王宮内での収穫
王宮内での収穫
「突入する!!」
「レフトクリア!!」
「ライトクリア!!」
「バックドアクリア!!」
「隠し部屋クリア!!」
「オールクリア!!次に治療だ!!」
「副班長。取り敢えず治療は終わりました。今は食事を与えています」
「了解した。重傷者は?」
「重傷者は幸いいませんでした。女性も子供も大した怪我もありません。恐らくは凌辱目的ではないかと、その目的でしたら最低でも目が死んでいたり心が失われたりするはずですから、ですが一応念のためカウンセラーの隊員を就けました」
「了解だ。てことは暫くは聞き込みは出来ないか」
「いえ。そうでもなかったですよ。実は何人かあの閉鎖された研究所出身の者がいたので、事情聴取をしたのです。そしたら大きな手掛かりが出ました。どうやらこの国は無関係で、完全に民間の研究所が複数の私営研究所と共同で我々で言うところのバイオウイルスを生成して世界を恐慌に陥れようとしていたのが分かりました。今いる彼らは初めは治療薬や新たな治療方法を生成するのかと思い、当初は協力していたそうですが、研究を進めていくうちに本当の目的に気が付き、研究所から立ち去ろうとしていた研究者たちです」
「そうか。それは確かに大きな収穫だな。しかし何故研究者たちがここに?漏洩を恐れて捕まったのか?」
「いや、それもありますが、それ以外にも家族を人質にされたり、嫌がらせをされたり、挙句には本当に試作ウイルスをその研究者たちに投与して脅迫までしていました。幸いその研究者はこの場にいて、中和剤でどうにかことは済みました」
「そうか。まさか人体実験までするとはな。流石に尽きる。だが一つ腑に落ちないのは、何故この国の保守派はあの閉鎖した研究所を監視までしているんだ?」
「そこまでは分かりませんが、最低でも言えるのは、全部ではないでしょうが公共機関は味方、という事ですね」
「確かにそれは言えてるな。さて「班長。何か見つかったか?」」
『いや、こっちは何も。分かったのはあの研究所の幹部の氏名だけだ』
「そうか。こっちは収穫あったから、取り敢えず調査隊と混ざる予定だ。そっちはどうする?」
『これ以上探しても何も無いしな。隠し部屋も空だし、俺達もそっちに戻るわ』
「分かった。んじゃ表で」
『はいよ』
「んで次は「調査隊。こっちの治療班は研究所に関する情報をある程度収穫あった。今からそっちに戻る。そっちはどうだ?」」
『おう。こっちは研究所の場所が分かったところだ。距離は結構あるから今陸上自衛隊のチヌークの到着待ちだ』
「そうか。こっちはこれ以上収穫は無いと判断し、今からそっちに戻る。待ち合わせ場所は?」
『待ち合わせ場所はさっき分かれた場所だ。別に急いでないからのんびりで良いぞ』
「はっはっ。そうか。それならそうする。では後でな」
『おう』




