聞き込み
聞き込み
「目、覚めた?」
「ええ。おかげさまで。ありがとうございます。?この匂いは?」
「ああ。飯だな。今回物資も俺達が出すことになったから、それで今は飯にしているという訳だ。まあ緊急時に使用する飯になるから、栄養とかは二の次になってしまうがな」
「それでも十分ですよ。あの、俺も良いでしょうか?」
「ああ。どうぞ。すまんがこの人にも分けてくれ」
「了解だ。・・・どうぞ」
「ありがとう。頂くよ・・・うん、非常食とはいえ、結構うまいな」
「まあな。栄養が高くてもメシマズなら誰も食わないだろ?そういう事だ。まあ、満腹になるかと言われたらちょっと無理な量だろうけどよ」
「それでも十分ですよ。これで飢えは無くなるのですから。ですが、貴方方もずっとここにいるという訳ではないですよね?」
「・・・まあな。今俺らの別隊が正体不明の魔物の調査に向かっている。いつかは俺達もそっちに行かなければならないからな。長居は出来ん。だが、治療専門の兵士が到着するで、その交代でな」
「つまり、日本国はまだ支援すると?そういう事ですか?」
「まあ、治療専門と言っても日本から出資しているのは変わらんからな。そういう事だ」
「・・・何と・・・ありがたい・・・ではこの際ですから、最後までお世話になりましょう」
「どうぞ。それより、あのデカブツに何か心当たりは?」
「・・・なるほど。聞き込みですか」
「すまんがそういう事だ。この中の者はあらかた聞いたが、誰も分からないだからな。初めは虚偽でもしているのかと思ったが、それしたところで君らにメリットもないしな。という事であんたという訳だ」
「成程。道理ですね。その答えですが、関係あるかは分かりませんが、それでも良いですか?」
「構わん」
「実はこうなる2か月前に、妙な出来事があったんだ」
「それは?」
「何処だったかな?どっかの研究所で生物の研究していたら、突然暴走してな。爆発とかそういうのではないが、何故かは知らんがその研究所は今は閉鎖されて衛兵によって閉鎖状態&周囲の侵入者防止で衛兵が今でも立っているそうだ。これは文屋が公表しているから間違いないぞ。その文屋は裏付けしているかと言われたら分からんがな。ただ公表した文屋はかなり信頼性の高い文屋だからな。信頼はして良いだろう」
「そうか。何故あんただけ知っている?何故他は知らない?」
「その時俺は仕事でこの街から離れていましてね。俺の仕事はここより圧倒的に大きい隣街の商人でしてね。拠点も向こうなのですが、商人の伝手でこういうのも聞くのでね」
「成程。大まかで構わない。その研究所の目印とかは無いか?例えば附属とか?」
「う~ん・・・。分かるのは研究所って国とかの公営か、学園とかの私営かってだけなんだが、あ、ちょっと待ってください。俺の荷物がそこの扉を開けて直ぐ左の比較的大きな荷物があるので、それごと持ってきてください」
「分かった。一応聞くが罠じゃないよな?」
「?罠?ああ。貴方達をどうにかしようとする。そういう事ですか。しているのならもう既にやっている筈ですし、我々では例え十億人いても貴方達には勝てませんし、それにそういう事なら既に貴方方で対策をしてますよね?」
「・・・失礼した」
「いえ。構いませんよ」
「一応持ってきたぞ」
「ありがとうございます。えっと?確かこの中にあったはずですが・・・あった。えっと?・・・大事な部分は焼かれたか・・・いや?でもこれは・・・。分かる範囲で大丈夫ですか?」
「ああ。構わない」
「閉鎖された研究所ですが、恐らくはここから東に約690キュウ離れたところに、7つのそこそこ大きな島国があるのですが、そこの私営研究所がもしかしたら関係あるかもしれません。附属は確か傭兵部隊なはずです」
「傭兵?傭兵が附属として研究所だと?そんなことって出来るのか?」
「あんまり詳しいことは分かりませんが、あるのでそういう事でしょう」
「そうか。分かった。助かった」




