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「悔いなき人生などない」  作者: まめこ
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悔人

「オギャーオギャー」

分娩室から朝方聴こえてきた泣き声にようやく意識が戻ってきた。死にそうになるくらいの陣痛に耐えきれず気絶していたようだ。

陣痛で苦しんでいる隣で、空いてるベッドでいびきをかいて寝ていた旦那は起きたのだろうか‥‥。隣で泣きそうに心配していた母は無事だろうか。

本当にこの人の子供を産んでしまったと高木菜穂たかき なほが後悔した初めてのお産だった。そして、そこから死ぬほどこの子を愛すなど思いもしなかった。


旦那の高木謙介たかき けんすけと出会ったのは、5年間付き合った武中勝たけなか まさるに紹介してもらい、やっと入社出来た会社の初期研修だった。

やりたい事も見つからずアルバイトを転々として遊んでいた菜穂が初めて仕事に取り組みたいと思ったアパラル業界だった。


初期研修は地方での研修だった為、毎日きつい研修の後は上司との食事をし、その後ホテルに戻る流れになっていた。

菜穂は彼氏もいた為異性には全く興味がなく、他の女子は高木謙介のルックスの良さと頭のキレる感じの話し方に夢中になっていた。それが、とても気持ち悪く感じていた。

菜穂は全く話に入らず、興味がないと言わんばかりのオーラを出し隣の女子ばかりと話をしていた。


いつものようにみんなでホテルに戻り、部屋で一息ついているとコールが鳴った。

コールの相手にここら辺りがなかったので不思議だった。

「はい?」

と気だるそうに電話に出たら

「高木です。今大丈夫?」

と高木からの電話だった。


その時菜穂は少なからず胸が高鳴り、何故か勝ったと思ったのだった。

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