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隣の花は赤い  作者: メガセリオン
起きた
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起きた

 目が覚めた。でも私はもう一度目を瞑ったまま横になる。まだ寝ていたいから。

 毎朝起きるたびに憂鬱になってくる。もうすぐ夏休みだっていうのに、今日まで 大学の友達が一人もいない。大学に入れば友達なんて自然にできる、なんて思ってたのが間違いだった。

 春には友達を作るのに絶好のイベントが沢山あった。

 新入生歓迎会とか、サークルの勧誘とか。でも私は面倒臭がって参加しなかった。

 もっと回りの人に自分から話しかけていけばよかった。

 興味がなくてもテキトーでもいいから、何かしらのサークルに入っておけばよかった。

 私が今までボッチにならないで済んでたのは、友達の方から話しかけてくれたからだった。

 今更そんなことに気づいて後悔しても、夏にはもうそういう機会なんてない。

 あとは私の方から人に話し掛けるしかない。入学式の時以来、全然話したことがない人達に。

 そんな勇気が最初からあったなら、友達なんてとっくにできてるんだろうけど、これ以外に友達を作る方法なんて知らない。だから憂鬱になってくる……。

 誰か私に話しかけてくれないかな~。

 そうしてくれれば、こんな風にベッドで悩んだりしなくて済むのにな~。

 …………はあ。

 いいかげん、着替えて、ご飯食べて、学校に行かないと。そうしなきゃ話しかけて貰うこともできないんだから。

 私は頭まで深く被っていた掛け布団をどかして、体を半分だけ起こして、目を開けた。

 私は驚いた。

 どうして驚いたかって言うと、ここが自分の部屋じゃなかったから。

(こ、ここはどこ?なんで私こんな処にいるの?)

 今まで自分の家のベッドだと思って寝てたこれも、よく見たら布団だった。

床が畳で、洗面台があって……多分、どっかのアパートなんだろうけど……。

 昨日は普通に家に帰って、動画見た後ベッドで寝てたはず……。でも、何となく体の調子がおかしいような……。

 もしかして、寝てる間に何かあったのかな?


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