表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/6

002日目:朝「藁で草履を作って辺りを散策する」

「まだ暗いが朝か?」

目を覚ました俺は左腕のスマホで時刻を確認する、5時を過ぎたぐらいだがまだ薄暗い。

まだ燻ってた焚火に薪を追加し、竹水筒モドキに水場の水を入れて沸騰させる

もう少し明るくなるまでの暇つぶしにスマホで昨日の出来事をインストールされていた予定表アプリのメモ欄に入力して日記代わりにする。


「さてと、救助を待つにしても生き残るために安定した食料が欲しいな……」

安定した食料が欲しいという事は狩猟にしろ採取にしろ其の為にしっかりした道具が必要だ。

そしてしっかりした道具をの為にはしっかり材料がいる、其のためにアチコチ歩き回らないとならない。


「藁で草鞋(ワラジ)いや、草履(ゾウリ)を作ろう」

ドッチも似たようなものだが草鞋ワラジは足の親指と人差し指の間に挟む鼻緒の根本が先端に作られてるためつま先の腹が地面にあたってしまう。草履ゾウリは指先の分、端から離れているのでつま先の腹が当たらない。フキノ葉で作ったサンダルは構造的に草鞋ワラジだったのでつま先を上に反らす形で歩いていたが限度がある、まずは探索範囲を広げよう。


「とはいえ腹は減ったから食料を先に集めよう、出来れば今日一日分は欲しいな」

独り言をいいながら日記の入力を終えると辺りがだいぶ明るくなってきた、砂浜が熱くならないうちにヤシの実を集めよう。俺は良い感じの枝とおなじぐらい太いが物干し竿のように長い枝の先端に蔓の端と端を結びつけてU字型の輪っかを作った。本当はラクロスのラケットのようにしてヤシの実を包むようにもぎ取れる形にしたいが時間がない。



「よっこいしょっと」

まだ日光で温まっていない砂浜を素早く移動し長枝を持って昨日から目をつけていた良い感じの枝では届かない高いヤシの木までいき、長枝を伸ばして先端の輪っかをヤシの実に引っ掛け体重をかけて横気味に引っ張る。


「おお取れたって……飛びすぎだ!」

良い感じの枝で突っつくより早い時間で実を落とせたが勢い余って少し遠くに落ちてしまった、俺は苦笑いをしながらも落ちた実を拾って合計4個の実を拾う。昨晩は一日飲まず食わずだったから一気に2個も食べたが1食1個で凌ぐべきだろう、近場にある入手しやすい場所のヤシの実はいざという時の為にある程度残しておきたい、そんな事を考えながら水飲み場の仮拠点に戻ることにした、砂浜の砂がだいぶ熱くなってきた。


「いただきます」

岩場にヤシの実をすっぽ抜けない程度の力を込めて叩きつけて割ると手の平を合わせて目を閉じる。

そのまま宝くじを当てた俺がなんでこんな目に合わないといけないのか、神様仏様助けてくださいと祈りそうになったが弱気になっている自分に気づいて祈るのをやめてヤシの実を竹ヘラで食べ、煮沸が終わった竹水筒モドキの水で流し込む。


「食べ終わったらいよいよ仕事をするか」

俺は強い日差しを避けるために岩の上に置いた枝を半分ヒサシのように突き出させて影を作り適当な石を両手で抱えて椅子代わりにして藁草履を作る事にした。昼食分の水を竹水筒モドキで煮沸するのも忘れない。


参考になりそうなサバイバル動画を再生する、前半は(ヒル)に噛まれて草履を作る必要性を語るシーンだがソコは飛ばす。蛭……全裸に近い俺では格好の餌食だ、あまり植物が鬱蒼としてる場所は危険だ、な、そんな事を考えながら草履を作るシーンまで早送りをして流し見をしながら作業を始める。


まず、俺の足のサイズに細長い竹枝をU字型に固定しようと焚火で炙りながら折り曲げて折りグセをつけていく。端の方の節に石で溝を作って藁を結ぶとU字の上部が出来、その直線の横に藁を同じように結んでいきく、まるでU字の上の開口部から横に線を引いて塗りつぶすような作業だ、線と線に隙間があってはいけない、両端を結ぶと最初に結んだ藁に向かって結び目を引っ張って詰める。この作業を根気よく続けていき、とりあえず草履の底を完成させ、親指と人差指の間の辺りに詰めた目に強引に藁を二本ねじ込んで草履のフチの中ほどに二本の端を結びつけて鼻緒を作る。片足分が出来たらもう片足分を同じように作って早速はいてみる。


「踵がパタパタするなあ」

鼻緒で足に固定してるからどうしても踵の部分が足裏から離れるのが気になる。

俺は踵付近に藁を二本通して鼻緒に結びつけた、右側から伸ばしたのは足首を抑えるように左に、右のは左に。交差するように結んだおかげで草履は俺の足裏から離れることなく馴染んでくれた。


「よし、これで動き回れるぞ!」

そう叫んだ俺正午を告げるアラームがスマホから流れ出した。腹が減ったと思ったら午前中の時間をすべて草履作りに費やしてしまったらしい。こんな調子で生き残れるのだろうか?

俺はとっくに草履作りを終えて家まで建てているサバイバル動画を見て自分のペース配分に疑問を抱かずにいられなかった。


ダイザン・リキの所持品

スマホ

ヤシの腰ミノ

良い感じの枝

長枝

ヤシの実3個

割った石

フキのフロシキ

だいぶ焦げた竹水筒モドキ

湯冷ましに使った竹水筒モドキ

竹ヘラ

適当な石斧

藁→藁草履一足

燻製済みの竹の葉ベッド。

投稿の励みになります、よろしければブックマークと作品の評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ