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隣の花は赤い  作者: メガセリオン
起きた
3/23

思考2

俺の家、つまりはこの萱間志穂ではなく、元の俺、【塔野誠一】の家だ。

「萱間志穂」の素性については、この姿をしていれば、いずれ否応なく知っていくことになるだろうが、「塔野誠一」に起こった出来事については、科学で解明できない超常現象の可能性もある。痕跡すら残っていないかもしれない。

 しかし、たとえこの状況が人為的に作り出されたものだろうと超常現象だろうと、俺の家を訪ねれば、確かめられる情報が一つある。

それは現在「塔野誠一」が家に居るか居ないかだ。これを確認するだけでも、脳内で乱立する仮説をかなり絞り込める。

例えば、もし家に「塔野誠一」が居た時は、この体は元々「塔野誠一」の体だった物であり、今の姿は何らかの方法で変化させられた姿である、などといった可能性はなくなる。

逆に居なかった場合でも、「塔野誠一」の失踪を隣人に気取られないための対処がどのように成されているかを調べれば、それが人為的なものか超常現象に因るものか見極められる。

どちらの場合であっても、これからの調査において重要な手掛かりになる情報が手に入ることに違いはない。

だから、さっさと家に帰りたいところなのだが、「塔野誠一」の家に向かうという行動は俺にとっては帰宅でも、「萱間志穂」にとっては早朝の外出であり、他人の家への訪問であることを忘れてはいけない。若い女性の外出に相応しい格好を整えた上でこのマンションを出よう。


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