ハーブ畑(5)
天皇の日と呼べれる今日は、暑さがじんわりとあった。
安岐一向は森にアウトドア兼サバイバル遊色の為に訪れていた。
吊るし草に垂れさがり、向こう岸へと向かっては無茶な遊びをしていた。
「ひゃっほ――‼ 」
「ははは、安岐ったら浮かれすぎでしょ―‼ 」
「おい、こっちの木にどっちが先にてっぺんまで行けるか競争しようぜ」
「受けて立つ! まあ俺の方が早いだろうけどな」
「じゃあ行くよ! よ―い、ドン‼ 」
木の幹を足枷にして少しずれてはまた早送りを試みるように上へ上へと競いながら昇る。
時間が過ぎるのにも気付かずに彼らは遊び呆けた。
安岐が4人に言う。
「おい、少し休もうぜ」
「ああ、そうだな」
「おーい、綾部! 休もうぜ」
「うちらも休みましょう」
「ええ、そうね」
いっこうに来ない綾部に痺れを切らして安岐が綾部を探しに行った。
森の草草を掻き分け、木に寄りかかった綾部がいた。
「おい、綾部。向こうでみんな集まってるぞ。行こうぜ」
綾部から返答はない。
「おい、綾部。… 綾部‼ 」
綾部の異変を安岐から聞き三菱、山元、新木も集まってきた。
綾部はぐったりとしていて嘔吐もしている。
「おい安岐、どうしたらいいんだ? 」
「と、とりあえず水を飲ませよう。水持ってきてくれ」
「持ってきた水、もう全部飲んじゃったわよ」
「私も」
「俺もだ」
「俺ももう全部飲み切っちゃったんだ。くそ、どうすれば… 」
「おい、安岐。あそこに水たまりがあるぞ。そこの水を飲まれたらいいんじゃないか? 」
「あ、ああ、そうだな。この際仕方がない」
安岐たちは淀んだ水たまりから水を汲み始めた。




