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竜種転生はチートすぎる!  作者: 佐藤クナ
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第九章






 ベガ=アクワスと言う名を名乗るようになった俺は、擬似的ぎじてきな仲間とオーガの里に到着した。

 里には難なく入ることができた。

 こっちにはヤマトがいるから当然と言えば当然なのだが。

 しかし今不安なことが一つある。

 叡智者に最近反応がない。

 自身に名を付けてから反応がないのだ。

 叡智者がいないとなると、とても困るようになってしまっている。これは行けないことだと改めて実感する。

 しかしそうは言っても思考加速千倍は今でも使えるから、叡智者が消えたと言うわけではないと俺は知っている。

 そんなことを思っているとどうやらヤマトがいろいろなことを話したらしく、オーガの里の幹部かんぶらしき者たちが俺に近寄り一斉にひざまずく。

 俺はよくわからなかった。

 そうしていると跪く者の中で真ん中のオーガが喋り始めた。

「このたびは我が里の姫や子供たちを救っていただき本当に感謝します」

 どうやら俺が恩人だからこの者たちは跪いていたらしい。

 それならそうと早く言ってほしいものだと思う。

「いや、別にそこまでされるようなことはしてないですよ」

 一応社交辞令として自身を下にして言う。

「今日は遅いのでゆっくりしていってください、と言ってもあまり高価な物はありませんが」

 オーガの言う通り今はもう夜なのだ。

 そうそかの者が俺に言うて立ち上がり、竪穴式たてあなしき住居の一つに俺を案内した。

 その家はこの里の中で二番目に作りが良いと見ただけでわかった。

 俺と一緒に案内されてきたオグリもいる。

 その家に俺とオグリは入る。

 そこで思ったことは、和服のような物は作れるのに、住居の方は上毛時代レベルだということ。

 わらの尻引きに腰をかける。

 オグリも腰をかけたが、とてもモジモジしている。

俺は痛覚耐性があるからかゆみはないが、おそらくこの藁の尻引きはチクチクするのだろう。

「我慢しないでいんだからな」

 オグリが少しかわいそうに感じたから、無理して座る必要はないぞと言う意味でオグリに言う。

 ヤマトはこの場にいない。

「姫様も大変だな……」

「そうですね……」

 俺とオグリは藁で作られた天井を見ながらヤマトのことを言う。

 十分ぐらいしてヤマトはこの家に入ってくる。どうやら話は終わったらしかった。

「どうした?、疲れた顔して……」

 俺は寝っ転がりながら聞く。座っているより楽だからだ。

 オグリはかゆみに耐えきれなくなって尻引きの上に座るのでなく、土に座っている。

「いえ、ベガ様が本当に安全な者なのかとかを問われたりしていました」

 戻ってきたヤマトは服を変えていた。

 さっきまでは着物だったが、着替えてきたらしく袴になっていた。

 俺はどっちかというと袴の方が好きだ。

「まぁ、お疲れ……」

 俺は苦笑しながら言って立ち上がる。

「どうしたのですかベガ様」

 オグリは俺が立ち上がったことを不思議に思ったらしい。

「別に大したことはない。少し夜の風に当たろうと思っただけだ」

 そう言って俺は外に出る。ヤマトと俺が入れ替わったようなものだ。


 俺は外に出ていた。

 風にあたるためのほかにもう一つしたいことがあったのだ。

(なぁ、いるんだろ叡智者)

 思考加速を使わないで叡智者に呼びかける。

 ヤマトが戻ってきたと同時に叡智者がいた時と同じ違和感が感じられたからだ。

「告、私は叡智者ではありません。私は進化して『大叡者だいえいしゃ』になりましたので」

「……、え?」

 俺は叡智者が戻ってきただけだと思っていたから思わず固まってしまった。

 叡智者が大叡者に進化したと言ったが、なんで進化したか俺は全然心当たりがないのだ。

(なんで進化できたんだ?)

 夜空を見ながら大叡者に聞くことにする。

「解、マスター自身に名を付けたからです。私の他のスキルも強化、または進化が完了しました」

 俺は叡智者の時よりも分かりやすく教えてくれた大叡者に驚きを感じた。

叡智者の時よりも喋り方がりゅうちょうになっていたのだ。

(なるほど、てことは今まで反応しなかったのはソフトウェアのアップデート中だったからか)

 前世のパソコンやスマホもアップデートしようとしたら使えなくなる時間出てくることと同じように考えて大叡者に言う。

「マスターの言った言葉の解読に失敗しました」

 叡智者の時と同じで俺の言葉で理解出来ないことはあるらしい。

 そんなふうにして俺と名前が変わった大叡者は話し続けた。


〔シンガン王国〕

「最近の情報なんだが、我々がずっと探し続けていた盗賊たちが壊滅されたと言うことは知っているか?」

 俺はこの国のギルドマスターとして国王に報告していた。

「あぁ、知っているとも。だが一体誰が壊滅させたのかは知らない。お前は知っているのかギルドマスター『アリマス・ガーデン』よ」

 俺と彼は俺を兄弟にも関わらず名前で呼んでいた。今考えると一回も兄貴とかのように呼んだことはない。

 彼が椅子に腰をかけると同時に俺も腰をかける。

「知ってるよ。とは言っても事実かはわからないがな」

「さすがギルドマスターと言ったところだな……」

 どうやら彼は王の座についてからいろいろなことを考えすぎていて疲れているように見える。

 彼は手を頭で押さえているのだ。

「して、壊滅させた者とは一体どう言う者なのだ」

 彼は顔を押さえながらも俺に聞く。

「はぁ、一人だけ生き残った奴が言うにはとても綺麗な水色の長い髪をしたとても強い悪魔っと言っていた。しかもアジトに一人で戻ったら鉤爪で周りが荒らされていたと言っている」

 一人残った盗賊を捕まえてはかせたことを彼に言う。

 俺が考えるに、人間であればAランク冒険者の分類だろう。C級冒険者レベルの者が何十人もいるのに壊滅させられるとしたらやはりAランク相当だと俺は考える。

 しかし目撃者はアジトが鉤爪のような者で荒らされていたと言っていたから、魔人とも考えられる。

「あるほど。その者は味方なのか」

断言だんげんできないが、アジトに捉えていた魔物たちを解放していたらしい」

「……、アリマスはその助けた者の居場所を特定しているのか」

 俺はそうなるよなと思いつつ答える。

「多分特定できるよ」

「ならその者と接触して成果を私に報告してくれ……」

「安心しろ、もう使者は送っている。お前疲れてないか?」

「……、正直のところ結構参ってるよ……」

 いつもより大きくため息をつく。

「わかった、この案件は全て俺に任せろ」

「ふっ、助かるよ」

 俺はそう言って椅子から立ち上がり部屋を出る。

あらすじ部分の注意の5番はどうか守ってくださいお願いします。

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