さがしもの
いつも いっしょだった くまがいない
あさ おきたら いつも まくらの よこにいた くま
パパが 「どうしたの？」 って いったから
くまが いないって いったら なみだが でてきた
ママが くれた いいにおいの くま
くまが いないって おおきな こえで いったら
もっと なみだが でてきた
そしたら パパは、ぎゅってして いったんだ
「きっと あるよ！ さがそう！」
ぼくは うんって いったら
パパは あちこち どたばた ばたばた
ぼくは パパに ぎゅっとして おっこちないように
どたばた ばたばた がんばった
「ううんと ないなあ くま」
ぼくは また なきたくなって ママって いったら
パパが いったんだ
「あっ！ ママの ところに いかなくちゃ！」
パパは ぼくを くるまに のせて しっかり あんぜんだいいち したら
くるまを びゅーんって したんだ
ぼくは くまと いつも びゅーんって してたから
かなしくなって また ないた
「もう ついたよ だいじょうぶ ママが しってるよ！」
でも パパは しらない ぴかぴかな ところを ずんずん あるいたから
ぼくは ずんずん かなしくなった
「まもる？ どうしたの？ さみしかったの？」
パパに ぎゅってしてたら きゅうに ママの こえが したんだ
ぼくは 「ママっ！」って ないちゃった
ママは ぼくを いっぱい ぎゅっとして
「ほら みてごらん」 と ベッドの うえに ぼくを おいたんだ
「あっ！」
ちいさい あかちゃんと ぼくの くまが ならんで ねてた
「くま あった！」
ぼくは くまを ぎゅっとしたら ちいさい あかちゃんが ないちゃったの
ママは、 「よしよし」って あかちゃんを だっこして
ぼくも いっしょに ぎゅって してくれた
ぼくは うれしくなって あかちゃんに いいこいいこ したんだ
そしたら ママは わらって
「ありがとうね」 っていったんだ
ぼくは うれしくなって いっぱい ぎゅってしたんだ
お読みいただきありがとうございました。
