第十一章
「君、何者?」
俺は聞き覚えのある声を今聞いた。俺が睡眠ぽい感覚になろうとして聞いた声と同じだ。しかしこの前とは違い、俺がどう言う者なのかわかっている。レグルスから色々と教わったからだ。
「俺は五大竜種の一人、ベガ=アクワスだ。これで答えになってるか?」
一応俺が応えたのがあっているか聞く。しかし、
「……」
という感じで返事がさっきの声から来ない。だから俺は少し黙って返事が来るのを待った。
体内時間だともう二時間ぐらい経った気がする。俺は真っ白い空間で胡座をかいて座りながらそろそろ目覚めるだろうと思っていた。すると、
「君は、アクワスは私と話すのが嫌……?」
と、突然言われた結構小さな声でだ。しかし俺は迷いもせずこの声の者に、
「別に嫌じゃないよ。最初はびっくりしたけどさ」
と言う。
俺はこの声の持ち主が誰か予想はしていた。しかし中々聞けない。そう、俺の前の水竜が君なの?、と言えるはずもない。
今聞いていた声と、この体を妄想で合わせたりしたら結構しっくり来ると思っていたからだ。
「私は『ベガ』……」
俺が黙っていたら声の持ち主が名前を教えてきた。
「えっ?、ちょっと……」
俺はどう言うことか聞こうとして、待って、と言おうとした時にはさっきまでいた空間とは違う、真っ暗な空間に飛ばされた。そして俺は、そろそろ目覚めるのだろうと実感する。
最初に聞こえた声は大叡者だった。
「お目覚めのようですね、マスター。気分はどうでしょうか」
俺はそう言われたが、まだ完全に起きたわけではない。夢と現実の境目みたいなところで大叡者に言われたのだ。
「普通だよ。てかなんですぐに体の主導権を返さなかったんだ?」
普通だったら俺が目覚めた時点ですぐに体の主導権を返すはずだと思った俺は大叡者の行動に疑問を感じ問うことにした。
「解、もしかしたらマスターが先代の水竜になってしまったのではと考えたからです。アルティメットスキル『森羅万象』により先代の水竜がどのような存在かを解析・鑑定した結果、あまり良くない実績が半数以上だったため危険と判断し、今に至ったわけです」
「えっ?、ちょっと待って。二つ疑問点があるんだけどさ、今の話に出てきた森羅万象って言うスキルって何?。そんなスキルがあるって言われてないんだけど」
大叡者が解説してくれたにも関わらず俺がしらないスキルが出てきたからまずそのスキルについて聞くことにした。
二つ目は、大叡者は俺の中にもしかしたら先代水竜がいることを知っていたのかだ。
「解、アルティメットスキル、森羅万象は私が大叡者に進化して獲得したスキルです。能力は世界に存在する情報の殆どが閲覧できる能力です」
○スラでのアルティメットスキルはとても珍しいスキルだが、この世界でのアルティメットスキルはそこまで珍しくないのだろうか。もしアルティメットスキルが○スラと同様の貴重さだったのなら一度進化しただけでもらえるので少しイージーすぎる気がすると配信思ってしまう。
「続いて二つ目の質問に対する回答は、大叡者に進化してからマスター内に先代の水竜ががいると判明しました」
結構前なんだな、気づいたの、と言いそうになったがグッと堪える。
「あとさ、スキルの段階で一番上って何?」
アルティメットスキルが一番上のスキルだと言われるのか言われないのかヒヤヒヤしながらま大叡者に聞く。
「解、アルティメットスキルが一番上のスキルではありません。エクストラスキルは上から三番目です。一番上はちなみにスーパーアルティメットスキル、と言います。長ったらしいと言われてよくTEスキル、と言われることもあります」
いらないことも解説する大叡者。しかし俺はガッツリ受け流すのではなくきちんと珍しく聞いていた。
ある程度のことを聞いた俺はそろそろ体を返して欲しいと思うようになっていた。
やっと体の主導権を返してもらえた。すると変な違和感を感じた。頭の裏に枕のような柔らかい感触を感じたのだ。
俺は恐る恐る目を開ける。すると知らない可愛らしい顔をした女性が、俺の顔の真上に乗り出していた。そこから考えるに俺は膝枕されてるのだろうと感じる。
「あっ、起きましたかベガ様」
俺の目が開いたのを膝枕していた女性が気づき言ってくる。
「あっ、あの……、失礼なのは重々承知ですが、あなたは一体誰ですか?」
俺はこの女性に見覚えがない。しかしヤマトと似たような声、喋り方であった。
俺はもしかしたらヤマトが進化してこんな姿になってしまったのではとも考えるが、大叡者が言っていたのだ。大抵は正常に進化が完了すると。すると真上に顔を出している女性が、
「私ですよヤマトですよ」
と自身をヤマトだと言う。
だめだ、理解できない。俺は自称ヤマトの言った言葉を聞いて頭がこんがらがってしまう。だから本当に彼女がヤマトなのか大叡者に解析してもらった。
「解、種族『鬼人』、個体名ヤマト。マスターが名付者により名付けたオーガの姫が進化して鬼人になりました」
大叡者の解析からわかったこと、それは彼女が本当のヤマトだと言うことだ。
「ヤマトなのか本当に?。てことはその姿を見る限り進化して鬼人なったんだな」
ヤマトが進化する前、肌の色はピンク色だったのだが、肌が進化して人間と同じ、肌色になっていたのだ。オーガ特有の太くて短いいツノも、鬼人に進化したことにより細長く宝石のようなツノになっている。どちらかと言うと黒曜石に似たような輝きをするツノだ。
もちろんヤマトが使う魔法や力も鬼人になったことにより格段と強くなっている。鬼人に進化するほどだから、おそらくA級冒険者を相手にできるほど強くなっているのだろう。
俺はそう思いながらもヤマトの魔素量を含めるステータスがどれだけ増大しているか確かめるために、スキル魔素感知が進化したエクストラスキル『エネルギー感知』を駆使してヤマトのステータスを見ることにした。
エクストラスエネルギー感知は魔素だけでなく熱、風、気圧など、色々なエネルギーを感知できるスキルである。
しかしその時に応じてどのエネルギーを感知するかを選ぶことができる。
俺はヤマトのステータスを見る。すると俺が予想していたよりも斜め上を行く結果がでた。A級冒険者を相手にできる、と言うレベルではなく、おそらく特S級冒険者と同等だろう。
A級冒険者と特S級冒険者の間はとても離れている。
『情報開示その一』
これから時々設定などを開示していこうと考えています。しかし、開示するのは私の気分しだいなのでご了承ください。
《人間の強さ分類》※人間はランクと級どちらで言っても良い。
・D級・C級・B級・A級・S級・特S級・勇者級・覚醒勇者級
・大覚醒勇者
《魔物の災害分類》※魔物は人間と違い、級でしか表せられない。
・下級・中級・上級・魔人級・魔王級・覚醒魔王級・魔神級・大魔神級
《ベガ=アクワス》
・本名【佐藤 美桜】・生年月日【西暦千九百八十五年年十月九日】
・前世年齢【四十五歳】・結婚【ない=独身童貞】・特技【料理、根性】
・趣味【アニメ鑑賞、小説作り、筋トレ】
《美桜の経歴、自衛隊編》※三十二歳で自衛官人生をやめる。
・高校【陸上自衛隊高等工科学校】・大学【防衛大学校】
・過去職業【陸上自衛隊空挺レンジャー二等陸尉】
三十五歳で普通のサラリーマンになり、四十五歳で世界をサラリーマンと言う職業を抱えながら死んだのだ。
『情報開示その一 完』
あらすじ部分の注意の5番はどうか守ってくださいお願いします。




