地獄編 1
暑さで目を覚ますとそこは、巨大な岩の上だった。
かなりの暑さで、やばい。いるだけで汗が止まらない。
めぐみは!?と思い、周りを見渡すが、めぐみの姿はなかった。
ただ、岩をくり抜いたような家のようなものがあった。よく見るとあの女の子のような鬼がいるようだった。
「目が覚めたか。」
「な!?どこだ!?」
「上だ。」
上を見ると青い鬼が雲のような物に乗って浮いていた。
「ようきたな。連れはすでに宿で過ごしてもらっている、別々の場所に落ちたもんで、運ぼうとも思ったが、途中でいきなり起きて攻撃されてもかなわんからのう。」
「めぐみは無事なのか!?」
「無事かどうかは自分で確認せい。儂がいったところで信じんじゃろう。」
「どこだ!?」
「落ち着け、着いてこい。」
俺はふわふわ浮いた鬼に着いていく。でかい家?に着き、中に入るよう言われる。
「シヅキ!」
「めぐみ!よかった!」
めぐみは無事だったようだ。そうとわかると、こいつらだ。なんなんだこいつらは。
「お前らは何なんだ。ここはどこだ!?」
「なんじゃーお前ら、姫様から何も聞いておらんのかい。姫様もまったくお茶目が過ぎるのう。」
「姫?」
「鬼族の姫じゃ。その様子だと何も聞いておらんのだろ。儂らは鬼族、地上ではもう滅びたということになっているが、この地獄で生活しておる。で、お主らをここに呼んだのが、鬼族の姫の神楽様じゃ。ちょっと呼ぶから待っておれ。」
鬼は岩から外にでて、
「姫ー!!!何をやってんじゃ!!!早くこい!!!」
滅茶苦茶でかい声で呼んだ。地面が揺れるくらいだった。
少しすると俺らが森で会った女の子が来た。
「ジイ!うっさいんじゃボケ!」
「姫様、よそ者を招き入れたらいかんて!しかも説明もせんで!遊びたかったらちゃんと言ってから呼びんさい!」
「こやつら、伝説の召喚者じゃ!断られてもつまらんから連れて来たんじゃ!」
「召喚者!?本当かお主ら!?」
「はい、そうですね。」
「閻魔様に言わんと!儂が言ってくるから、姫様はちゃんと説明しとんきんさい!」
「ジイ、待て!まずはウチが!ジイ!」
青い鬼、ジイは雲に乗ってすごい勢いで飛んでった。
「まったく、ジイがすまんかったの。とりあえず、茶でも飲んでくれ。」
茶を出され、俺達は姫の話を聞くことになった。