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隣の花は赤い  作者: メガセリオン
起きた
2/23

思考

 やめよう。仮説を立てるのはもっと情報集めてからの方がいい。

 とりあえず、この女性の素性を軽く調査しておこう。この女性の知人と遭遇した際に、現在の不可解な状況を説明できないからな。下手に騒ぎを起こせば、自由に情報収集ができなくなる状況に陥るかもしれない、だから事態を把握するまでは、この女性には何事の異変も起きていないかのように振る舞おう。

 俺は机の上に設置されたデスクトップ型のパソコンを起動し、枕元にあった携帯電話の画面を見る。時刻は6時47分、日付は2012年7月14日と表示されていた。パソコンの方も確認してみると同じ時刻を表示している。

 続いて、パソコンのすぐ横に置いてあったハンドバッグを物色し、財布を取り出す。財布の中には、現金12754円と電車の定期券や学生証を含む個人情報の欠片が数枚入っていた。

 その内の学生証に記載されている情報から、この女性は【萱間(かやま)志穂(しほ)】という名前の大学生であるらしいことがわかった。

 他に萱間志穂の人格を知ることのできる持ち物がないか、部屋から探索したが、日記などの目ぼしい情報源はなく、机の引き出しに忍んでいたフィギュアから、深夜に放送しているアニメが好きなのだろう、ということが推察できる程度だ。

 パソコンと携帯電話には、双方共にパスワードによるロックが掛かっており、内部のデータを確認することはできない。携帯電話の方は総当たりで数字を入力すれば、解除できるかもしれないが、その作業には膨大な時間を要するだろう。

 窓の外を見る限り、ここはマンションのようだが……もし、萱間志穂が家族と一緒に生活していた場合には、この部屋以外の場所を探索する時に、萱間志穂の家族と遭遇する可能性も考慮しなければならないが……。

 そんな覚悟をしてから部屋の戸を開けて、廊下から玄関に向かったが、靴箱には何も入っておらず、床にスニーカーが一足揃えられているだけだった。ということは少なくとも今、萱間志穂は一人でここにいるということらしい。それならば安心して探索できるが、今のところは探索を切り上げるとしよう。萱間志穂の調査も大事だが、この奇天烈な状況を解明するために、早めに行っておくべき場所がある。


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