つまずきは、転落を防いでくれる
A stumble may prevent a fall:イギリスのことわざ
神谷先生
竹倉です。今日の夜の飛行機に乗って、明日の昼間にはもう日本です。
この旅行を行く際に、ビジネスクラスに初めて乗ったのですが快適すぎです。さらにホテルと空港の送迎サービスをつけたので、荷物を持ってバスとか電車に乗らなくていいってこんなにいいものなんだと実感しました。
バルセロナからロンドンまでは飛行機で3時間から4時間ほどかかります。ホテルはピカデリーサーカス駅とチャリング・クロス駅どちらからも近くて便利。部屋もきれいで周辺も静かで快適でした。
先生、ロンドンに旅行の際にはこのホテルはおすすめです。もっとも今回の旅行で宿泊したホテルはどこもおすすめできます。
ピンポイントでじっくり見たい場所は一人で行って、あとはナイトツアーなどの現地ツアーでざっとめぐることに最初から決めていました。
最初に行ったのはロンドン市内&グリニッジ天文台観光ツアーで、後日じっくり見学するつもりのロンドン塔を下見したり、タワーブリッジの見学。そしてグリニッジで世界標準時の子午線をまたいできました。高台から眺めるグリニッジの町もとてもきれいでした。
天文台から戻るとバッキンガム宮殿とウェストミンスター寺院、ビッグベン、国会議事堂と見学し、名所が効率よくまわれてよかったです。
そして夜は、切り裂きジャックの足跡を訪ねるツアーに行きました!!先生、ミステリー好きには楽しいツアーでした。
突然に現れてロンドン中が震え上がる事件を起こしたと思ったらこつぜんと姿を消し、正体はいまだに判明しておらず、さまざまな犯人説がささやかれる切り裂きジャック。ガイドさんが事件の概要や考察などを雰囲気たっぷりに話してくれるので、風景は脳内妄想でカバーすればばっちりです。
そして先生、ベイカー街です!ホームズファンならここは外せません。
駅構内にあるホームズの横顔がかかれたタイルとホームズ物語(聖典)のイラストを見学。それから駅前のホームズの銅像です。
思えば、私の初ミステリーは子供用にリライトされた「赤毛連盟」でした。
銅像を撮影したあとはホームズ博物館に。住居の壁にちゃんと「221B」のプレートが!そして2階には再現されたホームズの部屋。愛用の小道具などもきちんとそろえられていて、小説の登場人物のはずなのに実在しているかのようです。暖炉脇にある椅子に座って「初歩的だよ、ワトソン」って心のなかでつぶやいてきました。
当たり前ですが、建物全部がホームズ物語なのでファンにとっては楽しすぎます。1階のグッズ売り場でまたテンションが上がって数点購入しました。
ロンドン塔はヨーマン・ウォーダー・ツアーで楽しみました。英語、多少理解できてよかったです。ロンドン塔の歴史や逸話を楽しく話してくれます。
ジョセフィン・テイの「時の娘」は入院中のグラント警部が “二人の王子を殺害したのは本当にリチャード3世なのか?”と疑問を持って暇つぶしの推理で迫る展開が面白かったのですが、まさにここがその舞台なのだなあ、という気分でバイウォード・タワーを見ました。
他に囚人が塔に入ってきたトレイダーズ・ゲート、他にもタワー・グリーンやタワー・ヒル、ビーチャム・タワーにブラッディー・タワーのあとに、クラウン・ジュエルに行きました。なんというか・・・金銀財宝ってこんな感じ?とため息しかでませんでした。
大英博物館はとにかく広いです。入場無料なので、私は散策ついでに足を運んでいろいろ見てきました。ロゼッタストーンやパルテノン神殿を飾っていた彫刻の数々、そしてミイラ。カフェでお茶を飲んで一休みしてからミュージアムショップで買い物したりと、一日楽しめます。
食事に関してはローマとバルセロナ同様、微妙な店にも美味しい店に当たりました。夜は一人でもっぱらテイクアウトでした。日本同様、デパートのお惣菜はやっぱり美味しいです。
昨日の夜は、最後だからとロンドンの夜景を楽しんでパブとディナーを楽しむツアーに参加しました。ローストディナーは肉も野菜も美味しく、パブはビールが美味しく雰囲気は最高でした。ロンドンは昼と夜の雰囲気が全く違ってとても新鮮でした。
先生、私はこの旅行中ずっと彼に対して自分がどんな気持ちだったのかを考えていました。
私は彼のことが好きで、周囲も私と彼は結婚するものと思っていました。互いの仕事が忙しくなってすれ違いが増えても、彼の「仕事をばりばりしている姿がかっこいいよ」という言葉をそのまま信じていました。
でも彼はきっと仕事をすることに反対はしないけれどバリバリ働く女性は求めていなかったのでしょう。なぜなら、目の前に現れた彼女は私に向かって「私はあなたと違って、ちゃんと彼を最優先にしてきたんだから」と言い放ったからです。
確かに私は彼より仕事でした。1年前から件の彼女と付き合っていたのなら、その兆候があったはずで自分の鈍感さに呆れています。
そして私と彼は、時間をつくってもっと話し合うべきでした。その結果が別れることになっても、きっとあの騒動よりはずっとましで、泣いて次の日のまぶたが腫れるくらいです。そして時間に身を任せて静かに終わらせることができたはずです。
先生、もし私が次に恋をするときはちゃんと相手と向き合います。どんなことになっても。