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スクールデスゲーム  作者: 聖きり
第1章 【絶望 デスゲームの始まり】
9/14

第9話 「最初の処刑者が出た後の放課後」

 最初の処刑者が出た後、クラスはとても絶望的な重苦しい雰囲気に陥っていたが、授業はいつも通り進められていた。教師達はこれが当たり前だと思っているようだが生徒達は当たり前なはずがない。


 これからみんなは、学校を生き残るために生活していくということが、俺を含め実感する事が出来ただろう。


 帰りのホームルーム後、教室を出る人は教師を除き誰もいない。


「さて、帰るか」


 小声でそう呟いて教室を出ようとしたら、東條霜雪に声を掛けられた。


「えーっと、榊原柊太くんだよね。今からみんなに話したいことがあるんだ。ちょっとだけでも帰るのを待ってくれないかな?」


「別に構わない。帰ってもやることが無かったからな。」


 そう言って、自分の席へと戻って話を聞くことにした。隣にいる輪廻は教室には残っているが、話を聞く気は全く無いような態度で座っている。


 間もなく、東條による話が始まった。


「今から今後の事について話していこうと思う。今回、南森くんが処刑され、いよいよ、学校でデスゲームが行われている事を実感できたと思う。他のクラスもそうだ。1組から4組まで、クラス毎に1人ずつ処刑されている。本当は、クラス一人一人が敵でこんな話し合いの場を設けるのは不適合だということは充分に承知している。でも僕は、クラスの一人一人が敵だとは思ってないし、みんなにもそう思って欲しくない。逆にみんなを救いたいと思っている。だから...」


 東條の言葉を遮るように飛騨道駿介が割って入ってきた。


「っせえな!さっきからなにごちゃごちゃ言ってんだ。クラスの一人一人が敵だとは思っちゃいない?みんなにもクラスの一人一人が敵だとは思って欲しくない?ふざけるな!ここは学校という名のデスゲーム場だぞ。ここは個人競技、みんなが敵なんだよ!そういう正義の味方ぶられるのが腹立たしいんだよ。お前はクラスのみんなを救いたいと思っていると言っていたな。それが本心なら今定期テストの後処刑されてここから消えろ。出来ないだろうな、その言葉を本心から思っていないから。俺は帰らせてもらう。みんなもこんな話を聞いたって時間の無駄だ、さっさと帰った方がマシだ。」


 そう言って、飛騨道が教室から出ていき、それに続くように30人くらいが一気に去っていく。俺はさっき東條にああ言われたので教室を出はしなかったが、輪廻は流石に帰っている。


 東條は飛騨道にあそこまで言われてショックだったのか顔面蒼白になっていたが、話を続けた。


「すみません。少し取り乱してしまいました。では、話の方に戻らさせて頂きます。私はみんなを救いたいと思っています。だから、みんなと協力して、みんなが処刑から免れる方法を探していこうと思います。馬鹿げた話ですが、どうかよろしくお願いします。」


 深々と東條は礼をした。しかし、周りの反応は予想外のものが返って来ているに東條は気づく。俺は、特に何も感じなかったが、周りのみんなは、呆れたというか、どこか遠いところを見るような目で、東條を見ていた。


 東條は周りの反応を見て、失敗に終わったと察し、恥ずかしそうに、肩身が狭そうに帰っていった。


 東條の話も終わったし、家に帰るとするか。


 寮に帰り、俺はある事がずっと引っかかっていて、夕食、風呂、トイレの事まで忘れて考え午前1時を回っていた頃にようやく自分の状況を理解して、そう思うと急にお腹がへってきた。


「みんなが処刑を免れる方法か...」


 そんな事が有り得るのだろうか。おにぎりを食べながらそう呟やく。結局、考えても答えは出ずじまいに終わった。考えるのを辞めると途端に眠気が走り、そのまま寝落ちして机に伏せて寝ている事に気がついたのは午前7時をまわっていた。

はいどうも皆さんこんにちはきりたんぽですスクールデスゲーム第9話読んでいただきありがとうございます。

今日の一言

ハナコ、キングオブコント優勝おめでとう!

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