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歩みの過去  作者: んやな
26/32

もう一度

ブックマークが、ブックマークが増えてるーー!!


これは、もっと頑張って更新せねば……

といいつつ、いつも通り短いです、ごめんなさい。


--リリアSIDE--


「あのリリアさん……流石にこのままここにいるのは危険だと思うんですが」


私は顔を上げると、真っ赤な夕日が私の顔を照らし始めた。


「…………連れてって」


「はい?」


「……アスタルのいるところ」


私の顔を困ったように見るが、私の言いたいことが理解できたのかこっちですと言って、私を誘導してくれる。






「ここです」


少し森に入った所の地面を指をさし、ミスティが詠唱をするとその土が盛り上がって腐りかけの両腕と、足が出てきた。


「……アスタル」


私は、指と指の隙間に自分の指を入れる。


「……アスタル………だ」


「何してるんですか!!」


ミスティは私の腕を掴むと、私をアスタルから引き離した。


「瘴気はまだ完全に抜けてませんよ!私もここに運ぶために解毒薬を何本も飲んで、直接触れないように運んだんですよ」


私の手に必要の無い解毒薬がかけられる。


「……別に、いい」


私は、もう一度アスタルに近づこうとするが、邪魔をされてしまう。


「……邪魔」


「だからこれ以上近づいたら、リリアさんも感染してしまいますよ」


「……別に、いいって言ってる」


「いいわけないでしょ!絶対どきません」


「…………」


「ヒッ…ま、魔術で脅したって絶対どきませんから」


「……あまり、傷つけたくない……だからどいて」


「嫌です!」


ミスティの足元が湿っていくのを見て最後の忠告をする。


「……そんなに、怖いなら邪魔しないで」


「嫌です!私がもし、止めなかったことアスタルに知られたらきっと怒られます!」


「………やっぱり、アスタルのこと何も知らない……アスタルはそんなことじゃ怒らない」


「怒ります!怒るに決まってます!リリアさんこそ何もわかってないじゃないですか」


「……今のは、ムカついた」


死なない程度に、気を付けて魔力を集めないと。


「アスタルは、会って数日の私の命を二度も助けてくれました、会ったこともない冒険者を瘴気に感染しながら助けてました。そんなことする人が友人が自分から死んで、怒らないわけがない、そんなひどい人なわけがない!リリアさんが今必死になって会いたがっている人は、そんなにひどい人なんですか!!」


「……うるさい」


「本当は、そんなことして欲しくないってわかってるんじゃないんですか!」


「うるさい!うるさい!」


そんなこと、私だって……


「アスタルだって、そんなこと望んでないはずです」


「関係ない!アスタルが望んでなくても!私は、私はアスタルに逢いたい!!」


「リリアさん……」


「……だから、どいて」


服の袖で目を擦り、もう一度彼女を見つめる。


「どうしても、ですか?」


「…………」


「わかりました……」


私はすぐにアスタルに駆け寄りもう一度手を組む。


「…………アスタル、もうすぐ、逢いに行くから」


ゆっくり私の体を瘴気が満たしていく。

あぁもう少し、もう少し……











アスタル、私は


















「…………ここは?」


見まわすと見知らぬ布団に寝かされていた。


「目が覚めたのね、ウチはミネルバ、ここの副ギルドマスターをやってるわ」


「……最悪」


「あら、命が助かった人の第一声だとは思えないわね」


その時ノックが聞こえ、視線を移す。


「失礼します」


ミスティが扉から入ってくる。


「……邪魔、したの?」


「邪魔?私は瘴気に感染して気絶した女の子を助けただけですけど」


そしらぬ顔で答える、ミスティに苛立ちを覚えてしまう。


「……覚悟、して欲しい、痛いじゃすまさない」


「覚悟?私もリリアさんと、同じことをしただけです」


「……同じ?」


「ええ、リリアさんが自分勝手に死のうとしたように、私も、勝手に治療しただけです」


「……屁理屈」


私が魔力を集めると、少し怯えながらもミスティも対抗するように魔力を集めだす。


「はーい、そこまで!ギルド内での戦闘は厳禁、二人とも」


ミネルバは、私とミスティの間に入って制止する。


「事情は、ミスティちゃんに聞いたわよ、少し頭を冷やしなさい、リリアちゃんだっけ」


「……もういい」


私はベットから降り、またあの場所に行こうとするがミスティが扉の前に立ちはだかる。


「……邪魔」


「そりゃ、邪魔してますもん」


「二人とも、喧嘩はダメだって言ってるでしょ!」


私の頭とミスティの頭に、拳骨が落ちてくる。


「……痛い」


「何で、私まで」


「喧嘩両成敗!はいこれでお終いね」


そういって、ミネルバは二度手を叩くと、私を抱きかかえてもう一度ベットの上に寝かせる。


「……むぅ」


「はい、そんな顔しないの、それよりアスタル君のこと教えてくれないかしら?」


「……アスタルのこと?」


「そう、ウチとミスティちゃんのね命の恩人の話、少しでもいいから聞かせてくれない?」


「……うん、アスタルはね」


私は自分でも驚くほど饒舌に、アスタルとの過去を話始めた。

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