?これは俺も本気で防がなければならないな。今から形成して間に合うか?」


「今からでも間に合いますよ?そのように調整していますから。ですがその分肥大しますのでご注意を」


「なら今受けたほうが被害は小さくて済むと?」


「そこは想像にお任せします」


「・・・良いだろう。今の実力を知りたい。来い!!俺の今できる全力を受け止めるまでだ!!」


「それでこそ先輩ですよ。行きます〈ウォーターカッター〉」


「!?〈ウォーターカッター〉だと?何故下級クラスの魔法を・・・いやこれは!?」


『これは予想外だ!!東の選手は水魔法初心者向けの〈ウォーターカッター〉を繰り出したにも関わらず、威力も質も大きさも私達が見たのとはあまりにも違い過ぎる!!あまりにも桁違いな魔法を繰り出しているかのようだ!!これを受け止めることは出来るのか西の選手!!!』


「受ける。受け止める!!!」





ズザーン!!!!!





『水しぶきで視界不良になっているが、果たしてどうだ!?』


「・・・」


『さあ、徐々に開けてきましたが・・・西の選手は・・・』


「・・・クソ・・・ここまで実力差があるのか・・・」


『!?この声は!?』


「これは、今受け止めなかったらどうなっていたか・・・」


『『うぉぉぉ!!!!』』


『無事です!!!ですが・・・』


「大丈夫ですか?」


「ああ。これでは、流石に戦えんな・・・。まさか只の一撃が俺の自慢の防御特化型の盾と鎧、それと何とか俺の渾身の魔法の盾〈ウォールシールドレベル7〉更にアーティファクトの戦機体を丸ごと粉々にするとは・・・。さては手加減したな?」


「勿論加減しました。ですが勘違いしないで頂きたいのは、自分はこの試合で先輩の将来を奪いたくなかったのです。受けたのですから分かると思うのですが、これをまともに受けた場合は」


「・・・そうだな。確実に骨ごと砕け散っただろう。いやそれだけで済めばまだ良い方だろう。だがこれで分かった。俺では君には絶対に勝てないだろう。恐らくは一生かけても。だがこれだけは。俺の願いを聞いてもらえるか?」


「何でしょうか?」


「君は手加減したとはいえ攻撃したんだ。ならその誠意を込めて俺の全力の攻撃を受けてくれ」


「・・・良いでしょう。先輩が出来る全力攻撃を受けましょう」


「ありがとう。行くぞ。攻撃型戦機体を形成。強化魔法を全て注ぎ込む。・・・よし出来たぞ。これが俺に全力だ。俺の後ろにいる機体は俺のステータス向上に貢献している。いわゆる補助的な存在だ。そこから俺から繰り出される魔法が俺の全力だ。行くぞ!!!〈フレアエクスプロージョンレベル5〉」


『『!?』』


『な、なんと火魔法の派生、炎最強魔法の爆発系魔法だ!!!これをアレクサスはどう受け止める!!』


『普通に考えればこれだけの魔法をまともに受けるのは自殺行為だ。これが補助ありとはいえ発動できるとなるとそれだけでかなりの戦力、下手すれば敵国からは重要人物に指定されてしまう程だ。これを一生徒が発動できるとは・・・。今年はかなり期待が持てそうですよ』


「ああ。これだけの実力を持っているなら今すぐにでも軍隊とかに入るべきだな。けどここは学園だし被害を防がなければならない。なのでここはこうさせてもらう」


「?右腕を持ち上げた?何する気だ?」


「先輩。ご心配には及びません。受けるだけです」


「受けるってどうやって・・・」


「こうするのです」





ドガ~ン!!!シュルシュル・・・




「な、なに!?」


『『え!?』』


『な、なんと東の選手右腕一本で受けきった!!!しかも無傷だ!!!』


『まさか彼はそれほどの実力をお持ちという事なんだろうか・・・。実に興味深いですね』


「ね?心配はいらないと言ったでしょう?」


「ああ・・・。まさかこれ程とは・・・。俺の負けだ。最後に君の胸を借りて済まなかった」


「構いませんよ。今回の相手は自分でしたが他の方でしたらもう少し進んでいてもおかしくなかったでしょう。そこは誇っても罰は当たらないと思いますよ」


「その言葉に感謝する。だがここで怠るとその資格はない。だから今後も腕を磨こう」


「では機会があればまた」


「ああ。おめでとう。君は強かった」


「ありがとうございます」


『『うぉぉぉ!!!』』


『大歓声の中西の選手が降伏宣言!!!これにより東の選手が次へコマを進めた!!そして熱い握手の中お互いの戦意を褒め称えた!!!これだけ信頼できる相手が他にいるだろうか!!とにかく強かった!!』


『これほどの試合で熱くなったのは自分も中々ないですね。言い方は悪くなってしまうのですが今はお許しください。他の試合はどうも不完全燃焼でしたがこの試合でその分も含めて完全燃焼が出来ましたよ。解説としてもこの試合をしていただいた二人に敬意を示したいと思います。お疲れ様でした』


『なんと解説の方が絶賛した!!これは中々ないですよ!!この後の試合が不安になってしまいますが、そこは他選手に託しましょう!!それでは最後にお二人にもう一度熱い拍手を!!』





パチパチパチパチ!!!!





「というか今日で4日目なんかい。今回のトーナメントもまた長くなりそうだな・・・」

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