街中での聞き込み
街中での聞き込み
「治療班から軽く無線で聞いていたが、やはりこっちもか・・・」
「そらそうだろう。向こうがこれでこっちは違うなんてことはまずあり得ないし、なおかつ距離も近いのにこんな短距離で変わる方がおかしいからな。容易に想像はついていたさ」
「けど、これだとまた収穫がゼロになっちまうな。どうにかして些細な情報でも得られれば良いのだが」
「だが聞き込み開始してかれこれ数時間が経過してるしな。他に当てはあるのか?というと」
「これが無いんだな~・・・。一応情勢に詳しそうな商人やジャーナリストにも聞き込みはしたが、皆同じだったしな。これだと裏社会か?」
「いや、向こうは裏社会でどうにか情報は得られたそうだが、こっちもというのは限らないぞ。例えば向こうは裏の顔が利く酒屋とかなら良いが、こっちはマフィアとかだと返り撃ちには出来るが、聞きこみには支障をきたしようだしな。今回は寧ろ裏社会は止めた方が良いぞ」
「だな。けどこのままっていうのもな・・・」
『隊長』
「どうした?」
『やっと情報を得られました。情報主はフリージャーナリストなので信憑性はありますよ』
「よくやった!!して、どんな情報を得られたんだ?」
『まずは場所ですが、今表示します。表示したのですが、我々が先程治療班と分かれた場所から南に500キロ程離れた島の北側に工業地帯と研究機関が競合しあっている地域があるんですが、その中にひと際大きな研究所がありますよ。今遠隔操作で確認しましたら、フリージャーナリストが言ってた特徴などが一致、おまけに衛兵までいますので、確定しましたよ』
「よし分かった。因みにそこまではどれくらい時間食うんだ?」
『所要時間は、チヌーク呼び出せば一時間半で着きます。陸ですと途中で海路になるのでこれの数倍は掛かりますよ』
「そうか。なら俺でチヌークを呼び出そう。集合場所はさっき治療班と分かれたところで」
『了解』
「我々は良いとして、治療班はどうしますか?」
「あっちはまだ調べているだろうし、今は手が空いていないだろうから、向こうの返答を待つ、それによるな」
「分かりました。取り敢えず今は我々だけで研究所の突入手順を考えましょう」
「だな」




