表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/47

24

 ベルデ国が最も華やぐ春の到来が合図だったかのように、リファトは医者から療養地を出る許しを得た。これでようやくベルデ王への謁見が叶う。彼は早速エイレーネと共に登城した。勿論、黒いヴェールなんて着けずに素顔を曝け出している。

 形式に則った堅苦しい挨拶はすぐに済まされ、ベルデ王は自ら近付いてきてリファトに歓迎する旨を言い表した。王妃であるエレーヌも同じ場に居合わせていたが、ここで何かを述べる事はしなかった。


「こうして家族が揃うのは貴重な事だ。皆の者、食事の準備をしなさい。美味しいものは皆で囲むのが一番だ」


 ベルデ王はおおらかに宣い、リファトの躊躇いをよそに会食が始まるのであった。


 両陛下には歓待してもらえたリファトだったが、まだ幼い王子や王女達となると同じようにはいかない。病魔に冒された彼の顔を見上げるなり、強い恐怖心を露わにしていた。それでも大声で泣き喚いたり、不気味などと言葉にしないあたり、幼くても王族なのだと感心させられる。例外はアーロンだけで、下の子達を代表して挨拶の握手を交わした。しかし姉から事前に聞いていたとはいえ、実物を目の当たりにする衝撃はあったらしく、若干の怯みは見え隠れしていた。だが間違いなくカルム王国の大人達より、年若いアーロンの方が大人の対応だったであろう。

 会食の後、個人的に話がしたいとかでリファトはベルデ王に呼ばれた。案内されるままついて行けば、この城で最も見晴らしの良いバルコニーへと出た。そこはベルデ国が誇る庭園を一望できる特等席でもあり、王族のみ立ち入るのが許されている場所でもあった。


「不慮の事態であったとはいえ、良い時に来てくださいました。我が国の庭園は年中美しいのが自慢ですが、やはり春に勝る時節はありませんな」


 今が一番見応えがある等と話しながら、ベルデ王は大窓を開け放つ。すると芳しい花の香りが春風に乗って届けられ、リファトの鼻腔を満たした。まばゆい光に目を眇めたのは束の間のことで、彼は瞠目したまま微動だにできなくなる。

 祖国の庭園の話をする際、エイレーネはいつも誇らしげだった。それもそうだろうと、リファトは同調したくなる。彼女は海の広大さにいたく感動していたが、ベルデ国の庭園は見渡す限りの花、花、花である。言うなれば花の海だ。花々が美しく咲き誇る庭園は、本当に綺麗だった。微かな吐息を漏らして立ち尽くすほどに。


「いかがでしょう?ご覧になった感想は」

「……胸がいっぱいで…何と言ったら良いのか…」


 文句無しに素晴らしい庭園だからこそ、リファトは古城の庭が実に見窄らしく思えてきた。壮大さも華やぎも豊かさも、何もかもが遠く及ばない。比べるに値しない。


「…自分が恥ずかしくなります」

「と、言いますと?」

「これほど立派な庭園を知る彼女に私は…嬉々として自分が用意させた見窄らしい庭を見せたのです。よほど浮かれていたのですね。お恥ずかしい限りです」


 一輪の花すら咲いていない殺風景な庭を、自慢げに披露されたエイレーネは、さぞかし困惑しただろう。リファトは今更ながら、当時の彼女の心情を理解した。


「ああ、あの子から聞いております。とても素敵な庭を頂いたのだとね。幸せそうに教えてくれましたよ」

「…!!」


 そうだ。エイレーネは庭師一人で事足りるちっぽけな庭を、宝物のように扱った。花が咲いたら大層喜んで、贈り主に深い感謝を言い表した。毎日楽しそうに世話をしていた。それを一番近くで見ていたのはリファトだろう。的確に言い当てられたリファトは息を呑む。


「この庭園は国の持ち物であり、一個人の庭ではない。しかしリファト王子が用意なさった庭は、レーネのもの…あの子のためだけに整えられたものです。あの子にとっては何にも代えられぬ大切な場所に違いありません」

「…はい。ありがとうございます」

「もう少し腰を据えて話しましょう。なに、年寄りの道楽と思ってお付き合い願いますよ」


 ベルデ王に手近な椅子へ座るよう勧められる。柔和な笑みに促されるまま、リファトは腰を下ろした。


「さて、リファト王子はあの子から"グリーンフィンガーズ"について、何か聞いていますかな?」

「ええ」


 庭の話から一変したので若干の戸惑いを覚えつつ、リファトは以前に聞いた内容を思い出して彼女の言葉をなぞった。


「時代が時代なら彼女が王座につく可能性もあったのかと…それから彼女は陛下の事を褒めていました。子供の時分は陛下が魔法を使えるのだと思っていたと、話してくれました」

「そうでしたか…」


 ベルデ王は微笑を浮かべていたものの、その表情は単に喜んでいるようには見えなかった。


「…実のところ、レーネを王座にと目論む勢力がいたのですよ。少数ではありますがね」

「何ですって…?」

「その昔、とりわけ"力"が強い者は『太陽の愛し子』と呼ばれていたそうです。『太陽の愛し子』が世を統べれば水害も冷害も起きる事なく、豊かな恵みだけを受ける…とまあ、大昔の伝承です。しかし、未だ『太陽の愛し子』を盲目的に崇拝する人間がいるのも事実」

「まさか…レーネがその『太陽の愛し子』なのですか?」

「左様。実際、私の"力"はあの子より劣っています。それどころか、レーネは極めて強力な"グリーンフィンガーズ"の持ち主ですよ。子供達の中ではその差がより顕著です」


 言われてみればリファトにも思い当たる節はあった。栽培困難な薬草を難なく育てる手腕、土壌の問題点を見抜き瞬く間に蘇らせる業。ユカルの言葉を借りるなら「植物と対話しているようだった」という。


「王太子のアーロンではなく『太陽の愛し子』をベルデの王に、と。そういう意見が根強く残ったせいで、あの子の婚約は遅々として進まなかった…国外に嫁がせては恩恵をみすみす逃す事になるとでも考えたのでしょうな。だが私は、あの子をベルデから出してやるべきだと思っていました」


 エイレーネにとってベルデ国の庭園は窮屈だと、王は言う。彼が気が付いた時には既に、エイレーネは"グリーンフィンガーズ"の力を抑えるようになっていた。父を褒め称え、弟より目立たぬ事で、次代の王は誰なのかを彼女なりに主張しているようだったそうだ。

 王位を巡る争いの醜さは長い歴史が証明している。国内で生じた亀裂が、国外まで波及する場合だってある。それは悲惨な事だ。子供だったエイレーネがそこまで考えることができたとは思えないが、少なくとも己の一挙一動を観察されているのは分かっていたのだろう。


「強力な"グリーンフィンガーズ"があるから、民の統治が成功する訳ではない。王としての素質はアーロンの方が優っていると、レーネも気付いていたのではないでしょうか」


 エイレーネが気付いていたのなら、アーロンも薄々察していたのではなかろうか。王になるのは姉か弟か、意見が割れる王宮内に身を置いていたら、不和が生じてもおかしくないのに、あの二人に在るのは確固とした絆だった。エイレーネは驕ること無くアーロンを守り、アーロンは妬むこと無くエイレーネを尊敬している。リファトには到底出来なかった事を成し遂げてみせた姉弟に、ただただ感服する。


「私も王妃も、リファト王子に感謝しているのです。レーネは貴殿の庭でなら、思う存分"力"を発揮できるでしょう。無意識に力を押し留める必要は無い。それがどれほど貴重で、幸福な事か…お礼を申し上げます。直接、伝える機会に恵まれて良かった」

「…恐縮です。私こそ、彼女と巡り合わせていただき、感謝のしようもございません。ベルデ国の宝を頂戴した私は、世界一の果報者です」

「はははっ!それはそれは、この上ない褒め言葉ですな!」


 談話の区切りがつき、ベルデ王が退席した後もリファトは長いこと、バルコニーから庭園を眺めていた。




 ベルデ王宮で過ごすうちに、いつしかリファトは家族の輪に溶け込んでいた。最初は近付こうとしなかった幼い弟妹達も、もうすっかり気を許し、仲良く手を繋いで散歩するようになった。やはり姉のエイレーネが彼と親しくしているのを見続けたのが、怖くない相手と認識するのに役立ったのだろう。むしろ、どんどん懐かれるリファトの方が戸惑っていたくらいである。

 そしてアーロンも一役買っていた。姉からリファトの教え方が巧みな事を聞いていた彼は、是非ともカルム王国の言葉を教えてほしいと頼んだ。勿論、リファトは笑顔で応じ、異国の響きに興味が湧いた幼子達が覗き見る、といった具合だった。

 そして意外にもユカルは子守りが苦手であると判明した。彼曰く、力加減が分からなくて触れ合うのが怖いらしいのだ。そんなユカルは動いていないと体が鈍ると言い、王家を守護する親衛隊に混ざり、訓練に励んでいる。剣の扱いは我流のユカルだが、それでいて滅法強く、ベルデ側からは良い訓練になると好評だ。

 アリアとジェーンも客人として扱われるのは落ち着かなかった。かと言って王宮に勤める使用人達の仕事を奪う訳にもいかないし、わざわざ付けてもらった通訳の者を振り回すのも忍びない。そこでアリアは、エイレーネの侍女だった者達に髪結いを教わる事にした。そういう事なら自分の髪を練習台にすれば良いと、エイレーネが手を挙げたので、ここぞとばかりに新しい髪型を習う。

 これまた意外だったのは、三人の中でジェーンが一番、ベルデ語の理解が早かった事だ。音の響きを覚えるのが得意なジェーンは、簡単な会話なら通訳を介さずに熟してのける。元よりお喋りで、細かい事は気にしない彼女は、文法が滅茶苦茶になっても進んで話しかけにいくのだ。そして会話すればするだけ上達する。ベルデ国に馴染みすぎて、いつ間にか「姫様」と呼んでいた二人が「エイレーネ様」呼びに変わり、しばらくは変化した事にも気が付かなかった程だ。そんな具合に、異国の地でも三人は各々の長所を生かし、充実した毎日を送っていた。

 それはエイレーネとリファトも然りだ。大抵は幼子達に引っ付かれ、根気よく相手をしていたが、時折アーロンが気を利かせて二人きりの時間を作ってくれた。広々とした四阿でも寄り添うように並び、笑顔で語らう二人を見ては、目を細めるアーロンであった。  

 ベルデ国最大の祭事でもある"開花の祝祭"も、二人はこっそり参加した。その時点ではまだ、リファトが亡命してきた事が極秘扱いとなっていた為、表立っての参加はできなかった。ベルデ王家は集まった民衆の前に出て行ったあとで、エイレーネとリファトは庭園の隅で、風に乗って聞こえてくる音楽に合わせて踊っていたのである。


 ベルデ国の気候は安定しており、おかげでリファトは一度も寝込むこと無く、冬を越せた。そう、気が付けば丸々一年をベルデ国で過ごした事になる。たまにカルム王国の話も小耳に挟んでおり、第四王子は静養に出掛けたと周知されているのも知った。それ故、一年経過する頃には、静養中のリファトに会うべく立ち寄る者も出てきた。王位継承権は低いとはいえ、あの大国カルムの王子。多少なりとも面識を持っておいて損は無かろうと、用向きのついでに挨拶していくのだ。とは言え"呪われた王子"と対面する度胸のある人間に限られた。

 本日はサリド皇国の皇太子であるロイドが、ベルデ国を訪れている。対外的には静養中という事になっているのを鑑みて、リファトは大抵寝床に座って対応した。そして彼の傍らには必ずエイレーネが立ち、仲介者の役目を担うのだ。


「お初にお目にかかります。ロイド皇太子殿下」


 仲介者としてまずエイレーネが挨拶すると、ロイドは目を瞬かせた。


「これはすごい。エイレーネ妃はサリド皇国の言葉がお上手だ。思い返せば、いつも丁寧な文を綴っておられましたね」

「お褒めに与り光栄ですが、話せるのはほんの少しなのです」


 どうやら今日の客人はリファト目当てではなく、エイレーネと話がしたかったようだ。ロイドは専ら彼女と言葉を交わし、彼女に向ける眼差しも頗る柔らかい。リファトは口を挟まないようにしつつも、内心では己の面を不気味がられた方が余程ましだ、なんて思ったり悶々としている。リファトとの婚姻が無ければ、エイレーネはこの皇太子と結ばれていたかもしれないのだ。しかも好青年ときた。談笑する様子を前にして、心穏やかでいられる訳がない。

 そんなリファトの憂鬱を知らないエイレーネ達は、しみじみと語り合っていた。


「…不思議なものです。貴女の名前は何かと耳にしていたのに、実際にお会いするのは今日が初めてとは」

「本当ですね」


 まことに人の縁とは不可思議である。どこで、どのように繋がるのか、予測がつかない。


「我が国に立ち寄る事があれば、是非お声をかけてください。リファト王子の一日も早いご回復をお祈り申し上げます」

「感謝いたします」

「お二人にお会いできて良かった。我が国はカルム王国との友好関係を望んでいます。和平を維持するための協力は惜しみません」

「わたし達も願いは同じです。サリド皇国に恒久の安寧がありますように」

「ありがとう。エイレーネ妃」


 ロイド皇太子が去るなり、取り繕っていたリファトの表情が剥がれる。気を抜いた直後の顰めっ面をエイレーネに見られてしまい、リファトはばつが悪くなった。何やら一人で百面相をする彼にエイレーネは小首を傾げるのだった。


「お疲れですか?」

「……私は貴女が思っているよりずっと、嫉妬深い人間なんですよ」

「?」


 真面目で温厚、それがロイド皇太子の評判である。事実、評判通りの青年だったし、リファトと違って健康だし、エイレーネと並んでみてもお似合いだった。きっと彼女ならサリド皇国に嫁いでも……否、ロイド皇太子の元ならば、夜逃げのような真似はしなくて済んだだろう。結婚式だって豪華に行われたに違いない。煌びやかな宮殿暮らしができて、毎日美しい装束を纏っていたはずだ。何もしてあげられなかった苦い思い出が蘇り、リファトは唇を噛む。嫉妬というより、これは劣等感であった。


「……ふふっ」

「レーネ?」


 しかし、リファトの嘆きはエイレーネがこぼした笑い声によって払拭されていく。


「そのような心配は無用だと思いつつ、お慕いしている方が妬いてくださるのは、こうも嬉しく感じるのですね」


 エイレーネは面映さのあまり、上気した頬に手を当てていた。可愛らしい顔で、そんな事を告白されたリファトは堪ったものではない。卑屈な考えはどこへやら。幸せ一色になって、彼女と同じように赤面するのであった。




 エイレーネとリファト、二人揃ってベルデ王の私室に呼ばれる時は、カルム王国に何かしらの動きがあった時である。部屋では国王夫妻が険しい面持ちで待っていた。必然的にエイレーネ達の顔も強張る。


「…第三王子夫妻に、待望の男児が生まれたとの報告が上がっている」

「!!」


 ベルデ王の発言は二人に充分すぎる衝撃をもたらした。アンジェロと彼の妃の間に男児ができたとなれば、王宮の勢力図が大きく動く。これまでは誰も後継者となる子をもうけていなかった為、権力は拮抗していた。逆を言えば、ひとたび男児が生まれたなら権力は傾く事も意味する。ここからはアンジェロと、彼の背後にいるニムラが絶大な権力を振るう事になるだろう。


「二人とも、陛下のお話はまだ終わっていません」


 青褪めて沈黙するしかなかったエイレーネ達へ、王妃エレーヌから喝が飛ぶ。


「此度の吉事に伴い、二人の帰還要請が出された」


 ベルデ王は届いたばかりの書簡をリファトに手渡す。その内容を要約すると、ニムラの怒りは解けた故、戻って来いとの事。国王ギャストンの署名と共に、第一王子フェルナンの名も記されている。明け透けに言うなら「早く戻って世継ぎを作れ」と急かしているのだ。ニムラとアンジェロに王権を奪われるのもさる事ながら、万が一、エイレーネがベルデ国にいる間に懐妊しようものなら目も当てられぬ。何が何でもそれだけは阻止したいに違いなかった。


「ギャストン王直々の命令だ。逆らう事はできぬ」

「はい」

「承知しております。お父様」


 ここでの平穏な暮らしはいずれ終わりを迎える、口にしなかっただけでとうに二人は予期していた。あくまでも束の間の休息であるのは、分かっていたのだ。

 ところがなんとエレーヌから「お待ちください」と声が上がる。


「どうしたのだ、エレーヌ」

「恐れながら陛下。ギャストン王にこうお申し付けくださいませ。『第四王子夫妻の生活に危害が及ぶ事は無い、との誓いをお聞きするまで、二人はお返しできません』と」

「お母様っ!?」

「彼の国が二人の帰還を強く望んでいるのは、第一王子の連名からも明らか。この程度の要求は呑むはずです」

「うむ。では、そのように送ろう」


 淡々と進む話し合いに、焦ったのはエイレーネだ。


「ですがギャストン陛下の怒りを買ってしまっては、ベルデ国の不利益となりますっ」

「レーネ、取り乱すのはおやめなさい。これはたかだか書面上の約束に過ぎません。簡単に覆される可能性もあります。今後の事は全て二人の行動にかかっているのですよ」


 厳しい口調で諭されたエイレーネは押し黙るしかない。だが、そんな彼女の肩にそっと手が置かれる。仰ぎ見ればリファトが優しく微笑んでいた。


「両陛下のお気遣い痛み入ります。最後まで面倒をおかけして申し訳ないです」

「なに、構いませぬ」

「家族とは、そういうものですゆえ」


 エレーヌは忌憚なく、リファトを家族と言い切った。家族を手助けするのに利益など念頭に置きはしない。突き放すような物言いの中に隠れた、深い家族愛だった。不意にリファトは泣きそうになる。それを察してか否か、エイレーネが僅かに身を寄せてきた。

 本来あるべき家族のかたちは、こんなにも心地良いものなのだ。リファトはまた一つ、かけがえのない宝を得たのである。

【補足①】

幼少期のエイレーネは、自分より父やアーロンの方がすごい、と思うようにしていて、いつしかそれが当たり前の思考になっていました。なので「お父様のほうが凄い」と話していたのは、見せかけの謙遜ではなく彼女の本心です。


【補足②】

ロイド皇子はエイレーネにほんの微かな恋心を抱いていました。手紙のやりとりは少しでしたが、その中でも伝わってくる彼女の人柄、そして側近達が見聞きしてきた評判を知り「彼女のような人が妃になってくれたら嬉しい」と思うようになりました。恋心というより、期待に近い気持ちです。なのでエイレーネとの婚約の話が消えた時、とても残念に思いました。現在は未練などもなく、初恋(?)の相手が幸せそうで何よりと思っています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ