第二章
気が着いたら俺は見知らぬ場所にいた。
そこは今までいた都会とは違く岩だらけなところだったのだ。
わからない。なぜこんなところにいるかが。
体は動くらしいが、今までとは違う感じだ。痛覚がおかしくなったのかと考えながらも体を立たせるようにする。
周りを見渡すと誰かにおびえている何者かがいた。何十人もだ。
しかし、目をこらしてよく見てみるとそこには知らない動物が何匹もいた。
「うはぁっ⁉︎」
「……、えっ⁉︎」
動物に驚いて声を出した自身の声にもびっくりしてしまった。
声がいつもより高すぎるのだ。
(なんだよこの声?、女の声だよな)
「告、マスターは女でも男でもありません」
さっき聞いた声と同じ声の者がまた俺になんか言ってきた。
(一応聞くけど、お前誰?)
ここでなら人目もないし大丈夫だと思ったから聞くことにする。
「解、私はマスターのスキルです」
(スキルが喋れるわけないだろ!)
瞬間的に突っ込みを入れた。
「不完全であるが自我を持っているスキルは私しかありません」
自我を持つスキルと言われて思いついたアニメがあるがそんなのはどうでもいい。
(とりあえずだ、ここどこ)
ここが東京のどこかでないのはわかっているが、こいつがスキルとか言っていたからもしかしたら異世界かもしれないと少し興奮する。
「解、洞窟の中です」
「……」
またも声が出なくなってしまった。そんなのは見てわかることだから言わないと思っていたのだ。
「ここはマスターが今まで生きていた世界とは違う世界です」
(やっぱり?。俺、あのあとやっぱり死んだの?)
「解、マスターは前世で死にました」
またも唖然としてしまう。
(でっ、この姿何。俺なんで素っ裸なの?)
「質問の糸口を掴むのに失敗しました」
(じゃあなんで俺、無性なの?)
そう、俺の股間あたりには何もなかったのだ。
「解、マスターは竜種です。竜種は性別を性格から判断して代わります。マスターはどちらにも合わなかったから無性になったと考えられます」
衝撃を受けた。どちらの性別にも合わないから無性になった。今までは、男性として生きてきたから性別は雄になるのでは?、と思ってしまう。
しかし、思い当たることはあった。性別に関する言動などにそこまで興味がなかったからかもしれないと今思ったのだ。
(これから男性欲求を強く持とう。って思っても、もう性別は無性だけど)
と決心した。
俺はそのあと自身の姿をきちんと確認するため洞窟に大体あるだろう池に向かうことにした。
その間俺はこの自称自我を持っているスキルについてとか、自身の特徴とかを聞いた。
どうやら自称自我持ちスキルは叡智者と言うスキルらしい。
池につき自身の姿を見ようと池に体を出す。
するとそこに映っていた顔に衝撃してしまう。
無性とは言っても、顔はほぼ女性だったのだ。
水色の長い髪の毛に相性抜群《あいしょうばつぐん 》な肌の綺麗な白っぽい色。そして今にも光を放ちそうな美しいオレンジ黄色のグラデーションをした瞳。
自身の姿だと忘れるくらい美しかった。
相変わらず素っ裸なのは減点だったが、そんなのを吹き飛ばせるぐらいには可愛いと思える。
自身の姿に見惚れていると叡智者が俺に言ってきた。
「告、マスターの溢れ出るオーラにより周りの魔物に悪影響を及ぼしています」
(どうすればいいんだ?叡智者)
「解、マスターから溢れ出るオーラを抑えると悪影響を及ぼしません」
抑えると言われても押さえ方がわからないんだからできるわけないやんとも思ったが、そう俺が思うのを予測したのか叡智者が抑える方法ガイドを頭に直接流してきた。
とりあえずガイドの通りに構える。
構え方が○○ゴンボールのあれに似てると思ってはいけない。
ガイド道理に力を入れる。するとしだいにエネルギーが自身の体に溜まっていくのが感じられた。
(これでいいのか?)
「告、この状態を保つにはどこかでエネルギーを消費しなければ暴走します」
(……、まじ⁉︎)
叡智者から言われて抑えたのに、そのすすめた本人が危ないよと言ってくる。
(とりあえず今思ったんだけど、俺服着てないよね。もしこの格好で人間とかに出くわしたらやばいから、服の代わりになる物ない?)
「解、ドラゴンの固有スキル、鱗操作を駆使すれば体に服のようなものを纏えます」
(そんなスキル持ってたのか)
叡智者は俺の持っているスキルを教えてくれたはずだけど俺はそのスキルを聞かされていなかった。
もしかすると忘れていたと言うこともあるかもと思ったが、叡智者にかぎってありえることではないだろうと結論づける。
(俺その鱗操作っていうやり方わからないんだけど)
「解、鱗の変形させたいデザインを私に転送すれば私があとはやりましょう」
なんだろう、叡智者から顔はないがドヤ顔された気がする。
しかしそう言われたので仕方なく服に見立てるデザインを考えることにした。
(決めた。こう言うデザインでお願いします)
そう言って俺のデザインした服のデザインを叡智者に渡す。
「確認しました。これより鱗操作のスキルを用いて超速変形します」
叡智者はそう言って鱗操作を駆使して変化させる。
言ってしまえば一瞬だった。
「完了しました」
(いや、早すぎるよ。叡智者チートすぎるよ)
その服のデザインとは、白色で絹の少しぶかぶかな異世界型タンクトップのような服で、首元が少し隠れている。
下半身は黒いぶかぶかなカーゴパンツっぽいやつと、靴はブーツのような紺色の靴で構成されたファッションだ。
ベルトは俺がデザインした。前世にない異世界っぽさが出るワンタッチベルトをベースにデザインしてある。
(おぉ!、異世界転っぽい……)
そんなふうに思っているのは俺だけだろう。
だが、我ながら自身がデザインした服は案外いいと感じている。
(これで人間とあっても大丈夫だな!)
「はいっ……」
叡智者が俺のどうでもいい話を聞いて返してくれたと思ったら、とても淡白な返事で流されてしまった。その流し方がとても昔の俺と似ていたから、俺はあいつら後輩とかに迷惑かけていたんだなと思った。
(そう言えばオーラを抑えたころから周りから魔物が近づくようになったんだけど……、なんでだ?)
さっきから思っていたことを叡智者に言う。
「解、その回答は至って簡単。マスターから出るオーラが他の魔物のプレッシャーになっていたと言うことです」
本当に簡単だった。
(やばい……)
叡智者がいることで、俺の精神が叡智者に甘えすぎてしまう。これから気おつけよう。
(あとさ、俺、戦ったことないから戦い方教えてくれない?)
しかし気おつけると言ったが今すぐしなければならないわけでもないだろう。
「告、それでは空き時間ができれば精神世界にて体を作り戦闘訓練をします」
簡単に言うとこの体だと周りに影響を与えてしまうから精神世界で弱い体を作って訓練すると言うことだろう。そりゃ戦闘の技術を精神にキザめば手っ取り早いよな。
このさい誰が精神世界で相手になるか教えてくれればよかったのにとも思ったが、そこまで欲をむき出しにしなくてもいいだろうと思って自分の中だけに留めておくことにした。
(じゃあこれからそうしよう)
姿も戦闘技術も改善される。
そこで、これから何しようか考える。
「案、これから周りのかなりスキルを獲得している魔物を狩り、そのスキルを獲得していくのがいいと提案します」
(なるほど、モンスターハンティングってことだな?)
「はい」
あらすじ部分の注意の5番はどうか守ってくださいお願いします。




