表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70%の刃  作者: 北頭無昔
1/1

0%の鋭さ

 中学生とも高校生ともつかない期間―つまりは中学卒業後の春休みのことだ―というのは実に不思議な期間だ。一体全体、こんなどちらでもないような時が一生に何度あるだろう。子供とも大人ともいえる微妙な時期にこういうどっちつかずな時間が与えられると、なんだか哲学的なことを考えたくなるのはだれしもある経験に違いない。なぜ人は生きているんだろうか、とか自分ってなんなんだろうとか。

 往々にしてこんな考察は後々考えると一笑に付すしかないような青い、言ってしまえば理想事に過ぎないような益体もないことばかりが浮かぶ。だけれど、そういう物の中にこそ本当があるのだ、とも思う。僕が見たいのはそういうものだった。気を抜けば一瞬に消えてしまいそうな、曖昧で、頼りない輝き。何物にもない何かを、何物でもない何かの中に。


           それはちょうど、研がれた刃のように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ