表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隣の花は赤い  作者: メガセリオン
起きた
15/23

謎の日常の始まり2

「確か明日は一限の講義だけだったな。血液型とDNAの検査のための採血に病院へ行こう。脳の検査もしておきたいが、CTやMRIの画像だけじゃなく脳波なども調べる場合時間が掛かるから、こっちは来週に持ち越す。脳検査は予約が必要なので、パソコンか携帯のパスワードを教えてくれ」

 う……遂にに来ちゃった、この時が……ん、ちょっと待って……良かった、まだ大丈夫そう!

「はい、わかりました。ケータイのパスワードは1021、私の誕生日と同じです」

「成程、わかった。一応パソコンの方も聞いておきたいのだが」

「え、えーと……PCの方も携帯と同じにしておきますね」

「ん? わざわざパスワードを変えなくても、メモにパスワードを書くか、テキストファイルを開いてそこにパスワードを入力しておけば済むと思うぞ?」

「い、いえいえ実は前からいちいちパスワード入力するの面倒だと思ってたんですよ! どうせ見られて困るものとかも入ってないですし、丁度いい機会です」

「そうか、ならば携帯の方をしばらく弄らせてもらうぞ。扱いに慣れておく必要があるのでね」

 どうにか塔野さんの意識をPCから逸らせた……。私はPCを起動してパスワードを入力する。このパスワードは引出しに入ってるアキラくんのフィギュアの生年月日と同じだ。私がパスワードを忘れちゃったとしても、引出しの中を見ればすぐに思い出せるように、アキラくんのフィギュア(台座の裏にアキラくんのプロフィールが書いてある)入れてたってわけ。でも、長いパスワードだったけど何回も入力してるうちに完全に覚えちゃったから、今は、友達に腐女子がバレないようにするために引き出しに入れてある。アキラくん以外のも沢山持ってるけど、他の子達は実家に置いてる。

 そして、塔野さんからは見えないようにブラウザを起動して、人に見られたら、アブノーマルな性癖だと思われちゃいそうな履歴を消した。

 これで心配ごとはもうなくなった。あとは自分で言った通りにパスワードを私の誕生日に変えるだけ……。

「この携帯で検診の予約を取りたいのだが、問題ないか?」

「え、ええ大丈夫です」

「では明日13時に血液型検査の予約をしておく」

「わかりました……それじゃあ、荷物を持ったら塔野さんの部屋の方に行きますね」

 体が入れ替わったから、当然帰る家も入れ替わる。塔野さんの家は私の家より狭いけど、元々この部屋以外はあんまり使ってなかったから、ゲーム機さえ持っていけばあの広さでも十分快適に過ごせそう。

 私は塔野さんのリュックサックに、テレビに繋げてあったゲーム機を入れて背負った。

「そうか、何かあればメールを送る、外出する時は携帯を必ず持っていてくれ」

「はい、では……また明日」

「ああ、道に迷わないように気を付けてくれ」


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ