ひどい病気には思い切った処置
A mali estremi estremi rimedi:イタリアのことわざ
神谷先生
竹倉です。今日はローマ滞在の最終日で、コインランドリーで洗濯しながらこのメールを書いています。
先生、ローマっていいところです。何気ない街角にですら古代ローマの洪水のあとがあったり、道がそのまま残っていたりするんです。
それに食べ物が美味しいです!ときどき衝撃的なしょっぱさに遭遇したことがありますが、そういうのは日本でもあることだからたいしたことじゃありません。
それにスイーツが最高です。ガイドブックで見つけたジェラートの店もティラミスの店もそりゃあ絶品でした!!同じ店に2回行ってそれぞれ違う味を楽しんできました。
日本に帰ったら店名などをお教えしますので、素敵な女性と行ってきてください。
ローマに行く際はローマパスを購入すると便利です。3日間有効で地下鉄とバスが乗り放題で美術館や博物館が割引になったりするのですが、なんといってもコロッセオにあんまり並ばずに入れます。
パスを利用して観光もいろいろ行きました。
トレビの泉ではコインをちゃんと後ろ向きに投げてきました。1枚投げるとまたローマに来られて、2枚は好きな人と一生一緒、3枚だと嫌いな夫や妻と別れられるそうです。先生、ご存知でしたか?
トレビの泉から細い道を歩いて行くと、パンテオンが現れます。個人的に遺跡というものはあんまり人のいないところにあるものだと思っていましたので、こうやって街中に普通にあることが驚きです。
ですが、コロッセオやフォロ・ロマーノも街中にあるようなものだし、よくよく考えるとどの場所も市民にとって重要な場所なのだから身近にあるのが普通なんですよね。現代では遺跡だけど、古代ローマでは最先端の建物なんですから。
パンテオンはローマの神様たちの神殿だったそうですが、現在は宗教施設として使われているそうです。宗教がらみだと破壊されてしまいそうな感じですが、それが今でも残っているのは建物の美しさが時代も宗教も超えたということですね。それってすごいことです。
パンテオンの中にはいると天井にぽっかり穴があいていて、そこから見えるローマの空は普通に見上げるローマの空とは印象が違いました。不思議です。ちなみにここにはラファエロなどイタリア及び世界に知られた人のお墓があるのですが、不勉強でラファエロしか分かりませんでした。
次に行ったのは、パンテオンのすぐ近くにあるサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会です。目印として象のオベリスクがあります。見た目はとてもシンプルな外見の教会ですが、中は驚きです!
写真つきの案内があるのですが、普通にミケランジェロの彫刻をはじめ著名な画家が描いたフレスコ画や立派な彫刻があります。
そして何より私が心惹かれてしまったのは濃いブルーと金色がおりなす天井です。宇宙をイメージしているらしいのですが、本当に素敵でため息しか出ませんでした。礼拝堂もあるのですが、こちらも金色で豪華でした。
コロッセオとフォロ・ロマーノも素晴らしかったです。2000年も前にできた政治・経済・宗教の中心地で神殿を始めとした建造物と5万人収容の劇場は歩いて見学するのは結構大変ですが、見ごたえは充分でした。時の流れにさらされてはいても、人をひきつけてやまないものがあります。
・・・と、ここまでは一般的な観光場所です。もちろん素晴らしくマニアックな場所にも行ってきました!
間違いなく先生も気に入ると思います。
それはバルベリーニ広場近くにあるサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会です。別名“骸骨寺”・・・・この教会にはカタコンベ(地下墓所)があるのです!
先生、4000人の人骨で作られた作品は迫力が違います。つくられた経緯を調べたので怖いというより、敬虔な気持ちになります。
芸術と見るかグロテスクと見るかはその人しだいですが、日本人とは違う死生観にふれることができた貴重な時間でした。
帰り際にここのポストカードを購入しましたので、先生にお土産として差し上げます。
昨日は旅行会社で申しこんだヴァチカン見学半日ツアーに行ってきました。素晴らしかったです!!サン・ピエトロ大聖堂も、ヴァチカン博物館も。一歩入ればローマとは雰囲気が全然違います。どう表現しようか・・・私の筆力では「すばらしかった」「きれいだった」しか言えません。
先生ならもっとうまく文章にできると思います。
当時の宗教がいかに権力を持っていたのか・・・・それをまざまざと感じます。もちろんシスティナ礼拝堂も見てきました。教科書でしか見たことのない絵や彫刻の本物を見ることができるって本当にすばらしい。
それでは、次はバルセロナの最終日にまたメールします。先生、私はこのとおり元気です!