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日本国 異世界にて最恐で最強の国家となる  作者: altimate
自衛隊 初任務!
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貴族からの頼み事

貴族からの頼み事





「闘技祭?今年からだっけ俺達?」


「そうだ。今年からだ」


「何するんだっけ?」


「その名の通り学生同士で試合するんだ。学年対抗の試合とかあるだろ?それのもっと大きくした大会だと思えば良いと思う」


「そうか。んで?内容は?」


「個人と団体がある。どちらも初めは予選で総当たり戦をして上位5組がトーナメント式で勝ち上がり、優勝者を決める学園内大会だ。準優勝と優勝者には国から褒美があるそうだ」


「褒美ね・・・。俺はその褒美には興味はないな・・・」


「何でだ?アレクサスくらいの実力があれば優勝なんて容易いだろ?」


「そういうがな・・・。考えてもみろよマークよ。国からの褒美なんて何処かの騎士や軍隊からのお誘いだろ?それか貴族や権力者などからは『婚約者に・・・』とかにもなるだろ?俺はそれが嫌なんだ」


「偏見があるな・・・。確かにあるかもしれんがただ単に金とか欲しいものが手に入る可能性だってあるだろ?流石にそこまで横暴ではないと思うんだが・・・。なら今この場にいる子息とか令嬢とかに聞いてみるか?」


「・・・どうせ一緒だろ・・・」


「『一緒じゃない(ではありません)』」


「な?」


「・・・聞こえていたのか・・・」


「そりゃ今俺達が見回りできているエリアが比較的そういった方々が集まる場所だ。そりゃ幾らガヤガヤして至って大きな声で会話をしていたら聞こえるもんだ」


「わざとか?」


「いや?偶発だろ?」


「まあいいや。それで?一緒ではない根拠は何だ?」


「アレクサス君は貴族は嫌いか?」


「正直言って嫌いだ。現に・・・」




「おいそこの獣人風情!!俺様の邪魔をするな!!!」

「そうですぞ!!どいた方が身のためですよ!!!」

「流石お坊ちゃま!風紀委員相手でも気負いせず突っ込む姿!非常に立派でありますぞ!!」


「『・・・』」


「そうだ!!どいた方が身のためだぞ!?」

「お父上がどなたか心得ているのですか?このお方は寛大な心をお持ちですので大事にならずに済んでいるのですよ?」

「お坊ちゃまに感謝を!!」


「『はっはっは!!!』」




「あれが居ても同じこと言えるか?」


「『・・・』」


「あ、あれは私達も嫌いだから気にしなくても良いわ」


「ほう?貴族令嬢でも『こいつは嫌いだ』とかはあるんだな」


「そりゃそうよ。私達貴族でも同じ生物ですもの。好き嫌いはあるのよ」


「そうか。ならさっきの言葉は取り消そう。因みに君はあいつのどこが嫌いなんだ?」


「あいつね?一部種族を軽蔑する性格をしているのよ」


「一部種族?・・・そう言えば君の種族は・・・」


「私は魔族よ。勿論大昔の私達は人族からは忌み嫌われている存在ではあったけど、今はこうして・・・来て」


「『は~い』」


「こうして珍種とも人族とも仲良くできるのよ。これも全て日本国のお陰でね。この娘なんて悪魔とアンデットの混血かつ大集団の長の娘なのにこれだけ分け隔てなく眩しいオーラが放っているの。これを見て対立したい奴がいたらそいつの目を疑うね。それは置いといて、あいつだけど、あいつの領主を務めている当主が代々人族しか親しくしない、逆に他種族を迫害する奴でね。それが子息にも受け継がれていて、ああいった感じで獣人とかにも唾を吐くような行為を繰り返しているのよ。それで今みたいな行為も」


「平気でやる奴か・・・。おい、大丈夫か?一応風紀委員として後で注意しておく」


「ごめんね?お願いするわ。大丈夫?」


「私達は大丈夫よ?怪我は?」


「私は大丈夫です。こちらの方がお助けしていただきましたから」


「いいえ。女性をお守りするのは自分達男の仕事ですから」


「?お前は・・・悪い、忘れたけどどっかの国の大公の息子か?」


「お?一目で分かりましたか。そうですよ。今は自分たちの友人と令嬢方と共にお茶をしていたところです」


「そうか。服は・・・特に汚れていないな」


「ご心配ありがとうございます。仮に汚れても彼女達の身が平気なら名誉の負傷というところですから」


「しゃれたこと言うじゃないか・・・。気に入った」


「そういう貴方こそ。一目で言い当てたくせにそれでもなお図太い神経に自分は驚きを隠せないと同時に興味を持ち始めましたよ」


「膝を着けば良かったか?」


「そこまでは言ってませんよ。いつも通りで大丈夫です」


「そうか。しかしあんたもさっきの奴に対して随分嫌悪しているな?」


「・・・やはり分かってしまいますか・・・。そうですね、あの人族主義を自国の領土だけで収まれば自分達もそこまで争いは立たなかったのですが・・・、ここにいる以上はやはり思ってしまいますね。彼女たちは純粋に学園生活を送っている。種族の違いだけであそこまで嫌う意味は正直分からない。それだから一部の種族は人族を嫌っているのでは・・・。そう思いますね」


「・・・聞いたことあるな。長年人族に色々されたから今更方針というか、気持ちをを変えることのできない種族が・・・。確か基本森関係の種族が多かったな。ドライアドとか妖精とかエルフとかその派生とか」


「そうですね。その通りですね。あと協力関係で締結して対立関係のある種族もいるのも事実ですね。天使とか龍、神龍系の方ですが、弱者を苦しませて甘い蜜を啜る奴に天罰するという事で良く仲介していて、それで長年人族の汚いところを見てしまってイメージが定着してしまったのもありますね」


「けど今はこの場に龍族、天使、エルフ、妖精がいる。しかも仲良くお茶会を楽しんでいる。これから長年かけて払拭仕掛けているのにまだいる、という事か・・・」


「理解が早くて助かります」


「?それくらい普通だろ?」


「・・・何も分からないよりはマシだろ?」


「フフッ。そうですね。とまあ、そういった事で自分達も悩ましいのもあるのが現状です」


「あいつは何処の領主だ?」


「・・・聞いてみましょう。恐らくはそこまで多くは出てこない筈ですが・・・」


「私が一番かも。極北に比較的通年通して気候が安定している土地があるの。そこが奴が所属している国でそこから西に行くと港町があって、そこが奴の住処よ。因みに街の大きさは中くらいだけど軍港も兼ねているからそこそこの規模よ」


「ありがとう。詳しいな」


「・・・あまり言いたくないんだけど、理不尽な理由で島流しされた方が流れ着くことがあるの。だから多少詳しいの」


「龍族のいる島国にか?」


「そうよ。罪とかを償うのならまだしも、何も知らないで島流しなんて、初めなんて『人族全員こうなのかな?』と戦々恐々としていたくらいよ」


「すまん。余計なことした。流れ着いたのはどうした?」


「方角を伝えて『そこまで行けば何とかなるかも』と言って何日かの食料を積ませて行かせたりしたわ。幸運にも私達のところから大陸は見えているからね。よほどのことが無い限り平気だと思うよ」


「そうか。人族を代表して感謝と謝罪を申し上げる」


「え!?良いよそんなの!今はこうして種族間を超えて仲良くなっているんだから」


「すまんな。っと話が脱線した。それで?お前らなら褒美は何するんだ?」


「そうだったね。そうね・・・私なら願いかな?」


「願い?」


「そうよ。願いよ。さっき君が言ったように、褒美は褒美でも欲しくない褒美を貰っても嬉しくないでしょ?」


「そうだな。作り笑いするだけだな。それか早めに切り上げる様に煽るとか?」


「コラコラ。アレクサス君。そう思っても口に出さないようにな?」


「もう遅いけど、そうだね。そう思うのも無理ないね。だから願いは何?と私なら聞くかな」


「そうか。他は?」


「俺なら物かな?」


「物?」


「物。剣とか魔導書とか後はアイテムかな?」


「まあけど大体そんなもんか・・・」


「そうだな。アレクサス君の事だから例えば妖精が製造しているエリクサーとかいらなそう」


「ああ。ハッキリ言っていらない」


「・・・初めて聞きましたわ~。エリクサーがいらない方が現れるとは・・・」


「そうか?冒険者とか貴族様とかにしか使う用途がなさそうだが?」


「・・・間違っていないのが頭痛いですわね・・・。では仮に今私が持っているとしても?」


「そう言えば君は妖精だったな。けど返答は“いらん”」


「となると・・・、これはいかが?鍛冶場権利書とか」


「何?鍛冶場の店を持つとか?」


「それもそうですが、どんなものでも作成させる権利を持つとか」


「それもいらん」


「おや。興味あるな。普通に考えれば武闘派な奴ほど欲しがりそうだが?」


「『ウンウン』」


「・・・そこのお嬢様たちは確かに武闘派だけど、今は不味いだろ」


「『え、エヘヘ・・・』」


「あいつらは放っておいて、俺は剣も魔法も使えるが、それを制御して素手で行くから、剣とかはいらない」


「素手か・・・籠手は?」


「手を守るために使っているから正直言って安物で十分だ」


「そうか・・・。という事は逆に性能を上げたのは?」


「いらん」


「そうか。確かに強そうだしな」


「う~ん。アレクサス君が喜びそうな事か・・・。誰かを蹴落とすとか?」


「誰がそんな物騒な事・・・。それはどちらかというとお前らだろ?」


「俺達?」


「さっきのあのアホ」


「う~ん。まあその通りっちゃその通りなんだが・・・」


「そこまで時間を割けれないんだよ・・・。私達は良くも悪くも有名人だからな・・・」


「・・・景品次第だが、あいつを蹴落とすか・・・」


「?蹴落とす?誰を?」


「あのアホ」


「『!?』」


「え?お前喧嘩するのか?あいつは実力もあるんだぞ?」


「?どれくらいよ?」


「・・・恥ずかしながらこの団体の中で一番強いのは彼女なんだ」


「エルフで弓。王道だな」


「王道?は分からんがエルフと言ったら弓が基本だ」


「つまり中遠距離は得意だが短距離近接はめっぽうか?」


「そうだな。私がこの団体の中で一番強いが近距離は・・・」


「・・・一回見せてくれないか?」


「?構わないが・・・ここでか?ここは・・・」


「風紀委員の権限で許す」


「そ、そうか・・・。目標は?」


「・・・今作ろう・・・」


「作るって?」


「フィールドだ」


「アホな事言うな!それは無理だ」


「まあ見てろって〈フィールド作成:森〉」




ゴォォォォ!!!




「『な、なに!?』」


「これって・・・!!」


「ほい。作ったぞ」


「いやいやいや!!!作ったではないぞ!!!」


「何だ?作れると言ったはずだが?」


「だからと言って本当に作れる奴がいるとは思わないじゃないか!!!」


「そこまで興奮するな。取り敢えずやってみたら?敵も適当に作っておく」


「あ、ああ・・・頼む・・・」


「アレクサス・・・。君は一体何者?」


「ははっ!流石アレクサスだな!」


「何か知っているのか?」


「それは本人に直接聞いてみろ?面白いぞ?」


「そんなこと言って・・・こんな魔法を使える人の素性なんて、知りたいような知りたくないような」


「ほれ。やってみろ」


「そこまで言うんだったら・・・〈強化魔法レベル4〉これで敵を・・・射貫く!!」




ビュン!!!グシャ!!!




「こんなもんかな?動いている敵は?」


「今出す。複数でも構わんか?」


「問題ない」


「ならこれでどうだ?」


「・・・見えた!!!〈強化魔法レベル5〉〈射線誘導〉〈付加魔法:炎〉」


「ふ~ん・・・」


「これが彼女の実力ですよ」


「けど、今回は敵の数が多かったのもあってこれ以上は無理だがな・・・」


「なら解除だな。〈解除〉魔力はそこまで無いか?」


「そうだな・・・。弓単体なら自分の体力だけになるからそこまで苦労はしないが、魔法を使うとなると消耗量は尋常なく激しい。この場合だと短期決戦になる。お陰で疲れた」


「そうか。すまんかったな。ところで一定の場所から動かないが、敵が近寄ってきたらどうするんだ?」


「その場から離れてある程度アドバンテージを作ってそこからだな」


「蹴りとかは?」


「足に自信はあるが、それが戦闘でもいけるかというと話は変わる。あくまで持久系だからな」


「それってどのエルフでも?」


「基本は私と同じだな。ただ個体によって違いはある。なので一概には言えない」


「そうか。魔法も他のエルフと一緒か?」


「いや。この場合は私の保有魔力量が少なすぎるだけだ。他はもっと多い。平均は10倍だ」


「けど複数使用する魔法だと?」


「そもそも複数使えるのが全種族通して少ない。希少とまではいかないがそれなりなんだ」


「分かって来たぞ。基本的なエルフは弓を用いた武器を使用し中遠距離を得意とし、短近距離近接はめっぽう弱い。魔法は平均が君の10倍だが数は単体が普通ってところ、彼女は魔力量は少なすぎるが同時使用数は3つ?ってところか」


「そうだな3つが限度だ。それ以上は発動できない。レベルも5が最大だ」


「そうか。分かった。護衛とかで最強なのは?」


「『・・・』」


「どうした?」


「いやな・・・。短距離でも強いのは、いないんだ」


「いない?短距離が?」


「そうなんですよ・・・。バランスが悪くて申し訳ないんですが、皆さん得意なのが遠距離でして・・・」


「短距離は絶望的っと。分かった・・・。


「どうした?」


「いや・・・」


「ところでアレクサスの実力はどう?」


「あ、それ俺も見てみたい」

「私も見てみたいですわ」

「自分も見てみたいですね」


「そう群がるな・・・。俺は冒険者ギルドで登録しているんだが、現ランクはA++だ。これが証明」


「『!?』」


「う、嘘でしょ~~・・・」

「けどこれなら・・・」

「頼んでみる価値はあるかも・・・」

「掛けてみましょうか・・・」


「何ヒソヒソしているんだ?」


「アレクサス。頼みがある」


「どうした?」







「『俺(自分、私、ボク)達と手を組まないか!?』」

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