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日常が終わった日  作者: だぁく
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異世界召喚編 8

そんなこんなで一か月が経とうとしていた。

この一か月間、魔王城周辺で過ごし、いろいろなことがあったが、なんだかんだうまく生活して、ここにも慣れたところだ。

そして今日、一か月を迎えるということで、魔王城へ全員が呼ばれていた。


魔王城には魔王やカレンさんら、四天王も全員が揃っておいた。魔王が口を開く。


「あと十分ほどで皆がここにきて一か月となる。能力が発現してしまえば、三年はここで暮らしてもらうこととなる。今が元の世界に戻る最後の機会となるが、戻るものはいないか。」


もちろん、俺を含め、名乗り出るものはいなかった。ここで名乗るのであれば、とっくに帰っているのだから。


「皆、礼を言う。ではしばし待たれよ。」


全員、緊張しているのか、誰も口を開かなかった。時間がやけに長く感じる。

そして、左手の甲に熱を感じた。それはだんだん強くなっていき、痛みへ変わる。

ほかの全員も同じようで左手を抑えながら、苦悶の表情を浮かべる。


だんだんと治まっていき、左手を見ると、甲に雷のマークみたいなものが浮かんでいた。


「皆さん、お疲れ様です。無事、能力は発現したようです。本来であれば、この世界では生まれながらにして、紋章が体の一部に浮かび上がり、それが能力の根源となります。ただ、この世界の者はだれ一人として左手の甲に紋章が浮かぶことがありません。左手の甲に浮かぶ紋章こそ、召喚者である証となります。」


なるほど、そういうことなのか。ふとめぐみの手を見ると十字架のようなものが浮かんでいた。一人一人、違うのか。


「左手に意識を集中させ、発現と念じ下さい。」


俺は言われた通りにやってみた。すると自分の目の前に文字が表示される。


氏名:大西(オオニシ) 紫月(シヅキ)

職業:雷神

能力:雷化

   雷速

   紫電


こんな感じで出た。他の奴らも一緒なんだろうか。


「シヅキ、どう?」


「俺は雷帝らしい。雷関係の能力みたいだな。」


「そっか。私は巫女だって、治癒と出来るみたい。」


「王道だな。」


「そうなの?」


「ゲームとかだよヒロインが回復っていうのは王道だ。」


「ゲームやらないから、わからないけど、そうなんだ。」


みんなが能力を確認しているみたいだった。


「職業は周りには見えないようになっている。よければ、職業だけでも教えてほしい。」


全員が伝えていくこととなった。


達樹:土帝

つばさ:風帝

桜子:予言者

俺:雷神

光:光翼

三久:水神

礼二:炎帝

知一:神手

めぐみ:巫女

朱里:暗黒


という形だ。

明らかに強そうな職業だらけだなと思った。

一人が伝えていくたびに四天王の側近からおお・・・という声が漏れていただけに、明らかにすごいのだろう。


「我も伝説で聞いていた職業だらけだな。さすが召喚者といったところだ。能力は各々確認してもらえばいい。ただ、能力を使いこなせるかは今後の鍛錬次第となる。また、職業は基本的に変わらんが、鍛錬をし、進化した例というのも聞いたことがある。また、能力もどんどん増えていく。今後はカレン達に任せるので、三年後には活躍を期待する。一応、一月に一回はこういった集まりの場を用意するが、世界を見て周ってもらってもかまわないので、来る、来ないは自由とする。質問はあるか。」


「とりあえずはカレンさんの言うことを聞いていたほうがいいのかな?」


達樹が聞く。


「一応、半年は危険もあるやもしれんから一緒に行動してもらうよう、進める。ただ、それ以降は二人で行動しても構わない。四人、六人でも構わんがな。」


「まぁ二人でいいんだけどね。いつまでも頼ってちゃ悪いしね。」


「悪いということはないのだぞ。」


「気を使っていっただけさ。」


さすがに魔王さんも苦笑いを浮かべているような気がした。次につばささんが手を挙げる。


「他の方に連絡を取りたいときはどうしたらいいですか?」


「紋章に登録が出来る。紋章を通じて念を送り、相手が応じれば、念話が可能だ。我らもそうやって連絡を取っている。」


俺達は互いを登録した。念のため、魔王や四天王とも。


他に質問が出なかったため、そこで解散となった。

俺達はそれぞれに分かれて家に帰る。クレンさんを交え、三人で今後の予定を話し合うことにした。

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