もう一度
ブックマークが、ブックマークが増えてるーー!!
これは、もっと頑張って更新せねば……
といいつつ、いつも通り短いです、ごめんなさい。
--リリアSIDE--
「あのリリアさん……流石にこのままここにいるのは危険だと思うんですが」
私は顔を上げると、真っ赤な夕日が私の顔を照らし始めた。
「…………連れてって」
「はい?」
「……アスタルのいるところ」
私の顔を困ったように見るが、私の言いたいことが理解できたのかこっちですと言って、私を誘導してくれる。
「ここです」
少し森に入った所の地面を指をさし、ミスティが詠唱をするとその土が盛り上がって腐りかけの両腕と、足が出てきた。
「……アスタル」
私は、指と指の隙間に自分の指を入れる。
「……アスタル………だ」
「何してるんですか!!」
ミスティは私の腕を掴むと、私をアスタルから引き離した。
「瘴気はまだ完全に抜けてませんよ!私もここに運ぶために解毒薬を何本も飲んで、直接触れないように運んだんですよ」
私の手に必要の無い解毒薬がかけられる。
「……別に、いい」
私は、もう一度アスタルに近づこうとするが、邪魔をされてしまう。
「……邪魔」
「だからこれ以上近づいたら、リリアさんも感染してしまいますよ」
「……別に、いいって言ってる」
「いいわけないでしょ!絶対どきません」
「…………」
「ヒッ…ま、魔術で脅したって絶対どきませんから」
「……あまり、傷つけたくない……だからどいて」
「嫌です!」
ミスティの足元が湿っていくのを見て最後の忠告をする。
「……そんなに、怖いなら邪魔しないで」
「嫌です!私がもし、止めなかったことアスタルに知られたらきっと怒られます!」
「………やっぱり、アスタルのこと何も知らない……アスタルはそんなことじゃ怒らない」
「怒ります!怒るに決まってます!リリアさんこそ何もわかってないじゃないですか」
「……今のは、ムカついた」
死なない程度に、気を付けて魔力を集めないと。
「アスタルは、会って数日の私の命を二度も助けてくれました、会ったこともない冒険者を瘴気に感染しながら助けてました。そんなことする人が友人が自分から死んで、怒らないわけがない、そんなひどい人なわけがない!リリアさんが今必死になって会いたがっている人は、そんなにひどい人なんですか!!」
「……うるさい」
「本当は、そんなことして欲しくないってわかってるんじゃないんですか!」
「うるさい!うるさい!」
そんなこと、私だって……
「アスタルだって、そんなこと望んでないはずです」
「関係ない!アスタルが望んでなくても!私は、私はアスタルに逢いたい!!」
「リリアさん……」
「……だから、どいて」
服の袖で目を擦り、もう一度彼女を見つめる。
「どうしても、ですか?」
「…………」
「わかりました……」
私はすぐにアスタルに駆け寄りもう一度手を組む。
「…………アスタル、もうすぐ、逢いに行くから」
ゆっくり私の体を瘴気が満たしていく。
あぁもう少し、もう少し……
アスタル、私は
「…………ここは?」
見まわすと見知らぬ布団に寝かされていた。
「目が覚めたのね、ウチはミネルバ、ここの副ギルドマスターをやってるわ」
「……最悪」
「あら、命が助かった人の第一声だとは思えないわね」
その時ノックが聞こえ、視線を移す。
「失礼します」
ミスティが扉から入ってくる。
「……邪魔、したの?」
「邪魔?私は瘴気に感染して気絶した女の子を助けただけですけど」
そしらぬ顔で答える、ミスティに苛立ちを覚えてしまう。
「……覚悟、して欲しい、痛いじゃすまさない」
「覚悟?私もリリアさんと、同じことをしただけです」
「……同じ?」
「ええ、リリアさんが自分勝手に死のうとしたように、私も、勝手に治療しただけです」
「……屁理屈」
私が魔力を集めると、少し怯えながらもミスティも対抗するように魔力を集めだす。
「はーい、そこまで!ギルド内での戦闘は厳禁、二人とも」
ミネルバは、私とミスティの間に入って制止する。
「事情は、ミスティちゃんに聞いたわよ、少し頭を冷やしなさい、リリアちゃんだっけ」
「……もういい」
私はベットから降り、またあの場所に行こうとするがミスティが扉の前に立ちはだかる。
「……邪魔」
「そりゃ、邪魔してますもん」
「二人とも、喧嘩はダメだって言ってるでしょ!」
私の頭とミスティの頭に、拳骨が落ちてくる。
「……痛い」
「何で、私まで」
「喧嘩両成敗!はいこれでお終いね」
そういって、ミネルバは二度手を叩くと、私を抱きかかえてもう一度ベットの上に寝かせる。
「……むぅ」
「はい、そんな顔しないの、それよりアスタル君のこと教えてくれないかしら?」
「……アスタルのこと?」
「そう、ウチとミスティちゃんのね命の恩人の話、少しでもいいから聞かせてくれない?」
「……うん、アスタルはね」
私は自分でも驚くほど饒舌に、アスタルとの過去を話始めた。




