座学2
座学2
「さて。次は事務になります。興味が無い方もいらっしゃると思いますが、今一度お聞きください。事務の仕事は多岐にわたります。予算の提案、重要人物の書類調査、風紀委員の編成、先生との会議、密告者との話し合い、証拠集め、雑用、本当に多岐にわたります」
「あ、あの、それだと常に人手不足では?」
「いや、風紀委員は他の委員会とは違い上も下も区別はありません。ですので高等部で手に負えない書類とかはその下の中等部または上の大学部に協力を得ることもあるのです。ですので取り敢えずは人手不足にはなっていないので安心してください。ですが“取り敢えず”です。場合によっては臨時として現場の者達を事務作業に呼ぶという事もあり得るのです」
「『!!』」
「実例はありますか?」
「ええ。あるわ。流石にしょっちゅうとまではいかないがそれなりに頻度はあるのよ。最近だと新学期になる直前に小等部の人員が足りなくなってしまったので現場の方を呼んで、それでも足りなくなってしまったので中等部の風紀委員に応援要請をしたくらいです。まあ何とか新学期突入する前日に休み返上してまでやってどうにか終えることが出来ました」
「あれは大変だったな~。新学期に向けて引継ぎがあるのに6年生は中等部に行ってしまうし5年生は6年になるから5年生が居なくなってしまうし、大変だった」
「そんなことがあったのですね・・・」
「まあそれは置いといて、書類作成は容易ではありません。ただ単に書類作成すると内容がどういう分野で重要度はどれくらいなのかが分からなくなってしまいます。ですので分野を分けて重要度が高いものを上に相談、予算が嵩む可能性があれば先生にも相談、と、このような形になります。まあこの先は研修を終えて分かれてからになるので今は省きます。事務も中々大変なのです。
そして別の意味で事務も大変になりますよ~。事務に手が足りなくなったら現場から応援を呼ぶと言った通り、逆もあるのです。現場が足りなくなってしまったら事務員が出動することもあるという事を忘れないで下さい。事務的なことは短いですがこれで終わります」




